第11話、確かに必要最低限で良いけど・・・こんな事はないでしょう!

しばらく時間が経過して俺は思い通りに作戦の準備を終えて今、まさに作戦が決行されようとしていた時にユリアちゃんが俺に対して話しかけてきたのである。



「メシア、私は確かに必要最低限だと伝えたわよね。これの何処が必要最低限に見えるのかしら説明をして下さりますか」



「うん?必要最低限だろ、だってその気になればその場から動かなくても構わないのだから俺からすれば必要最低限だと思うけど違うのか?」



「あ・・・あ、当たり前でしょうがーー!!誰がワイバーンを誘い込む為の餌になると思っていると思っていたら大間違いのだからね!!」



そう、俺はユリアちゃんにワイバーンを誘い込む為の餌になってもらっていた。



まあ、簡単に説明すれば釣りみたいにワイバーンという魚を釣るためにユリアちゃんに餌になってもらった。魔族だから魔力は体にかなりため込んでいるのでこれは使えるなと考えだしたのである。



勿論、目で見えるからすぐに助ける事もできるから安心してくれと伝えても嫌々と言って逃げ出そうとしていたけど既に縄で逃げれないようにしていたのでそのまま放置して見守っていた。



するとユリアちゃんからこのサイコパスとか鬼畜男など罵声を出して必死になっていたけどそんな事をしても俺はワイバーンをテイムするまでは頑張るつもりだから頑張ってと応援を送った。



応援を送るぐらいなら私をこんな扱いをしないでほしいーと叫んでいた時にその声に呼ばれた一匹のワイバーンがユリアちゃんに近づいてきた。



動けないユリアちゃんは転がりながら必死に逃げていたけどワイバーンからすれば何でもなくて抵抗できないと理解をしたのか捕獲しようとしてきたので俺はすぐに背後から襲い掛かった。



持っていた大刀で攻撃をしながら魔法を発動させて弱らせる事に成功した。



テイムと言ってもある程度に弱体化させないと成功しないと言われているので俺は必死に攻撃をするとすぐにワイバーンが振り返り攻撃しようとしてきたので俺は避けてからワイバーンの頭を触りテイムをしたのだった。



そうしてまさかの一発成功してワイバーンは大人しくなってくれたので俺はお疲れ様とユリアちゃんに伝えながら縄で縛っていた体を解いた瞬間にユリアちゃんが俺の首元を噛み付いて血を吸い始めた。



痛い!何をするのユリアちゃん、首元から血を吸うなんてヴァンパイアみたいに・・・いや、ヴァンパイアだったね、ユリアちゃんはすっかりと忘れていた。



俺としたことがと思っているとユリアちゃんは悔しそうにして血はとても美味しかったから良かったけど眷属にさせる事はできなかったと悔しそうにして俺の方を見ていた。



・・・って、俺を眷属にさせるつもりだったのかよと思いながら見て流石に悪かったと謝るとユリアちゃんがなら私と同じ事をしてくれたら許してあげるけど構わないかしらと不気味に笑っていたけど俺はそうならすぐにやるから頼むと伝えた。




するとユリアちゃんが困惑しながらえ?と言ってきたけど俺は先程にユリアちゃんがされた事を俺にしてくれと伝えるとわ、分かったわよと言って今度は俺が餌役になった。



さて、これでもう一匹捕まえることができるぞと嬉しくなり喜んでいるとユリアちゃんがあなたはこんな状況でも喜ぶとか変態と言われたけど何が変態だ、俺はただのドラゴン系オタクだと言い返した。



呆れながらもユリアちゃんは先程のユリアちゃんと同じ状況におかれた。さてさてとどんなワイバーンが現れてくれるのか楽しみだなと考えていた。



俺も一応はメイジなので普通の人間よりは魔力が籠もっているはずだからそれで釣れてくれたら最高なのになと思いながら待っていた。



ユリアちゃんと先程にテイムしたワイバーンは少し離れた場所に待機をしてもらっている。多分だけど一人でも大丈夫だと考えていた。



でもワイバーンはランクで言えばBランクで俺がテイムしたワイバーンはファイアーワイバーンと呼ばれている存在でワイバーンにもアクアワイバーンやライトニングワイバーンなど属性ごとに存在しているが俺がテイムした個体は一番個体数が多いファイアーワイバーンだった。



でも普通に口から炎のブレスを放って攻撃するのは普通にカッコイイと思いませんか。是非ともここにドラゴン系オタクたちを連れてきたかったなと考えて待っていた。



そうしてしばらくすると先ほどと同じようにワイバーンが俺に向かって降りてきてから近づいてきたのであった。



こんなに近距離でみるとやはり迫力があるなと嬉しくなって飛びかかろうとした時に拘束されていることに気がついてしまった。



くそ、これではワイバーンに飛びかかる事ができないと諦めかけていたがならば先程のユリアちゃんみたいに転がれば良いのではないかと考えて俺はワイバーンに向かって転がり始めた。



ヨッシャー!これでワイバーンに抱きつく事が可能になったと喜びながら向かっていると急にワイバーンの顔色が悪くなりそして飛んで逃げ出したのである。



そ、そんなあともう少しで捕まえられそうだったのに何でだと思って悲しんでいるとユリアちゃんが唖然として俺の方を見てあればかりはワイバーンに同情してしまうわねと言っていたけどだから何でなのと言うとユリアちゃんは答えてくれたのであった。



「あのね、先程の光景はあまりにも恐怖に近い何かを感じたわよ。それもそんなものに追われていない私が感じ取るぐらいだからあのワイバーンはもっと感じていたはずよ」



そんなにいうほどに怖かったのと思っていたけどユリアちゃんが嘘を言う理由もないのでそうだったのかなと諦めることにしたのである。



次があるのであれば今度はもっと慎重にことを進めないといけないなと反省をした。



それからはテイムしたファイアーワイバーンの名前をつけることにした。俺は悩んだ末にワイアーと名付けた。



名前のセンスはいまいちだけど変な名前ではないからそこだけはと思っているとユリアちゃんから恐らくこのファイアーワイバーン、ワイアーに乗れば目的の場所にすぐに辿り着くことができると言うのだ。



それはかなり嬉しい話だなと思いながらならばもう少しだけでもダンジョン探索ができるなと考えた。



その表情を見たユリアちゃんがまさか、まだダンジョン探索をするつもりなのかしらと聞かれたので俺は元気よく勿論だと返答した。



だって、今の状況は魔法使える俺に絶世の美少女と呼べるユリアちゃんにファイアーワイバーンのワイアーの仲間がいてこれって前世で昔に考えていたパーティーメンバーに近い構図になっており燃え上がらない方がおかしいでしょう。



大丈夫、このダンジョンの攻略を終えたら今度こそ、目的の場所に向かおうと伝えるとユリアちゃんはため息を付きながら分かりましたと答えてくれたのでファイアーワイバーンのワイアーを引き連れながらダンジョンの出入り口に辿り着いた。



遠くから見ても分かってはいたが相当大きいと感じてしまう程に広がっていた。ここまで大きいと真面目にドラコンとか現れそうだなと感じながら進み始めた。



しかし、ダンジョンの中に入ったのに魔物は全然見当たらないのである、このような時は罠もしくは桁違いの怪物が潜んでいる可能性がある時なので是非とも罠であってほしいなと思いながら進んでいた。



するとダンジョンの中なのに光が差し込んできたのでこの先に何があるのだと思いで抜けた先には信じられないぐらいに神秘的な谷が現れたのであった。



なんとも言えない絶景にここは破壊せずに残してあげたいと思ってしまうほどでユリアちゃんも凄いと喜んでいた。



でも喜んでいるだけではない、これ程に巨大なダンジョンは今まで見たことがない上に聞いたこともないのでこれはかなりやばいかもしれないなと感じた。



本当に攻略は出来なくてもある程度の地形だけでも把握して帰らないとこれはやばいかもしれないと内心では焦り始めているのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る