幼馴染とか寝取られた俺の残された夢はサキュバスや吸血鬼にレベルドレインをされる事だ!!
人中の蝮
第1話、異世界転生をしても・・・
はあ、今日も一日が終わるな。こうして毎日の繰り返し、元にいた世界と何も変わりはしないじゃないか。
俺はいつも通りに簡単なクエストを完了して小さな町に帰ってきていた。
俺の名前はメシア、何処にでもいる普通の冒険者・・・ではないだけど元々は地球という場所で生まれて育って事故によってこの世界に転生したのは良いのだけど俺は別に特にこれと言う才能がなく普通であった。
強いて言うのであれば魔法の才能がある程度あり、見習いメイジとして冒険者をしている。
もし、これが10代・・・いや20代ならまだ良かったかもしれないけど俺はもうこの前でついに魔法使いの領域に辿り着いてしまったのだ。
こんな事で魔法使いの領域に辿り着きたくなかった。未だに結婚もせずに彼女もいないただの冒険者、その上にそこまで強くないときて何も良い点は無かった。
その為に生まれて育った町でのんびりと冒険者をしていた。才能あるやつは全員が王都に向かって名前を上げていた。
特にジュンと言う同じ町の出身の奴は桁違いに強くなっているのだ。普通なら喜ぶところであるけど俺は素直にそのジュンに関しては喜べなかったのだ。
ジュンは俺の幼馴染を寝取って奪い取った男でもあるので素直に喜べなかった。いや、正直に言ってかなり悔しかった、それでは完全にあの幼馴染を寝取ったあの男が正しかったように思われるのが特に悔しくて泣いた。
周りからは運が無かっただけだから諦めなと言われてしまったけど俺はそれでも悔しかった。
諦めたくはなかったけど実力差がどうしても埋まらずに俺は絶望を味わってしまった。だからこそ俺はあれから誰とも付き合わずに三十代に入ってしまったが後悔はしていなかった。
またしてもあれ程の苦痛を味わうぐらいならば一人で構わないと考えたからである。そのために俺は必死に毎日のようにクエストを受けては完了して老後の資金を集めていた。
老後になれば今よりも収入は絶対に減ってしまうから今のうちに貯められるだけ貯めておいたほうが良いと考えているから。
他の冒険者たちとかは女性にお金など使って全くも貯金をしていない中で俺は必死にコツコツと貯めていた。
その為にもう少しで贅沢をしなければ暮らせるほどの資金が集まりそうになっていた。それだけに俺は仕事ばかりをして20代を過ごしたのである。
他人から見れば惨めだなと思うかもしれないが俺はそれを老後でお前たちに同じ言葉を言うために必死に頑張っていた、それが俺がアイツらに見返しをする唯一の方法だと思っているから。
そんな日々でやっているのにレベルは未だに12とかなり低いレベルで普通にやばいだろ、だってレベル12ってその気になればゲーム例えるなら最初の街で普通に上げられるレベルだからね。
それを俺は三十代担ってそこにいるからどれだけ才能がないのかがよく分かってしまう。情けない話だけどこれでは幼馴染に見捨てられても仕方がないと思うほどであった。
だからこそ老後ぐらいは普通に暮らしたいから貯金をしていた。
そんなある日に俺は新しく発見したダンジョンの攻略と言うか下見をしてくるようにギルドから直々の依頼が舞い込んできたのだ。
難しそうであれば他の上級クラスの冒険者に任せると言う事らしいけどまずは下級の冒険者に行かせて見るということになった。
俺は貯金もそろそろ目的の金額に届きそうだし少しばかり危険かもしれないけど引き受けてみようかなと考えて応募したのだった。
応募人数は十名ほどですぐに集まったがそこには俺を馬鹿にしている冒険者が多くいたのだ。俺を見るやなんだこんな落ちこぼれがいるなんてついていないなと笑われていた。
そんな冒険者たちと共にダンジョン攻略などできるはずがないのだけどこれもお金の為だと必死に言い聞かせて同行をする事にしたのであった。
はあ〜俺も昔に読んだ小説みたいに強くなって可愛い女性にモテて英雄みたいになりたかったなと考えながらも今は自分の生活のために頑張ることにしようと今日もいつもの様に準備をした。
強いて言うのであればいつもよりも準備を万全にして念の為にも聖水を持ってきていた。聖水は魔物たちにかなりの効果があるので逃げる時などにかなり使えるので持ってきていた。
もちろんの事、聖水は決して安くはない。俺が受けられる普通のクエストの一回分がこの聖水と同じ価値なのだ。
これを無駄遣いをするという事は一日分の仕事をすべて無駄にするようなことで絶対に大切にそして出来る限りに使わずにダンジョンから出れるように祈りながら俺たちは目的のダンジョンに辿り着いた。
そこは森に隠れており確かにここにダンジョンがあると言わなければ見落としてしまうほどに隠れていたダンジョンで中はどのようになっているのかそれは全くの不明である。
まあ、それを解明するために派遣されてきたのだけどなと考えながら俺は先に言っているよ落ちこぼれと俺のことを馬鹿にしてきた冒険者の後に続いてダンジョンの中に入っていくのだった。
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