日あたり

熊澤 春陽

ぼくのはなし 

 ここになんて書いたらいいんだろう。文章を始める時が一番悩んじゃうんです。語彙力がある人だったら、こういう始まりのところをかっこよく描写できるんだろうな。「クラシックを聴きながらコーヒーの香りが漂っている部屋で…」みたいな。いや、例に出してみたけど、これがかっこいい表現かどうかはわからないです。


 長々と書いても飽きてしまうと思うので、はじめます。今回ぼくが書くのはタイトルにある通り「ぼく」についてです。ぼくは、好きなことが多いんです。絵を描くことが好きで、ドラマとか映画を見ることが好きで、音楽を聴いて、歌うことも好きなただの高校生です。春から大学生になるけど。あとちょっとだけ?むっつりスケベだけど、ただのごくごく普通の高校生です。そんなぼくのちょっとした日々のこと読んでほしいです。


 人と会話することが好きなんです。でも苦手なんです。今「は?」ってなった人。ちゃんと書くからまだ読んで。ぼくは、人と対面で話すことが好きです。だって目を見て、その人の手を見て、爪先を見て、口元を見て、その人が何考えて会話してるのか、意図を汲み取ってみたりするのがなんだか「相手の戦略を読んでいかに会話を弾ませられるか」みたいなゲームみたいで楽しいから。あとは、会話の中でその人の考えとか、価値観とか、性格の…歪みって言っていいのかはわからないんだけど、たまに人間のいやなところがぴょこってのぞいてくる感じをすごく楽しんでる。にこにこというより、にやにやみたいな意地の悪い笑みで相手を小馬鹿にしている自分がいる。そんな自分が見えるのが苦手なんです。もうすっごい、すっっっっっっ…っごいキモイ!変態なの!?って叫びたくなるくらいには。

 だから、ネットで、Discordで、mocriで、顔を見ないままよく知らない人と話すのがすごく楽だった。ほんとにほぼ脊椎だけで会話してるっていうか、相手の顔色を窺わなくていいってこんなに楽なんだなって。もちろん人として、相手を傷つけるような発言はしない。絶対に。

 よく知らない人たちと、共通の話題で盛り上がれるのは本当に楽しくて、「〇〇ってこういうキャラクターだよね」とか大真面目にキャラクターを分析したり、「こいつまじであざてぇな!!すきだけどな!!」みたいに、ただただ愛を叫んでみたり、「なんかもうこういうシチュエーションでこうされてるの、萌えるわあ…」とかいうありえない二次創作の話をして、深夜まで。馬鹿みたいに笑って馬鹿みたいに楽しんで。子供みたいに無邪気に笑っているのが楽しくて、幸せで仕方ない。


 ここまで読んで「え?だからなんだよ…」って思う人、ごめんなさい、落ちがあるわけじゃなくて。ただぼくっていう存在を感じてほしいってだけで書いてるから、目の前に髪の毛短い高校生が無駄に駄弁ってるところを想像しながら読んで。

 ああ、そろそろネットの人と話しに行くから会話が好きな話はここまでにしようかな。読んでくれてありがとう


 読んでくれた人もどうでもいいことで幸せに笑えますように。

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