最悪なスタート

クロノヒョウ

第1話


 年明け早々一緒に暮らしている彼が38度超えの高熱を出した。


 インフルエンザかコロナか、とにかく家の中でのマスク生活が始まった。


 最悪だ。


 今考えると最悪は年末から始まっていたのかもしれない。


 仕事納めの日、彼がバイクで事故にあった。


 仲間内での忘年会で彼がべろんべろんになって転んで頭から血を流した。


 元日、彼が熱を出した。


 とにかく救急には行きたくないと家にある風邪薬で耐えていた。


 いろいろ最悪だ。


 どこにも行けなかったしお正月らしいことは何もしなかった。


 もうお正月休みも終わる頃、彼の熱がうつった。


 最初は喉に違和感を感じた。


 でもまあ煙草吸ってるし空気乾燥してるしなんて思ってたのがいけなかったのか。


 どんどん熱は上がり具合が悪くなった。


 異常なまでののどの渇きで口の中が気持ち悪い。


 職場にお休みさせてくださいと連絡入れて寝ようとするけど具合が悪すぎてよく眠れない。


 職場の人からメッセージきて大丈夫? 病院行きなよみたいなことが。


 私いつも思うんだけど熱があってくっそ具合悪いのに病院行ける?


 病院行くためには準備ってものがあるよね?


 顔洗ったり着替えたり荷物持って戸締まりしてってその間に私死んでるわ。


 万が一生きてて外に出れたとしても歩いて行く?


 電車? タクシー?


 そもそもかかりつけ医もない私が病院探す時点でもう死んでますわね。


 みんなどうやって病院行くのかいつも不思議。


 私には無理です。


 そんなこんなで家にある風邪薬を飲んでなんとか今にいたっています。


 熱は下がったけど咳と背中の痛み。


 この痛みは何だろう。


 ああ~もう!


 エッセイなんて書きたくなかった。


 自分の素のことなんて誰にも知られたくない。


 ただ物語を書いて物語の世界を楽しんでいたかった。


 この熱のおかげで何も出来なかった。


 スタートというお題で物語を考える時間が足りなかった。


 こんなエッセイ読んでも楽しくないし夢も何もないので申し訳ない。


 という、私の2024年の最悪なスタートでした。



           完





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