第1章 第7話 歓迎式!?
模擬戦が行われた次の日、私は再び生徒会室に呼ばれていた。
「えっと……?」
中に入ると、玲奈、心、将、あと一人知らない子がひとつの机を囲って仁王立ちしていた。その光景はもはや意味不明で、何がしたいのか、はたまたどうしてそんなことをしているのか全くわからない。
ただ一つわかることは、これから碌でもないことが起こるということ……
「さぁ!役者は揃った!」
「「これより!歓迎の儀を行う!」」
「はい??」
何言ってるんだこの人たち?え?何?ついに壊れちゃったの?昨日あんなもの見せちゃったから壊れちゃったの?!もしそうじゃないとしても何がどうなってるの?!何!?死ぬの!?
「こら!主役がそんな所に突っ立ってちゃダメでしょ!ほらほらー早くこっちに来てお姉さんと呑もうぜ」
「え?いや??はぁぁぁ!!??」
ちょっと!?玲奈お酒取り出しちゃってるけど!?大丈夫なの!?学生だよ!?
「初めまして。私苺って言うの。この前いなかった執行部メンバー。よろしく」
「え?あ、どうも桜崎 莉音です。えっと……これは一体?」
「見ればわかる、歓迎式。昨日の莉音の祝勝会と、将を励ます会でもある」
よかった。1人まともな子がいた……苺、ちゃんかな。可愛いな〜。それにしても、歓迎式で祝勝会?え?ちょっと待ってこれって……!?
「玲奈玲奈。忘れてる。大事なこと」
「ん?あ、そうだった!え〜、本日より執行部メンバーの一員として共に頑張る莉音から一言!」
「え?!そんなの聞いてな……」
「いいから早く早く〜!」
酔っ払いか!?お酒に見えたのがただのジュースだって分かったけど、玲奈絶対酔っ払ってるよね!?
「え、え〜っと……不束者ですがよろしくお願いします……」
あれ?何か違う気が……って口笛止めて!変に盛り上がらないで!あーもう!こうなったらヤケだ!どうなったって知ったものか!
「あー!もう!うるさいです!何が面白いんですか!もういいです私も好きなようにします。禁忌魔導書第5項特殊魔法!爆れ」
「それだけは辞めてくれ!!!!!」
急に慌てふためく姿に、私は何故か吹き出してしまった。なんだろう。すっごい疲れるけど、この人たちとなら楽しくやっていけそう。
そんなことを思いながら、必死に土下座し続ける3人に最大限の笑顔でこう言ったのだ。
「これからよろしくお願いします!」
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