そんな感じで二人で話してたのだが、私はあることを聞いてみた。

「そういえばさ、桜さんって好きな人とかいないの？あ、もしかしてもう付き合ってる人がいるとか……？」

ゲームの時だと付き合ってる人とかはいなかったけど、この世界ではどうかわからないからね。

そんな私の質問に桜さんは少し考えるようにして答える。

「うーん……今は運動に集中したいからそういうのはあんまり考えたことはないかな」

その言葉を聞いてひとまずホッとした。

もし今誰かと付き合ってたら綾目と付き合わせることが出来なかったし。

っていうかもし誰かと付き合ってたら綾目と付き合わせるのは諦めてたけどね。

流石に私も今付き合ってる人と無理やり別れさせようとはしたくなかったから。

「そっか！でもさ、桜さんなら良い人見つかると思うよ！」

まぁ、もう見つかってるんだけどね。

佐藤綾目っていうこの世界の主人公的立ち位置にいる最高の相手が。

……ゲームの時とは違ってちょっと性格が変わってるけど。

「そうだね！ありがとね！」

私はそんなことを考えていたのだが、桜さんはそう言ってニコニコと笑うのだった。

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