Crouching
四季式部
第1話 災害大国
この国は災害が多いらしい。私が生まれた年には四国の山が噴火した。私が初めて自転車を漕げたときには震度七に及ぶ大地震が私たちの地域を襲った。まさに災害大国だった。理由はきちんとある。プレートの上だからとか、偏西風や颪などがあるからだ。そんなこの国は私にとって別に普通だった。私はそこまで被害に遭ったことが無かったからだ。こんな世間知らずの私でも今年で17歳を迎える。
今日もいつものように電車に乗る。私は普通科高校に進学し、友達と楽しく学校生活を送っている。また、彼氏もできた。「おはよ」とあくびを噛みながら言う彼である。「おはよー」と私も笑顔を見せる。「今日さ俺ご飯忘れたからコンビに寄っていい?」と聞く彼にうんと返事をしながら車窓から見える景色を見ていた。
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