脱スイーツ生活はじめました

日埜和なこ

第1話 スイーツ大好きです!

 中学、高校時代は暇さえあればお菓子作り。クリスマスや年末年始、イベント毎では、親に頼まれて親戚に差し入れるケーキを焼く。

 ホールケーキに、アップルパイ、パウンドケーキ、シュークリーム、マドレーヌ、クッキー……定番の焼き菓子は、だいたい作った。そんな十代でした。


 高校の鞄の中には、いつだって、ポッキーやキャンディ、チョコ、ジェリービーンズ……何かしらお菓子が入っていました。それから時がたち、独り暮らしをしたらスイーツ好きに拍車がかかったのは、想像に容易いですよね。


 大学時代は、喫茶店巡りをしてお気に入りのケーキやアイスショップの開拓。定番のミスドでお茶をするなんて日常の風景。

 冷凍庫には常にアイスが入ってる。なんなら、ボックスの大きいアイスクリームです。


 若かった私は、甘いもの──砂糖に依存性があるなんて、一ミリも知らなかったのです。


 甘ければ甘いほどいい。何よりも私を癒してくれるのが、スイーツだ!

 試験に落ちたときも、恋に破れたときも、風邪で元気が出ないときも、甘いお菓子を食べたら元気が出てくる。そう、信じて疑いませんでした。


 甘味には幸せホルモンを分泌させる働きもあるので、あながち間違いではないんですよね。でも、それは適度な量を摂取する場合の話です。


 このエッセイでは、若い頃に無茶をして心身ともに疲弊した作者が、健康を取り戻すための「修行」の一つ──脱砂糖生活について語って参ります。


 健康な方も、そうでない方も、ちょっとだけ話しにお付き合いいただけましたら幸いです。



 長年の不摂生が災いしたのか、はたまた、子育ての苦労が積もりに積もったからか……。三年ほど前、私は体調を崩して引き籠り気味になっていました。


 引き籠ってしまった理由は、まぁ、色々あるのだけど、一言でいえば心身の疲れのようなものでしょうかね。

 コロナ禍をいいことに、堂々と引き籠り生活を送っていたのですが、不正出血(生理時期でないのに出血を確認)がありました。さすがに、病院に行かないとまずいと思いましたね。当然、家族にも観念して病院に行けと言われました。


 ──と、「デカフェ生活始めました」 https://kakuyomu.jp/works/16817330668611698888 でも触れたとおり、私は三年ほど前に、医者から体質改善を言い渡されました。

 その項目は大きく三つ。


 ①睡眠時間の確保と散歩

 ②脱カフェイン

 ③脱砂糖


 ①は、規則正しい生活を送るといえばそれまでですが、家族優先で頑張ってきたことで、睡眠時間を整えるためには家族の協力も必要でした。

 それまでの私の睡眠は、家族に大きく左右されるものだったためです。


 旦那が夜中に帰ってきてもご飯の用意に起きる。娘の勉強やお弁当のために早朝四時起きだって頑張る。


 妻の鑑、母の鑑と言えば聞こえはいいですが、自分の体には良くない生活を十数年続けていました。ぐっすり眠れない日々が当たり前で、常に睡眠不足。そりゃ、頭痛体質も悪化しますし、常に気分も鬱々としちゃいますよね。


「家族に甘えさせちゃダメ!」と、かかりつけ医が強く言ってくれたことで、私の頭痛体質改善のための生活改善が始まったわけです。

 

 さて、②については「デカフェ生活始めました」をご覧いただけると分かりますが、貧血の改善となっています。それと同時進行をして行っていたのが③になり、根本的な体質改善のための指導でした。


 ここで特筆しておきますが、いくら「脱砂糖」と言っても、料理に使うことは認められています。砂糖がないと、煮物にだって困りますからね。

 あくまで、嗜好品においての砂糖です。つまり「脱スイーツ」と言えるでしょう。


 スイーツ大好きな作者が、それを告げられたのは秋口でした。

 巷には、美味しそうなハロウィン仕様のお菓子が溢れるシーズン。その先には、クリスマス、バレンタイン、お花見……美味しい甘味が街中に並ぶイベントが目白押しです!!


 ああ、無情。

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