第2話

最近俺はボッチになっている。

 今まで仲が良かった幼馴染達が俺を省いているからだ。

 昔は仲が良かった。正直俺は幼馴染達の中でリーダー的な感じで遊びの提案をする人だった。それが全くの逆になってしまった。


 幼馴染達はクラスの人気者で話題によく上がる。そんな人物達から省かれている為誰も話かけてくれない。俺から何か言っても顔を逸しすぐに別の人の方へ行ってしまう。


 弁当を食べながら楽しそうに話すクラスの光景を見る。

 携帯やゲームを楽しそうにやっている。俺も昔は貸して貰ってやったことがあるから楽しさはよく知ってるし、妹や幼馴染達が自分の携帯を自慢するように俺に話しかけてくるので、ゲームをやりたい気持ちが膨れ上がる。


 心が落ち着かないから場所を移動する

 

 外のベンチに座ってゆっくりする。俺はやることがあまりにも無い。この学校は図書館の本が少ないことでも有名なので大体読み終わっている。勉強も成績が悪い訳でないので今しようとは思わない。


 やっぱり、寝るしかないな。学校の鍵付きのロッカーに大事な物は全てしまってある。


 俺は深い夢の中に入る。


ーーーーーーーーーーー

  美織視点 

 

 私はつまらなそうに教室から出る島をこっそり付けていた。


 「せっかく今日は話しをしてあげようと思ったら寝てるじゃないの。」


「気持ちよさそうですなぁー」

私と一緒に島の後ろから香織。


 「本当に暇人ね。」


「やることがないんだろうねぇー」


「島、最近私達が少ししか話さないからボッチぎみだし。」


「ぼっちだねぇー」


とりあえず私はボッチにベンチで座る島の写真を撮る。


 「アイツは携帯持ってないから知らないんだろうな。校内であいつの情報が拡散されまくってること」


  「だろうねぇー」


 島は知らない。本当はもう私達は仲良くない。

 横にいる美織でさえも、

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最近たまに盗撮されている気がする。


 携帯のカメラが俺の方に向いている気がする。

 だが、確かめる方法もないから我慢するしかない。


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 美織視点

 山井 島を観察し幼馴染グループを守る会から連絡が来た。

 ターゲットが盗撮に気付き始めているから注意をするようにと、

 朝の登校は異常は無くいつも通りの登校をしている。

 

 私は本名を隠してのこのグループに入っている。島の悪口ばかりでたまにきつい時があるが、基本便利なので入っている。そしてたまに私も報告している。


 「美織、おはよう!」


「おはよう!!原!」


幼馴染の葉道 原が私に抱きつくようやってくる。


 「今日も元気だね、原。」


「うん!今日は新商品が出たから気分が良いんだよ。」


私は原が気分が良いと私は悪くなるよ。


 「そうなんだ?いつも通りケーキとか?」


「そうだよ!!友達も欲しそうにしてからあげる予定なんだ。」

  それはつまり私にはあげないってことだね。


「あとで、写真送るね。見た目可愛いし美味しそうだからきっと食べたくなるよ!」


「うん、」

最高にうざい自慢をして来るのだ。


 そして、

 ターゲットが教室に入ってくる模様

 と連絡が入る。


 島は何も言わずに席に着く。


 今日もやはり誰も話しかけないようだ。


 仕方ないから私がたまに挨拶をしてあげる。


 「おはよう島、今日も元気なさそうだね。」


「・・・おはよう。そうだね、元気出ないよ。」


「あはは、だからボッチが加速するんだよ。」


「・・・わかってて言ってるな。」


 「あは」


「はぁ、とりあえず俺今から忘れた宿題さっさとやるから。」


「そんなの誰かに見せてもらえばいいのに。」


「・・・っ、じゃあ美織様見せて下さい。」


「やだ」


「だろうね。」


相変わらずノリは良いんだ島は、

 

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