魔力無限の初級魔法使い
潰れたネジ穴
第1話
自分にしかできないことはないだろうか…
炎を飛ばしたり雨を降らせたり現代科学でも理解できないものを使いたい
他人から特別視されたいという凡人の承認欲求のなれの果て
テストの点数は平均、身体能力が高いわけでもない
そんな一般人が変わるための切っ掛けなんて特別な力が降ってこないかと幸運を祈るだけ
そんなあり得もしないことを考えながら授業が終わるのを待っているとき突然の光とともに意識を失った
◇◇◇
「起きなきゃ噛みついちゃうぞ」
そんな言葉で起きると目の前には今にもかみつきそうな蛇がいた
「おわっ」
驚きすぎて変な声が出てしまった
「あれ?起きちゃったか。もう少しで噛みつけるところだったのに」
「えーっと誰ですか?」
周りを見渡しても何も無い真っ白な場所
そんなところに言葉をしゃべる一匹の蛇こんなところに来たのも十中八九この蛇のせいだろう
「うんうん!いい反応だね。期待通りだよ。」
「とりあえず自己紹介と現状の説明をしようか。僕は蛇神。そしてここは転生の間。簡単に言うと君は異世界の勇者召喚に巻き込まれたのさ!」
「意識を失ったのが教室ってことはクラスの誰かが勇者ってことですかね?」
「そうなんじゃないかな?ぼくは君たちの世界に興味がないからクラスってやつがわからないけど君の近くにいたってことだね。っていうか君は僕が神様だっていうことを聞いたのに何も反応がないんだね」
(勇者召喚に巻き込まれたってことはつまり仲間ってことか。賢者とかになって魔法使ったりとかできないかな)
「おーい話聞いてるー?」
(魔法かー、炎とかかっこいいし使えたら楽しそうだよな。いやっ雷とかも捨てがたい)
「反応無いからつまり何してもいいってことだよね?じゃあ魔法使いたいみたいだし魔力無限をつけてオッケーと!」
「えっ選択とか待たないん「じゃあさよならー!」うわぁぁぁぁ」
落下する感覚とともに「あははは!最後は面白かったから加護だけつけてあげるよ」と声を最後に意識を失った
◇◇◇
目を覚ますとそこには自分と同様に目を覚ましたであろうクラスメイト達と、周りには鎧やローブを着た人達と偉そうな服を着たおっさんがいた
なるほどテンプレだ
「我が名はエリオット・カルミド4世である」
「異世界から来た勇者たちよお前たちには魔王を倒してもらう!」
「お前たちにはその義務がある」
「詳しいことはそこの騎士団長に聞くといい。ではさらばだ」
そういうと王様は奥に消えていった。そして先ほどから王様の後ろにいた渋いおじさんが前に出てきた。話の流れからしてあの人が騎士団長なんだろう
(体が動かないし声も出ないこれが魔法なのかな?)
「カルミド騎士団長のフォセルだ。君たちにはこれからレベルを上げてもらいステータスを上げてもらう。そのためにステータスを確認してもらう。これから声を出せないようにしている魔法を解除するから、ステータスと言ってステータス画面を確認するように。」
ステータスという言葉でみんなが興奮したのか熱気が高まる
早くステータスを確認したいと思ったと同時に口元の拘束がなくなった
「ステータス」
ソータ・ミヤシロ
Lv1 職業:なし
HP:2000
MP:?????
SKILL:『魔力無限』 『蛇神の加護』
(おおぉ本当に出てきた。っていうかこの世界では名前と名字が逆なのか。覚えておこう)
「今お前たちが見ているのは簡易的なステータス画面だ明日には教会へ行ってもらい正確なものを測ってもらう。また職業も授かってもらう。」
「すいません魔王って結局何なんですか?なんで私たちが戦わないといけないんですか?そういうことをしっかりと説明してください」
金髪の女子生徒が前に出てきて質問をした。彼女は
「魔王とは魔物を使って人間を襲う魔族の王だ。そしてお前たちが必要なのは異世界人はほとんどがステータスが高く魔王を倒す確率が上がるからだ」
「お前たちを召喚したのは謝ろう。しかし今の魔王は戦闘能力が高くこの世界の人間だけでは太刀打ちできそうにないのだ。虫のいい話だというのは重々承知している。この世界の人間のために戦ってくれないか」
「それでこの世界からは帰られるのかな?」
この声は
「すまないが今まで勇者たちが帰ったということは一度もないといわれている」
「というわけらしい。みんなも知りたいことはあるだろうけどとりあえず今後どうするべきかはあとで話そう」
「はぁ~い」
如月のやつさすがだな一声でこのクラスをまとめ上げた。とりあえず今はこの流れに乗るしかない感じかな
「ひとまず食堂へ案内しようこっちだ」
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