第39話 屋内での戦いに挑戦
前回RWOについて説明が足りなかったから黒森龍錬が説明するぞ
RWOは階層をクリアしていってどんどん次の階層に進んでいく系のゲームであり、現段階ではまだ1層しかリリースされていない
階層をクリアするには階層ごとにクリアする条件があり、いろんなクエストを達成しながら条件を進めていく
ちなみにこの階層のクリア条件は
・Lv.25以上
・クエスト達成数が30以上
・階層ボスを討伐
という感じ
リリースしてすぐだからまだ階層ボスのことや細かなクエストの内容などの情報はまだ出回っておらず、よくいる情報屋もまだ開店したとは聞いてない
NPCは高性能AIの為か、普通の生き物のようであり、記憶もあるため二度目にあった際などは前回あったことを覚えてたりもする
NPCからプレイヤーは異世界の住人と認識しているし、
さらにゲーム用語(ログアウト、クエスト、ギミック、NPC)を理解している
そのNPCとコミュニケーションを取って仲良くなれば情報やアイテムを手に入れることができるらしい
クエストは冒険者ギルドで発行してたり、いろんな場所で遭遇したりいろんなパターンがあり、誰でも受けれるクエストもあれば一人だけしか受けられないユニーククエストなどもさまざまである
また何か質問があれば感想に書いてほしい
じゃあティティルの配信を見ていってくれ
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【RWO】ティティルのRWO配信!!Part2【ソロ】【弓兵】
♦♦♦♦
「妖精のみんな~~こんにちわ~~~!」
『ティティルちゃんきたーーーー!!』
『こんにちわ~~~!』
『ティティルちゃんかわいいやったー!』
『攻略班から来ました』
『上位種倒したのってこの子であってる?』
『あってるぞ新規よ』
『リアルハンター待ってた』
『チートのできないこのゲームでどうやっていくのか』
『わくわく』
見た感じ、ティティルの配信にはすでにRWOをやっているプレイヤーが新規として視聴しにきてくれたらしい
初回から一人でうまくいってるティティルには俺のサポートはいらないが、一応何かあった時のために社長室待機しているが
まあ大丈夫そうだな
「えっと、本日はゲームをプレイする前に、何個か説明することがあるのでそちらから始めていきます!」
「まず前回に妖精さんからの質問で妖精さんからアイテムをいただくことについて、社長やスタッフのみんなと話し合ったんですが、一応もらうのはOKということになりました。ただ、もしもらったアイテムでトラブルが発生したらそこからアイテムをもらうことはなくなりますので、本当に余裕があるアイテムのみでお願いします」
「次に遠距離で攻撃できる都合上横取りできるのではないか?という疑問がネット上で見かけました、もちろん弓である都合上確実とは言えませんが、私は自分からほかの人が戦っているモンスターには矢を当てませんので、よろしくお願いいたします。」
すらすらと言えているが、実はカンペを見ながらしゃべっており、カメラが少し離れれば手元のカンペが見られるかもしれない
『よかった貢げる!』
『これ絶対レアアイテム貢ぐやついる』
『攻略班でも横取りできるのでは?ってなってたけど、あそこまで正確に射貫けるティティルちゃんがやらないっていうなら大丈夫でしょ』
『ちゃんとエゴサーチしてるのか』
『Vtuberだから当然だろ』
「えっと事前説明は以上だよ、でっ今日の配信内容なんだけど」
撮影用ドローンがティティルから離れると、ティティルの背後にある建物を映す
「今日はこの【魔鬼の洞窟】をソロで攻略していくよ!」
『ダンジョンじゃん!』
『え、屋内じゃん!』
『魔鬼の洞窟って数日前に初攻略されてたやつ?』
『ゲーム内で一番難易度は低いダンジョンだけどソロだときついだろ』
『攻略班がやったときは5.6人のパーティーだったはず』
『ソロ討伐はまだだよな?』
『初見で攻略班だけ普通に厳しいけど大丈夫か!?』
「まあ、流石に初見でクリアできるとは思わないよ、でもみんな屋内ではどうなのか気になってたからね、じゃあやってみようって思ったの」
事前にティティルに聞いたが、普通に屋内でもできるし、何なら森の中のほうが強いとのこと
「じゃあ今から入ってみるね」
『がんばれ~~~!』
『どうなることやら』
『余裕だろ、ティティルちゃんだし』
『んなまさか』
ティティルはそういってダンジョンに入っていく
魔鬼の洞窟はパーティ戦のチュートリアルの役割のダンジョンで、出てくるモンスターはゴブリンのみ
推奨レベルは10の為、少し頑張ればいけるかもしれない
だが推奨レベル10は複数人のパーティでの話
レベルは低いがゴブリンの数が多く、一人で戦おうとすれば背後から不意打ちされたり群がられて倒される
複数人で警戒をしたなら比較的簡単に対処できる
そんなダンジョンで弓一つで向かうティティルはその情報を知ってるものからしたら薄い本でゴブリンやられる獲物のように見えるかもしれない
「ん~~、松明はあるしそこまでは暗くないかな」
『確かに光源があるからまだましか』
『大丈夫かなティティルちゃん』
『まあ死んでもデメリットもペナルティもないし大丈夫大丈夫』
中は一本道になっており、横幅は5メートルほどで、普通の人間には松明があっても奥まではうまく見えない
「あっ、いた」
だがティティルには見える
『ん?』
『え?』
『どこどこ?』
『見えないんだけど』
「【隠密】、ちょっとコメント見れなくなります!」
ティティルは物陰に身をひそめながら自身が視認した敵を狙いやすい位置に移動する
「数は5匹、カタストロフレインはまだ温存しておきたいし、自力で行くしかないか、【急所射撃】」
話し方が先ほどのきゃぴきゃぴした感じから一転し、獲物を見定める狩人のようになる
少し高めの瓦礫の位置に着く、そこはティティルからはゴブリンたちがよく見える場所
「っ!」
弓を構え、すぐに打つ
「ぐぎゃ!」
「「「「ぎゃぎゃ!?」」」」
このゲームではダメージを受けた場所によってダメージ量が変わったり、ヘッドショットで一発で倒せたりする
5匹のうち一匹のゴブリンの眉間を射貫くとそのまま倒れ、ポリゴンになって消える
【ゴブリンを討伐しました】
残り4匹は周りを警戒するが、このくらい中モンスターの視力をもってしても相手を見つけることはできずにいた
隠密で気配を消してるせいでもあるが、ティティルのいる位置は普通攻撃するとは思わない距離からの狙撃
「しっ!!」
「ぎゃががが!!」
位置がばれるギリギリまでその場から狙うことにしたティティル
2匹、3匹、4匹と眉間を狙われ、一発でポリゴンに変わってしまう
「ぎゃぎゃ、ぎゃ!」
どうやら最後になったゴブリンがティティルを見つけたようだ
場所さえわかれば!
「ぎゃがぎゃぎゃ!!」
そういったようにも聞こえた
すぐさまティティルのいた場所にジャンプし、棍棒を狙った場所に叩きつける
「んぎゃ?」
しかしティティルはすでにいなかった
「ぎゃぎっ、!?」
どこだ?と周りを見始めた瞬間、どこからともなく眉間に矢が突き刺さる
ティティルはすでに場所を移動しており、逆に自分がいた場所に誘い込むことに成功した
【ゴブリンを討伐しました】
【ゴブリンを討伐しました】
【ゴブリンを討伐しました】
【ゴブリンを討伐しました】
【倒したすべてのモンスターのドロップアイテムを手に入れました】
5匹いたゴブリンは全滅した
『おぉぉぉぉぉぉぉ!!』
『ティティルちゃんすげぇ!』
『これ中の人の弓の技術が凄い』
『というかよく暗い中当てられたな』
『狩人というかアサシン感もある』
『わかる』
『いやまあまだゴブリン5匹だけだし』
『進んだ先の溜まり場が問題、4,50匹のゴブリン相手だとどうなるか』
「ふ~~、まあ最初はいい感じにできました」
「えっと、妖精さんコメントによると、4,50匹のゴブリン溜まり場があるらしいけど、大丈夫!ちゃんと打ち倒すよ♪」
そのままティティルは軽々しく動き出す
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