第4話 マーシャルコード所属Vtuberディシア
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ディシアが召喚されてから2週間後
『ついに応募者きたのか』
『ここまで長かったな~』
『シルエット的に女かな?』
『応募者0人も終わりか~、寂しい気もする』
『楽しみ!』
生放送開始前のコメントは待ちきれないような感じだ
ついにマーシャルコードにVtuberタレントが所属したとあってVtuberの黒森龍錬におめでとうと賛辞を贈る人たちや、新たなVtuberがどんな感じなのかちらっと見に来た人たち、現時点で待機人数は5000人と龍錬のいつもの配信の倍以上であった
ちなみに今回の放送は配信に慣れていない新人のために先輩Vtuberの黒森龍錬が横で付き添いをすることが事前に発表していた
午後7時00分、仕事や学校帰りでみんなが動画を見るであろう時間帯に、生放送はスタートした
開始した結果Vtuberとしての体があらわになり、視聴者たちは始まったことを理解した
「………………………お、これでいいのだな龍錬よ、これで何万人にわれの声が聞こえるのか」
「もう始まってるから、ディシアあいさつ!」
『かわいい声』
『社長も付き添い?』
『ディシアちゃんね』
『始まった!!』
少し聞こえた声も聞こえ、どんな挨拶をするのかワクワクする視聴者
そして
「跪け、主らは魔王の前におるのだぞ」
視聴者全員はその場に跪いた
「んむ?魔王らしい挨拶をしたつもりなのじゃが、こめんと?欄とやらが止まってしまったぞ?」
「え!?まじか、故障かな?」
すでにディシアの圧に慣れてしまった龍錬は気づかなかったが
ディシアの挨拶を聞いた視聴者はみなその場で頭を下げ、跪いていた
『……………………』
『……………………』
『……………………』
『…………はっ!気づいたら画面に向かって頭を下げてた』
『俺も!』
『ざわってなってすぐに頭下げなきゃって』
『マジで魔王じゃん!』
『一気に頭下げたからイヤホン取れた』
『魔王様万歳!!』
『↑もう臣下がいて草w』
『ははーー!_○/|_ 』
『電車の中で跪いて恥ずって思ったけど音漏れしてて周りの人も跪いてたw』
『可愛い声のはずなんだけど可愛いよりまじ魔王って感じ』
『魔王様万歳!!』
『魔王様万歳!!』
『臣下たくさんw』
「かかかかw、みろ龍錬よ、詳しくはわからぬが面白いことになってるのではないか?」
「いいから挨拶を続けなさい!」
「ふむ、よかろう」
「わらわはディシア、異世界からこの世界に召喚された魔王であるぞ!!」
『ははーー!_○/|_ 』
『ははーー!_○/|_ 』
『ディシア様万歳!!』
『魔王様万歳!!』
『ノリ良すぎだろ臣下w』
『デビューでこれはずげぇw』
「うむ、よき臣下たちに出会えてわらわはうれしく思うぞ!」
かかかと豪胆に笑うディシア
「さて、ではいろいろと話していこうと思うぞ~、まあ今回は挨拶が主な目的であったが、これからのチャンネルの方向性やどんなことをやるか説明していくぞ」
『あーそこは普通のVtuberみたいな感じか』
『あいさつで威圧感あったけど今は気楽に見れる』
『ゲームとか?』
『ディシア様ーーーー!!』
「方向性は一般的なぶいちゅーばーとして活動していくぞ、我らがマーシャルコード初のぶいちゅーばーじゃからあまり変わったことはしなくていいと言われておるが、逆にやりたいことがあれば全力でやっていいとも言われておる、今後の流れ次第でさらに魔王らしい配信をしていくかもしれんの、臣下たちよ、応援頼むぞ!」
『ようやく来たVtuberだから特に何も細かい指示は出さない感じか』
『応援します~~~~~~!!!』
『ディシア様万歳!』
『これは期待』
つかみはばっちりで予想以上にファンが盛り上がっている
「配信は~、雑談やげーむ配信をメインでやる予定じゃが、どのげーむをするかはまだ決まってはおらぬ、もしやってほしいものがあればコメントしてほしいぞ」
『ホラーゲームとか?』
『RPGとかやってほしい!!』
『FPS系?』
『ブレブラ!』
「あと本来ならふぁんねーむなるものを決めるはずったのじゃが、まあ先ほどから言っておる『臣下』でよかろう」
『ははーー!_○/|_ 』
『ははーー!_○/|_ 』
『確かに臣下でもう決まってる感じだねw』
『ディシア様万歳!!』
「最後に、まだ配信に慣れぬ身であるが、臣下たちを盛り上げていけるように頑張っていこうと思う、よろしく頼むぞ!」
『ディシア様万歳!!』
『ディシア様万歳!!』
『ディシア様万歳!!』
『ディシア様万歳!!』
「ではチャンネル登録、よろしく頼むぞ!さらばだ臣下諸君!!!」
【デビュー配信!】マーシャルコード第一Vtuber 挨拶配信
最大同時視聴数:約6072人
高評価:2401
低評価:0
魔王ディシアの魔王城チェンネル
チャンネル登録者:3955
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配信が終わり、誰でも使えるようにしたスタジオで俺たちは力を抜いた
「ふう、どうだった龍錬?」
「最高だよ」
二週間かけてディシアに配信についてできるだけ教え込んだ結果の今日の配信は大成功だった
ディシアはあちらの世界で演説などしていたらしく、すらすらと配信で話すことができていた
「かかか、ここまで緊張したのは久々じゃの」
「ん?慣れてるんじゃなかったのか?」
「初見の相手に対しての演説は大変じゃぞ?最初以外はわらわを信頼してくれる民がほとんどじゃったが、一番最初は全員初見、最初にしくじれば世界平和なんぞできな方からの」
「なるほど」
彼女はいろんな修羅場を潜ってきたのだろう
「さらに言えば前に私がいた世界に比べて皆が自由に発言することができるからの~、前に見せてもらったアンチのコメントなぞ、元の世界で魔王である我にいうやつはおらぬし」
「確かにな」
配信について教える際、アンチコメントについての説明や例についても教えた
魔王に対してアンチコメントいうなんて元の世界では自殺者のようなものらしく、逆に新鮮だと笑っていた
「ディシアはどうだ?」
「ふっ、なかなか楽しかったの~~」
「そうか、それならよかった」
「うむ!」
ディシアは新たな世界で未知の物事を楽しもうとしている
今後どうなるかは知らないが、ディシアがこの世界で生活していく以上は俺たちが支えていくつもりだ
まあこれからやることがたくさんあるけどな
「さてと、ディシアの戸籍とかどうしようか」
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