純愛青春物語

雲母なれる

第一章 卯の花 〜出会い〜

高校生になって3回目の春。桜が空いっぱいになる4月、私は君と出会った。

陸上部のマネージャーだった私は今日もいつも通り部活に足を運んだ。でも少し足取りは重かった。なぜなら今日は新入部員が入部してくるからだ。人見知りの私は毎年この時期が嫌になる。嫌でも話さないといけないため気疲れしてしまうからだ。今年は選手が2人入部してきた。今年は少ないと感じた私は少しホッとした。だが異様に目が合う子が1人いたのだ。その子は左にピアスをしていて入学式初日に生徒指導の先生に怒られていた子だった。さすがの私でもあんなに

怒られていた子だったので印象的で覚えていた。その子が怖い目つきで私を見ている。顔に何かついているのか、何か失礼なことをしてしまったのか。

見当がつかない。君への第一印象は最悪だった。

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