花つみ太郎

やながせじんた

第1話 花つみ太郎誕生

むかしむかしある田舎の町に、梅という娘がいました。


梅は親のない子でしたが、働き者で、いつもニコニコしていて、町のみんなから愛されていました。


そして、お花が大好きで、仕事のひまを見てはお花畑へ花摘みにいっていました。


ある日、かごいっぱいにお花を摘んで帰り、みんなへ見せていると、


「おぎゃあ、おぎゃあ」


なんと、かごの中から、赤ん坊が出てきました。


「ええっ!一体どうして」

 

赤ちゃんを連れてきた覚えのない梅は大変驚きましたが、


その赤ん坊を「花つみ太郎」と名付け、町のみんなと育てることにしました。

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