①実姉に告白されて本気で付き合っていた。姉は大学生になり、別れようと言った。

激 辛

第1話

俺には姉がいる。姉は正真正銘の血の繋がった実の姉だ。


 告白されたのは俺が中2の時。当時高1だった姉に告白された。


 「どうしたの?お姉ちゃん」


「私ね、ずっと好きな人が居たの」

 お姉ちゃんは緊張している様子だった。


「へぇ、そうなんだ。告白でもするの?」


「うん、しようと思って」


「頑張ってお姉ちゃん!お姉ちゃんなら絶対最高するよ!だってお姉ちゃんは世界一優しくて可愛いもん!」


「本当に??」

 その言葉を聞いてお姉ちゃんはうんと明るくなる。


「うん、俺が保証するよ!!」

 でも直ぐに緊張したのか、小さい声で


「もし告白する人があなたでも??」


「もちろん!!ってぇー!!!!!」


「保証してくれる??」


「そ、その、ち、・・・血は繋がってると思うよ。」


「でも、好きだから」

  姉は照れつつ、俺の顔を覗く。


 俺は姉のことをそう言う目で見たことは一度もない。ただ姉としては大好きで、この世で一番大好きで大切な人だ。


 だが、まさかお姉ちゃんが俺のことをそう言う感じで好きだったとは、


 今思うと、俺とお姉ちゃんは仲が良過ぎたのかもしれない。

 

 姉とは一緒に色んな所に行ってる。


 【弟、今日は一緒に祭りいこうよ】


【良いよ!!】


  家でもどんな時も一緒だった。

 【弟、お邪魔するよ】


【着替え中でもいいなら良いよ】


【全然良い!!】



 そういえば、よくお姉ちゃんにおすすめされる本も


 【弟、この本読んでみて】


【禁断!!姉弟愛!!ストレートな名前の本だね。でも面白そう、読んで見るね】


 あとよく俺の女友達についても聞かれたな。


 【弟は、女の子の友達は居ないの?】


【一人いるよ】


【誰、そいつ】


あの時の姉は怖かったな。でも、なんか可愛かった。



 あれ、今思うと、思い当たる節があり過ぎる。


 「駄目かな??」

お姉ちゃんは泣きそうな顔をしている。


 「結婚は出来ないよ。子ども作れないよ」


「そうだね、でもそれ以外は出来るよ。」


「確かに、じゃあ保証しようかな」


「分かった。貴方のことが好きです。」

そうして、俺に答えさせる前に唇を奪った。


 離れてから、俺は答える。

 「良いよ、」



 だが、しかし姉は大学生になり変わってしまった。

 

_____________________________________________


俺はお姉ちゃんと約2年間付き合ってる。


 だが、姉は大学生になってからかなりキャラが変わった。


 ある日、たまたま外でお姉ちゃんを見つけた。


 「あ、あか・・・嘘?あれ誰??」


あかり・・・俺の姉は男と手を繋いでいた。


 しかもキスをした。


 嘘だろ


 



 俺は姉に告白されてから、姉のことを女として見るように意識して、本当に好きになっていた。


 けど、これはないよ。


ーーーーーーー


 「お姉ちゃん」


「どうしたの?青・・・あとお姉ちゃん呼びは」


「・・・お姉ちゃん、やっぱり姉弟で付き合うのは無理があったんだね。」


「・・・っ!!どうしてそんなこと言うの?」


姉のリアクションからして、どうやら俺今の言葉から察したようだ。


 「今日見たよ。」


「・・・っ!あれは勝手に手を繋がれて」


「その後も」


「・・・」


「もう言い逃れ出来ないね。」


「ごめんね、青」


「今回のは流石に許せないよ。だから別れよう」


「・・・分かった」

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