第2話
「だから、あれは本当にドッキリなんだって」
「・・・」
嘘だ。友達がSNSにあげているところを見つけてくれていた。
俺も信じられない、信じたくないと思ったけど、
「これ見て」
俺は新しい彼氏最高!!と書いてある投稿を見せる。
「それは、冗談がよりリアルになると思って」
「・・・もし仮に冗談だったとしても、こんな冗談を平気でやる人とは付き合いたくないよ」
「・・・優は優しいから・・・ほら、許してよね。ねぇ」
前からこう言う部分はあった。
けど今回のは流石に許せない。
「部屋はもう一人用に変更した。部屋には入るな」
嘘である。
「ちょっ、待ってよ。私・・・お金なくて」
俺は彼女の言葉に耳を貸さず、扉を閉めた。
_________________
高校時代
彼女に告白されて、不満もほぼない付き合いだった。
「本当にごめん。友達に誘われてて」
ただ無いわけじゃなくて、彼女は友達の誘いを俺より優先することがあった。
「いいよ、仕方ないね」
俺も縛りたくは無いし、彼氏だし、時間は沢山あると思っている。
出来れば俺は友達より彼女と居たいし、彼女もそう思ってくれるなら嬉しいと思った。
ーーーー
その日は、俺の誕生日で彼女がデートプランを考えてくれたみたいで、
今日は凄く楽しみだった。
だけど、集合時間になっても、来なくて俺は心配になって連絡した。
「えっ、優ごめん。今友達と遊んでる。ごめんね」
そして、電話を切られた。見事にドタキャンだった。
その後、忘れてらしく謝られて終わって埋め合わせはなかった。
_________
起きて、部屋の料金を払いホテルを出ると、
「優、酷いじゃん」
そこには元カノが居た。
「どうしてここに居るんだ」
「言ったじゃん!!お金ないって!!」
「そんなの!!俺からしたら知らないよ!!」
「助けてよ!!彼氏にお金を使って今ないんだよ!!」
本音が出た。
「このままじゃ、家に帰れないよ」
「・・・彼氏に金を貰えよ。」
「もう、別れたよ。だから、助けてよ」
早過ぎろ。
「いや、俺だってもう元だろ。」
「元でも、このデートは彼氏じゃん。」
言ってる事が意味がわからない。
「とりあえず、友達呼んでなんとかして貰えよ」
「めんどくさいよ。」
「それくらいしろよ。」
「いいじゃん、これでも愛し合った仲なんだしぃ!!」
「知らないよ!!」
俺は元カノを振り切った。
_________
全く知らなかった。
彼女があそこまで俺のことをどうでもいいように思っていたのは、
ショック過ぎる。
っていけない、今は運転中だ。
はぁー、とりあえず明るくなる音楽を流すか
ーーー
家に帰ると、
「お兄ちゃん、彼女さんから連絡来たんだけど、ど言うこと!!」
「これには理由があってね」
「どんな??まぁお兄さんだから理由はあると思うけど」
流石、妹!!
「とりあえずこの写真を見てくれ」
ーーーー
「・・・お兄ちゃん。」
「何?」
「友達、紹介しようか」
「・・・考えとく」
_________
ー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます