プレバト俳句の添削ノート2024

炎帝戦2024・決勝ステージ 題・好きな観光地 夏のタイトル戦を制したのは？

今回は、

2024年7月11日放送の

夏のタイトル戦である、

炎帝戦2024・決勝ステージについて、

分析・添削していきたいと思います。

決勝ステージの前に、

総勢20名による、

ファーストステージが行われ、

5つのブロックの

トップ5名が

見事この決勝ステージに

進出したのですが、

このファーストステージについては、

今回は割愛いたします。

なお、

テレビ放送では、

順位の発表は、

第1位と第2位のみでしたが、

ほかのプレバトのブログなどから、

決勝進出者5名の全順位を知りました。

それでは、

早速、

第5位に選ばれた、

名人9段の

森口瑤子さんの

俳句を見てみましょう。

向日葵を抜けると海や走り出す

爽やかな俳句ですね。

ただ、

発想が少し凡庸だったかもしれません。

添削例を考えてみました。

A　向日葵を抜けると青い海でした

B　向日葵の迷路抜けると海でした

C　向日葵の迷路の向こう青い海

口語の得意な森口さんの

文体に寄せてみました。

次に、

第4位に選ばれた、

永世名人の

千原ジュニアさんの俳句を見てみましょう。

宮古島ホースに溜まる水は炎ゆ

「炎（も）ゆ」が、夏の季語で、

万物が燃えるように暑いことです。

「溜まる」が、

ホースの中なのか、

ホースに囲まれてなのか、

分かりにくかったかもしれません。

Ａ　宮古島ホースの中の水は炎ゆ

Ｂ　新宿やホースの中の水炎ゆる

こうすると

場面がはっきりするでしょう。

あと、

地名が動くのも

欠点だったと言えるでしょう。

次に、

第３位に選ばれた、

名人7段の

立川志らくさんの

俳句を見てみましょう。

油照り影が溶け出す中田島

「油照り」は、夏の季語で、

空が薄曇りで蒸し暑いこと。

「中田島(なかたじま)」は、

静岡県浜松市にある、

中田島砂丘のことのようです。

「影が溶け出す」に、

詩を感じますね。

このままでも十分ですが、

添削例を考えてみました。

Ａ　油照り影の気化する中田島

Ｂ　油照り光べたつく中田島

Ｃ　油照り影の乾ける中田島

こうすると、

少しは良くなっているでしょうか。

しかし第3位。

おめでとうございます。

次に、

第2位に選ばれた、

永世名人の横尾渉さんの

俳句を見てみましょう。

能登は虹一棟貸しの露天風呂

平仮名で表記すると、

のとはにじいっとうがしのろてんぶろ

「虹」が夏の季語です。

被災地の「能登」を

題材にしている点などが

評価されたのでしょう。

このままでも十分ですが、

添削例を考えてみました。

Ａ　露天風呂ひとり浸れば能登は虹

Ｂ　二重虹能登半島の露天風呂

強いて言えば、

一棟貸しという言葉が

硬い感じがしますので、

直してみました。

しかし準優勝。

おめでとうございます。

最後に、

炎帝戦2024・決勝ステージの

第1位に輝いて、

大盤狂わせを起こした、

特待生5級の

蓮見翔(はすみしょう)さんの

俳句を見てみましょう。

夏暁の納沙布ＦＭのノイズ

平仮名で表記すると、

なつあけののさっぷえふえむののいず

「夏暁」は、

夏のあかつきのことです。

北海道の

納沙布岬を選んだのが、

この句の最大の

勝因でしょう。

ただ、

強いて言えば

「ＦＭのノイズ」

という展開が

平凡だという

誹りは免れないかもしれません。

添削例を考えてみました。

A　夏暁の納沙布岬電池切れ

B　夏暁の納沙布岬二人のみ

C　二人のみ宗谷岬の雲の峰

D　摩周湖の夏のあかつき一人旅

E　一人旅二重虹立つロカ岬

地名を替えたり、

人物を登場させたりして、

臨場感を強くしてみました。

「ロカ岬」は、

ポルトガルにある、

ユーラシア大陸最西端の岬です。

ともあれ、

炎帝戦2024・決勝ステージ、

優勝おめでとうございます。

今回は以上です。