第48話 地温研で仲間
==これは、地球を救うヒーロー達の日常に密着した物語である==
学力、運動能力、そして頑張り屋で姉想いの優しい性格…………普通なら学園のアイドルになれそうな逸材なのである。
しかし、彼女は
「あ、ああの~……う、上杉さん…………
「…………え、ええ…………」
時々、オヤツをもって現れる
愛想も無く、ひたすら胸山先生のたどたどしいおしゃべりを聞くだけの時間が、彼女にとっては何事にも代え難かった。
「……ね、ねえ……う、うえ杉さん?……わたし、邪魔じゃ……ない?」
胸山先生は、よく聞いてくる。よっぽど自分に自信がないのか、人に気を使い過ぎていると思うことがあった南中子は、精一杯の返事を返そうと思い始めていた。
「そんなことは、ありません!先生は、好きなようにおしゃべりしてください。
…………それで、いいんです!」
南中子は、胸山先生の中に、姉の姿を見ていたのかもしれない。あんなに性格が違っているのに、その優しさだけは凄く似ているような気がした。
「そ、そおお?……いい?……じゃあ……………」
そんな、2人だけの同好会は、南中子が1年生の間、ずっと続いたのであった。
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「ミーセンパーーーイ!ヤッホー………あたし達を
「おお、マナ~…………久しぶりだな!元気だったか?」
「もちろんよ!よろしく、お願いしまーーーす!」
南中子が2年になった時、地温研同好会に2人の後輩が入って来た。
「マナ?その子は?」
「えっと、アッツです!あたしとは幼馴染なの!アッツも地温研に入りたいって!」
「お、オレは、
「何、アッツ?緊張してる?……大丈夫よ、ミー先輩は、とっても優しいの!」
「う、煩いぞ、マナ!……オレは、緊張してんじゃないんだ……今、とっても嬉しいんだ……こんな、美人の先輩と一緒に部活ができるなんて!」
「ん?アッツは、また始まった……ミー先輩は、真面目なの!あんたみたいなチャラチャラしてるのは、お断りなの!あんたは、あたしで十分なのよ!」
「あれ?マナ?……お前……ふーん、そう言う事なのか?」
「え?ミー先輩、何ですか?……そんなにジロジロ見ないでくださいよ!」
「ま、2人ともよろしく頼むな!」
南中子は、以前、“マナ”こと
「あ、あ、あ、う、うえ杉さんが…………わ、笑ってる!」
「もーシーちゃんセンセったら、ミー先輩は、笑うととっても可愛いのよ!知らなかったの?」
「うっひょおおおおーー!クールなところもいいけど、笑顔も最高だぜ!黒の水着が眩しくって目を開けてられないぜーー!」
「マナ?……こいつ、ちょっと煩くないか?……大丈夫なのか?」
「えっと、すみませんミー先輩……今、大人しくさせますから……」
ゴン!👊!(╬▔皿▔)╯
「痛ってえええーな、マナ!…………は!はい😰、大人しくします{{{(>_<)}}}」
「おい、マナ……アッツは、お前の下部なのか?」
「あは、あは……はははははは……まあ、似たようなものかな~」
今年の地温研同好会は、楽しくなる予感がした南中子だった。
(つづく)
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