第42話 上杉家

==これは、地球を救うヒーロー達の日常に密着した物語である==



「みんな、行くわよ! “formationフォーメーション bearベアー attackアタック!” レッツ ゴー」


「(あれ~?シーセンセ、また彼氏に影響されてる?……確か、今度は英語の先生だったわよね~…………ほんとに、もー、メンドクサイんだから~ プー!(#^ω^))」


 真夏美(Pinkピンク)は、ちょっと頬っぺたを膨らませながら、それでも胸山先生(Redレッド)の指示に従って、位置についた。


「OK!ヘイ、щ(゚Д゚щ)カモーン!!Red!」


 Pinkは、大きな身振りを入れて、準備完了を伝え、receiveレシーブの体制をとった。







「ソーレッ!……ヤー」≪バン~≫


 Redは、underアンダーから山なりのballボールを上げた。





「「「「nice saabナイス サーブ!」」」」





 一斉に掛け声が掛かる。次は、Pinkの番だ! ≪バン~≫






「「「「nice receiveナイス レシーブ!」」」」






 これも、きれいに上がった。







「(まったく、こんなtableテーブルがたくさんある場所で、やらなくてもいいのにさ~

ファミレスよ!ファミレス!お客さんもいっぱいいるの!


 でも、今日は大丈夫だって思ったのよ!こんなところで、戦いは無いよねって!


 ……だって、彼女すっごい可愛かったの!

 衣装だって、派手な超bikiniビキニfrillフリル付きのapronエプロンよ!…………あたしだって、ここのファミレスで、バイトしたかったのに…………。

 アッツなんか、鼻の下伸ばして『まるで○○○apronだ~』って、喜んじゃってさ。

 モー(#^ω^)…………

 そのくらい、いつでもあたしが……う、ううっん



 なのに、なのによ!あのWaitressウエイトレスったら、お湯を注いでまわっているのよ!

モー(#^ω^)……


 ぜーったい、怪しいでしょ!)」





 戦いの最中だったので、声には出していないが、十分顏には表現されていたPinkだった。



「щ(゚Д゚щ)カモーン……」

 Greenグリーンが5番tableに上り、tossトスの準備をした。そこへ、Pinkのreceiveしたballが飛んで来た。


 並列の4番tableで、Yellowイエローが静かに体制を整えた。相手のWaitressは、チラッとYellowを確認したかと思うと、Greenにballが来たと同時にjumpジャンプした。


 敵は、Yellowのquick attackソッコウに対応して、いち早くjumpしたのだ。



「フン!本命はオレじゃないよーー!」


 jumpしながら、Yellowは、blockに飛んだ相手にwinkウィンクして見せた。


≪バン!≫


「ソッレー……ヤーーー!」


 Setter Greenは、冷静にYellowをpassして、leftレフトに位置したBlueにballを上げた。


≪バシッ!≫


 見事、Blueブルーのattackが決まった!


 そして、腰を落としてへたり込むWaitressから眩い光とともに、8つ目の氷の結晶が転がり落ちてきた。



「よし!みんな、今日はこれで、解散!」


「(やれやれ、グチャグチャになったファミレスの後片付けはしないで、また退散するのね、所長ったら、大丈夫かな~

 ……それにしても、いちいち発音のチェックするシーセンセも、ホント大丈夫かな~)」


 最後まで、ボヤいているPinkであった。




「こら、Pink!……散らばってる餃子を集めて持ちかえったりしたら、イカンゾー!」


「へー!(ちぇっ所長、見えてたか!)残念!」










「ねえ、ミー先輩、どっかで食べ直しして行きます?」


「ああ、ごめんなマナ…………今日は、約束があるんだ、私、まっすぐ家に帰るから、じゃあ、また明日な~」


「へーい……それじゃ、お疲れ様っーす!」













・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ただいまー」

「お帰りなさいナッチャン、早かったわね」

「うん、お母さん。私達もだいぶ慣れてきたからね!」

「お!ミナコも強くなったんだな~」

「やーね、お父さんったら!」


「ナッチャン、待ってるわよ…………終わったらご馳走よ、早くね」

「うん……………」






≪……チン……………………………………………≫




 南中子みなこは、仏壇の前で手を合わせ、今日の戦果を報告するのだった。


「……お姉ちゃん、7つ集まったわ…………私、頑張るからね…………」



(つづく)

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