84:電気とは……ででで電気!?
お風呂ね……うん。まぁ、一緒に入るのは楽しいけどね。うん、まぁ、割愛。
「ほら来い」
雑にベッドに誘うな。まだ眠くないんじゃ。
前世の記憶が聞きたいと、言われてしまえば是と言わざるを得ないわけで。
のそのそとベッドに入り、魔王の腕の中。
「んーと。日本って国で、魔法とか一切ない世界だったけど、この世界よりも随分と発展してた」
「魔法がない?」
「ないね。衝撃的なほどない」
超能力者とかマジック的なのとか、なんかそういうのは横に置く。説明が面倒くさい。
電気やガスの説明も横に置きたかったけど、そこは説明しろよと呆れられた。酷いなぁ。一般人とかさ、通電とか機械の仕組みとかほぼしらなくね?
コンセントに挿してスイッチ入れたらペカーッ!じゃないの?
「ええと、魔力がないかわりに、電気っていう物質?が機械を動かすのね」
「いやだから、デンキってなんだ」
「あ! え? ええ? …………雷はわかる?」
「わかる」
そりゃそうか。
「静電気とかは? あー、セーターとか服を脱いだときバチッて来るやつ」
「セーデンキという名前じゃないが理解した」
――――そうなんだ!?
「磁石をくっつけようとすると、くっつく方向と反発する方向があるのはわかる?」
「わかる」
「アレの反発するのと同じ法則が電子って物質?にあって、雷みたいな電流が発生すると……ん? ええっと、なんか反発しあってそこに力が生まれて、光だったり熱だったりを生む? んだったかな? なんか色々混ざってる気がする」
「なるほど、だから雷は光っているのか。そして、電気というものは元は光っておらず、目視できないものだと」
―――――ふおっ!?
「そして、その電流で起こる力を使って魔具を動かしているということか。それらを貯める魔石のような物があったりもするパターンだな」
何でか知らないけど、伝わった! 奇跡!? ってか魔王の頭がどえらく良い可能性。
「いや、雷魔法があるからな。熱や光の発生原理が分かれば、それを活用しようというのは理解できる。魔力をどうにか活用できないかと考えられて魔法や魔石が生まれたことと似たような流れだな」
――――そうなの?
魔王が言うからそうなんだろう。
まぁ、とにかく、そんなものを発見してそれをつかって何かを動かそうとか色々と考えて実験し続けてくれている人たちのおかげで、驚くほどに便利な世の中になった。
ありがとうございます。
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