49話 呪われた王家 4



この浅ましい風習を思い付いたのは王様の息子、第5王子だった。王族とは名ばかりの何の役職にも就くこともなく毎日屋敷から城までの往復をするだけの生活に、飽き飽きしていた。


1つ上の兄が役職を、もらい喜んでいるのを見たら腹立たしくて、兄の苦痛にみちた顔が見たくなり、兄嫁が臨月に入るころ産婆に金を渡し男の子が産まれたら、他国の村から拐った赤ん坊と、兄嫁が産んだ赤子を取り替えるよう脅したのだ。


初めはこの1回だけの、つもりだったし取り替えた赤ん坊は返すつもりだったが、返せなくなったのだ。


兄の息子は急な発熱で呆気なく亡くなった。


そうだ、この時点で正直に打ち明けていれば、俺は大馬鹿者だ。


丁度その頃、妹がメイデン事務次官との間に授かった、子が産まれた話を悲劇的に誇張してメイデン事務次官は処刑されたと日記に書いた。


出鱈目を日記に書いていたら100年、嫌200年後、その頃には事実になっているよ今から楽しみだ。


まあ、僕は死んでいるし、天国は無理だから地獄から見ているよ。


実際は妹とメイデン2人は隣国の貴族の地位、伯爵家を買って、メイデン伯爵夫妻と赤ん坊とも再会して幸せに暮らしているのだ。



俺だと分からないように、しなければ父王に怒られると面倒だ俺がした過ちを隠しとうすしかない。


俺は息子が大公爵位を継ぐ日が、きたらこの手紙を渡すように部下に頼み自室に、もどり服毒自殺をした。


もともと気の弱い人間が、悪事を犯すから自殺することで終わらせたが、これから何百年も続く悲惨な出来事の後継者を決めた後、それを策略した本人は死んでしまい楽になった。




侍女は、彼がいつも5時に帰宅するのに8時になった今も灯りが、ついてるので不思議に思い中に入ると亡くなっている男を発見しました。


侍女は悲鳴をあげて倒れ込み、人がくるのを待っていた。御葬式には行ったことは、ありますが死体をエンバーミングで、眠っているように美しく生きているような状態でした。もがき苦しみ首には、かきむしった後が残っているのです今回見たのは初めてです。


実は腰をぬかして立てない・・・・・・。


悲鳴を聞いた兵士たちが集まって部屋の中に、入ると第5王子が亡くなっていたので大騒ぎになったのです。




5年後、王様が亡くなりセルジオ・サイラン王太子が王様になり、第5王子の息子がプライス・サイラン大公爵となりました。


部下から第5王子、貴方の父君から亡くなる前に預かっていました。手紙です読んでください、と言いながら渡された。


屋敷に戻り用事をすませたら読もうと、机の引き出しに、しまっていたら、忘れていた。


月日が流れ手紙の存在じたい記憶に失くなっていた。



父の命日で思い出して、1年前手紙を確か机の引き出しに入れたままに、なっているはずだが、おかしい・・・・・・。


引き出しをはずして中身を出したが見つからない。




半年前の朝、侍女が掃除をしていると机の引き出しから手紙が見えた。


普通は盗んだりしないが彼女は読みたいと言う欲求が勝ってしまい持ち出したのだ。




愛するプライスに捧げる。


王族の血筋を抹消するんだ。


簡単だ男の子が産まれたら女の子が産まれたと話し取り替えて男の子は殺すのだ。

お前が手を汚さなくても良い、誰かに命令すれば良いのだ。


父より




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る