10話 共犯者


何年ぶりに、ドルトル侯爵の屋敷を訪ねたんだろうか?


ドルトル侯爵家、執事ドウベルが淹れてくれた紅茶を飲みながら待ってると執事ドウベルに、アメリアが倒れたので部屋まで来るように頼まれた。


部屋に入ると甘い香りを嗅いで気付いたら目眩がして倒れていた。


起きたら頭はガンガンするし吐き気がする隣を見るとアメリアが裸で寝ていて、嵌められたと気づく! 俺はまんまとアメリアに騙された。


相談したいと言うから来たのだ!これが計画だったのか?




ヴィヴィアン公爵夫人はコクロイ伯爵令息と話していた事までは覚えているが、いつの間にか意識を無くしていた。


気付いたら腕は縛られ足も縛られて私は何処かの屋敷の地下牢に監禁されているようです。 どうにかして旦那様に伝えなくては、このままでは旦那様に不義を疑われてしまう! 地下牢の扉前の椅子に座り此方を見る女性が語り始めました。


「貴女が私の大事な、シェーン公爵樣と結婚して、なかなか別れない女は!」


この方は何を言ってるの?


「早く別れてくれないと私達結婚できないじゃない?お腹に彼の子も授かったし、さっさと離婚してよね」


私は縛られたままの状態で不安に思う言葉ばかり浴びせられて悔しいのと、シェーン様の子が授かったと言う女性の言葉に傷ついて涙が止まりません。


「さっきまでシェーン様と同じベッドで寝ていたのよ離婚するわよね?」


「・・・・・・」


彼女が話すシェーン様の子を授かったって本当の話しなのでしょうか?





意識はしっかりしているが、身体が動かない私を見て、アメリア侯爵令嬢は何も言わずこの部屋から出て行って直ぐ。


今度は男が入ってきた。ベッド横にある椅子に座り語り出したのだ。


貴方が何故この屋敷に・・・・・・。

「コクロイ様なぜここに居られるのですか?」



「可哀想に俺がほどいてあげるから」

コクロイ伯爵令息はそう言いながらヴィヴィアンの頭を撫でながら、ロープをほどきはじめた。



「アメリア侯爵令嬢とコクロイ伯爵令息、2人は共犯者なのですか?」



「・・・・・・」



「俺は君を取り戻すためこんなことを、それだけだよ」



なんて愚かな・・・・・・。



「駄目ですよ貴族の、それも伯爵令息が罪を犯して許されませんわ、シェーン様はどこに監禁しているのですか?」



コクロイ伯爵令息は挙動不審だった。きっとこの屋敷のどこかね?



私はコクロイ様を説得してシェーン様の監禁場所まで案内してもらうと、その部屋には、シェーン様に馬乗りになり叫ぶアメリア樣がいました。

「何故、触れる事を拒否するのよ!」



「アメリア侯爵令嬢お前に触れられたら蕁麻疹が出るんだ!」



2人のやり取りを見ていた。ヴィヴィアンは怒っていた産まれて初めて人を殴り蹴っていた。

「私の旦那様に何してるの彼から離れなさい!」



「ヴィヴィアンーん、それ以上殴ると死ぬよ!」


ボコボコに殴っていると、シェーンに止められて、我に返っていた。



はっ!シェーン様に止められ正気を取り戻して彼女を見たら顔が変形していました。


もっと殴りたいがこれ以上叩くと治らず死んでしまう?こんな女性でも悲しむ人が何人かは、いるかなと思いとどまりました。





この女、人の旦那樣の下着を脱がしています!

「この、ご令嬢はシェーン様の下着を脱がして変態ね!」



「ヴィヴィアン俺さ薬盛られて、はあ、はあ、動けないから服着せて、そこのお前!」



コクロイは自分のことかなと思い、己れに指を差した。



「そうだお前だ!ヴィヴィアンに手出して無いよな?」



「手は出していません」

泣きそうな顔で手を振りながらシェーンに頭を下げていた。



今回アメリア侯爵令嬢が長年シェーン公爵に片思いしていたのと、コクロイ伯爵令息はヴィヴィアンに片思いしていて、コクロイ伯爵令息とアメリア侯爵令嬢は意気投合し身体の関係をもったが、シェーン公爵もコクロイ伯爵令息もヴィヴィアンを愛してるのが気に入らないので、この犯行を思い付いたのだ。



今回、俺の幼馴染みアメリア侯爵令嬢と、コクロイ伯爵令息はヴィヴィアンの幼馴染みなので侯爵家と伯爵家には厳重注意と領地の収入5年分を半額没収で和解した。







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