応援コメント

短編③」への応援コメント

  • ↓ 睡蓮ちゃんの最初の人生も構想、普通に1話分位は有りますよね。

    短編版でなく、長編で読みたい作品です😊

    作者からの返信

    感想ありがとうございます!
    その通りです、しっかりと書くとしたら長編十話分くらいにはなると思います。

    長編で書こうかな……しっとりとした恋愛が好きなので、いずれ形にしたいと思います。

  • >「ヒー君ね、私の初めては全部僕が欲しかったって言ってたんだ」
    >「前回は、そういう価値観とか無かったから。でも、今回は全部残してあるよ」

    睡蓮の初回(タイムリープ前)の人生はどのような送ったのでしょうか?

    作者からの返信

    睡蓮ちゃんの最初の人生も構想は練ってありました。

    まず第一に、彼女は優等生じゃありませんでした。中学生の時にサッカー部の先輩に恋をして、キスまで許したものの浮気されて別れました。高校生になると美術部の部長と恋仲になり、高校卒業と同時に同棲したいと両親に訴えるのですが、十代での同棲に両親は猛反対し、結果として彼女は彼氏を頼るのですが、その彼氏も面倒な親はごめんだと彼女との別れを選択してしまったんですよね。

    味方がいない状況に嫌気がさした彼女は、当時の学力で何とか入れる大学を選択し、一人暮らしをする事を選択しました。両親の力は借りたくないと一人で住める安普請なアパートを選択し、そこでヒツジ君と初めて出会います。

    学費こそ両親が支払ってくれるのですが、奨学金を貰ってるんでしょ? の一言で親からの仕送りはなし。当然奨学金だけで生きていけるはずもなく、彼女は相当に貧乏な日々を送っておりました。

    そんな彼女に対して、ヒツジ君は「……あの、これ、良かったらどうぞ」と栄養ドリンクの差し入れをしたんですよね。それまで隣に住まう人、という認識しかなく、同じ大学に通っている事すら気付かなった彼女は、隣に住まう何か話を聞いてくれるヒツジ君に対して徐々に心を開いて行くようになりました。

    「え、同じ高校だったの?」
    「やっぱり、気付いてませんでしたか」

    卒業アルバムに書かれた高校名を見て、母校が同じである事を知り、彼女は驚くのですが、ヒツジ君はこう続けました。

    「ずっと見ていました……大好きだったんです。この大学を選んだのも、貴女を忘れる為だったんですよ」

    もう三度の飯も共にしている状態での告白に、ただただ彼女は茫然とするばかり。しかしその言葉が嘘じゃないと、既に時間が認めています。味方がいないと思っていた生活だったのに、ずっと私を見てくれている人がいた。

    その事を知った彼女はどう反応していいか分からず、その時はヒツジ君の部屋を後にしてしまいました。彼の方も長年の想いを伝えてしまった手前、部屋で一人悶絶しているのですが……。

    翌日、これまでのヒツジ君の優しさを信じて、彼女は彼の部屋を訪れます。一緒に学校に行こ、これまでと変わらない彼女の仕草を見て、ヒツジ君は自分の告白が失敗に終わったんだろうなと思いました。お友達は、お友達のまま。一度はあきらめた恋ですから、ヒツジ君もこれ以上は深入りすまいと覚悟を決めたのですが。

    「写真、好きなんでしょ?」
    「……はい」
    「じゃあ、私を撮ってよ」
    「はい、どこで撮りましょうか」
    「ヒツジ君の部屋」

    彼女が彼の部屋に行くのはいつものこと、写真が好きなのは高校時代に彼女の事を沢山撮っていたからです。さすがにその事実までは知りませんでしたが、これまでと違い盗撮ではなくモデルとして彼女を撮影できることを、純粋にヒツジ君は喜びました。

    部屋に到着すると、ヒツジ君は何枚も何枚も写真を撮りました。高校時代のように熱がこもった撮影に、彼女も彼の本気度というものを知ります。それに応えてか、彼のどんな要求も飲むようになりました。熱を帯びていく部屋、そこにはいつしか裸になった彼女がおりました。あくまで被写体であり、そこにはモデルとカメラマンの関係しかありません。しかし、頭でそう理解していても、ヒツジ君からしたら真藤さんは憧れの人であり、その憧れの人が裸でポーズをとっている現実が、とても非現実なものであって、次第にシャッターを切る音が止まっていきました。

    「……撮らないの?」
    「……ごめん、なさい」
    「そうなんだ。でも、いつでも撮らせてあげるけどね」
    「そんな、こんなこと、何度も真藤さんにさせられるはずがありません」

    女性が人前で裸になる。
    モデルであり隣人な彼女の心情を汲んで、ヒツジ君は目を逸らしました。
    ファインダー越しでなら見れる彼女の裸も、裸眼では見れないのです。
    そんなヒツジ君が愛おしくなった彼女は、その姿のまま彼に近寄ります。

    「ヒツジ君、女はね、愛する人の前でなら、裸にだってなれるんだよ?」
    「……真藤さん」
    「睡蓮って呼んで……もう、その苗字だって捨ててもいいんだから」

    そこからは熱愛の二人であり、旅行に行った先で初夜を迎えました。
    大人になり結婚した後も、写真撮影は趣味として継続しており、いつも被写体にはスイさんがいて、いつしかそこに子供たちが増えていった……という感じです!

    べた惚れだったのだと思います!