第160話 Plan Of Revenge With Granda(グランダへの復讐計画) 10

 一方、第3回闘技大会後……。

 グラードは大会3連勝。観戦者達の多くは連勝を称えた。

 近衛隊士として入隊が保証されたグラード、第1回第2回同様に南階段地下廊下で肖像画が飾られることになる。


 ミランダとガムは2冊目の書物の挿し絵のイメージでこの時代へ転移してきた。


 「ガム。ちょうどグラードの肖像画を描くための準備が出来てる。キャンバスが用意してあるわ。」

「そうですね、さてこの後、僕達はどうしましょうか。」

「グランダの動向を探るのが良さそうだわ。外で何か動きがあればいいけど。」

「闘技場1階のイメージは出来ます。転移も楽です。」

「グランダはどこへ行ったか、この先の行動が掴めれば対応も楽になるわ。」

「では今回参加者が居そうな場所に行けば何か掴めるかもしれません。近くのサルーンにでも行ってみますか?」

「そうね、まずそうしましょうか。」


 2人は闘技場周囲のサルーンを探るべく1階に転移した。



 そして第2回後の東階段付近では……。


 「あ、いたいたー。」

 ライラは警備員を見付けて小走りに向かった。


 「こんにちは警備員さん。私達、今回の対戦表を失くしてしまって……。どこかで貰えないかしら。」

「おや、去年のお嬢ちゃん達。……今回の対戦表かい?北階段近くのチケット売り場で残ってれば貰えるが。もう勝者は決まってるのに今回の対戦表が欲しいのかい?」

「えぇ。記念にとっておきたいのよ。分かった北へ行ってみるわ、ありがとうございます。」


 姉妹は北階段に歩いて行った。


 リンクで話す姉妹。

 「レイラ。対戦表からグランダ討伐メンバーを探すつもりなの?会った事もない人物とどうやって交流するのよ?」

「どこかでくすぶってる連中も無きにしも非ずよ。顔と名前をチェックして、第1回の闘技場地下でママ達を待ちましょ。」

「警備員さんじゃ詳しく知らないだろうし、城下町に向かう?」

「そうね。参加者に会えるところならいいのだけれど、そうもいきそうになさそうね。さて……。」

「よしっ。ここは私が聞き込みしてみようかしら。」

「あなたの人懐っこさなら誰もが話し相手になってくれそうね。」


 姉妹は城下町界隈で聞き込み作戦と相成ったのである。

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