第152話 Plan Of Revenge With Granda(グランダへの復讐計画) 4

 翌朝のサンドラ邸玄関前……。

1冊目の闘技場外観の挿し絵を3人は見ている。


 「さて、二人共いいかい。手を繋いで、イメージして。フルパワーで頼むよ。」

「分かってるわガムさん。」


 姉妹の髪色が変わり、身体中にオーラを纏う。ガムも眩い光を纏っている。


 まもなく3人の姿が消えた。


 3人が転移を成功させた時代は……。

 闘技場が完成し、闘技大会が開催されるのが王城城下町に広まった頃の時代だった。


 まだ朝早く、周囲には誰もいない。3人には好都合だ。転移の瞬間を目撃されたら大騒ぎになる。


 「闘技場が真新しい、多分完成当初の時代だろうね。」

「ということは、闘技大会はこれから第1回が開催される時ね。」

「そうなるけれど、さてどうしたものか。」

「悩むことはないわガムさん。第1回勝者のグラード探しじゃない?」

「ちょ、待ってライラ。相手に気付かれても意味が無い。様子を調べることでいいんじゃない?」

「そか、勝者になるグラードという人物を見付けておくことと、グランダを探すことね。」

「まぁそんなところだね。少し歩き回ろうか。3人別れて調べて回ろう。夕方、ここに集合。ランチを食べるくらいのお金は持っているね。」

「それは抜かりないわ。美味しいランチは欠かさず食べる。」

「ライラは食いしん坊だなぁ。ま、行動開始ね。」


 3人は散り散りに行動する。


 レイラは王城方向に向かった。

 ライラは闘技場をぐるりと歩いて行った。

 ガムは城下町に向かった。


 王城へ向かう道の両脇には、闘技場完成ののぼりが掲げられていた。


 ライラは眉間に皺を寄せながら、

(あちこちの町からの寄付金で完成したのに、まるで王城が建設したかのようね。)


 王城に近づくにつれ、近衛兵の数が多くなってきた。

 レイラは近衛兵に尋ねてみた。


 「兵隊さん、なんだか賑やかだけど、何かあるんですか?」

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