帝国TSスパイ

YB

『プロローグ』 (修正版)


帝国、それは10年ほど前に栄えた世界平和を愛する大都市である。……しかし、その力に怯えた他国は帝国に戦争を行い、帝国は約I年間懸命に戦い続けたが、不幸なことに帝国全土に巨大な大地震が襲い、壊滅状態に陥った。


それをきっかけに戦争は終結したが、都市はまるでスラム状態。田舎に至っては食料すらごく一部だ……そんな状況を覆そうと帝国は考え、帝国最後の財産を使い、スパイを生み出した。スパイ達の主な仕事は国の重要情報を盗み取り、相手国に売り付け、報酬として食料を分け与えてもらうといったものだ。


そんなこんなで、帝国スパイ一期生が誕生した。……帝国一期生達が、あまりにも最高難易度ミッションをこなしていくものなので、世界が恐るスパイとして、認知されている。………そして、その帝国一期こそが俺……コードネーム『悪魔』リリスなのである。


◇◇◇


ーー深夜2時ーー 場所は帝国の隣国である

清洋国。過去の帝国に継いで世界一位の文明レベルを誇っている国である。そしてそんな国の大都市『アルバート』、そこに今俺たちは変装をしながら歩いている。辺り一体を見渡すが、24階以上の高層ビルで埋め尽くされていた。……正直言ってキモい。


「先輩!うちっ!準備は満タンです!!」


ぴょんとジャンプしながら元気な笑顔を

見せる彼女はーー帝国三期生であるーー

      ーーコードネーム 『背人』。


子供っぽい性格だが、俺以外のことになると

対応がガラリと変わり塩対応になってしまう。


ちなみに、『背人』と言う名前の由来だが、別に背が高い人と言うわけではない。彼女の特技が認識遮断というもので、初めからその場所に実在してないかのように影が薄くなる。  


ここまで話せば大体わかるだろう。

『背人』とは、いつの間にか相手の背中を

取る人……という意味でつけられたらしい。……なんか悲しいな。


「……先輩、もしかして私のこと煽ってます?」


眼を細め、ジト目で見つめてくる『背人』。

何故わかるのだろうか?


「……別に、あなたのことを煽っているわけ

ではない。ただ、こんなにうるさい子が何故

影の薄さを理由に名付けられたのか……やっぱり環境のせい?」


「やっぱりdisってますよね!?先輩に出会うまでぼっちだった私のことをdisってますよね!!?」


ギャーギャー騒ぎながら抗議してくる

『背人』。


「と〜り消してくださーい!!」


「……何故? 貴方がそういう環境にいた事は事実じゃない」


「……はぐっ!」


言葉の暴力が刺さり、少しよろめく

『背人』。やっぱり、この子は面白い。

俺の中のS心がうずくーーが、もう少しで

任務時間になるのでそんな事はしない。


「そろそろ任務の時間。準備はできてるよね?」


「……今先輩にボコられましたが……………

もちろんです!!」


ーー深夜2時15分ーー


任務時間になったので、俺たちは人気のない路地裏へ行きーー


「コードネーム『悪魔』リリス。任務を開始します。」


「同じくコードネーム『背人』。任務を

遂行します!!」


ーー満月が光る夜空を背に、俺たちは任務を開始するのであった。


◆◆◆


初めましての方は初めまして!YBと申します

。この作品は、偶々の思いつきで書かせて

頂きました。


『プロローグ』と言うわけで、ざっくりと

話のあらすじ的なものを作りました。


※本編はI話からです。

※百合相手は『背人』ではございません。

※YBの作品は、自分が楽しく書けることを

意識しております。


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