第109話

109夜目

月読と鬼と妄想の露天風呂♨️


これはアラフィフ乙女の妄想だ!(笑)

お断りしておきますが、…笑ってください🙈💦

あまりにも月夜が気持ち良くて、近くの温泉に出掛けてきたのだけど。。



月を見るとなんとも妖しい気持ちに囚われる。

十三夜月は星あかりを消して青白い光を辺りに注ぎ、闇をより深い闇に変える。


月夜の露天風呂は美しく月読の庭かと見紛うような、妖しい気配がする。


月読は湯煙の中を、月光をたどり私を迎えに来そうだ。

庭の松の枝の隙間からは、金色の目を光らせながら鬼が覗いている。

その目を私は逸らせずに、息を呑んで見つめている。

あれは…鬼よね?

ぞわりと背筋を恐怖が這う。

瞼をキュッと瞑り、もう一度瞼を開けた時には鬼の目は消えていた。

あの鬼は、違う場所からまだ私を見つめているのだろうか…?


湯面を漂う湯煙は風に流され続けていて、時々1m先も見えなくなるほど真っ白になっては、私を不安な気持ちにさせる。


そんな時にも月はひたすらに柔らかい光をあたりに落とし、私は、まるで月光に肌を這われているような感覚に陥る。

月読が来たのか?


かなり広い岩風呂は大小の岩を組み合わせてできている。湯の中は少し熱めの湯。

私は火照りを冷ましたくて両手を広げて湯の外に投げ出す。その時、外の岩があまりにも冷たくて、私は鉄製の鎖で手を繋ぎ止められるような錯覚を覚える。

金色の目をした鬼は、ここに私を鎖で繋ぎ、私を犯し嬲り攫いにくるのだろうか?

ほんの少し怖くて、何かを期待するような焦燥感があって…。

私は冷たくなった両肩をしっかり両手で抱きしめ、湯の中に身体を沈める。

冷えた肌を一瞬にして熱が駆け巡る。

ほんの少し甘い痺れを欲して、切なくなった。


妖しい気配と妄想が錯綜する。

この得体の知れないものを待ち焦がれるような、ぞわぞわする心持ちをどう扱えばいいのか?


モヤを通して月虹がひときわ妖艶な雰囲気を漂わせていてね…。

たぶん今夜は、月に酔ったのだわ🙈


…なんて、馬鹿みたいな妄想が駆け巡り、おかげで少し湯当たりしちゃいましたσ(^_^;)



欲求不満の妄想って、なんかちょっとナルシスト気味で恥ずかしいわね(*/ω\*)💦

1人エッチのカミングアウトより恥ずかしいかも〜(////_////)

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