167話 しずはVSルーシー

 藤間しずはちゃんをこの目で初めて見た時、本当に可愛いと思った。


 光流の学校でも一番可愛いと言われていたのも頷けた。


 目の前で見てわかった。

 真空の肌も綺麗だと思っていたが、しずはちゃんの肌もとっても綺麗だった。


 薄く化粧が施されていたが、ちゃんとケアをしていないと手に入らないような肌だと思った。

 私の肌はもう特殊になっているけど、思春期頃はよく肌にニキビができやすいと聞いたことがある。

 けど、しずはちゃんの肌はすべすべで、ニキビ一つないように思えた。



 皆と合流してから今の今まで、しずはちゃんはほとんど無表情だった。

 年越し前も年越し後も。


 あけましておめでとうと言った時は少し表情が動いたが、すぐに無表情に戻った。

 あの、文化祭のライブ映像で見た、しずはちゃんのとびっきりの笑顔。


 彼女の本当の顔はこんなものじゃない。私はそう思っていた。


 だから、直接話しかけてみようかと思ったけど、私には勇気がなくて、千彩都ちゃんや真空に流されるまま会話に加わった。


 そんな時、チャンスが巡ってきた。


 彼女一人でトイレに行くというのだ。

 私は立ち上がって、そのまましずはちゃんの後を追った。




 ◇ ◇ ◇




 宝条・ルーシー・凛奈。


 初めてフルネームを聞いた。光流からはルーシーとしか名前を聞いていなかった。


 そして、彼女を見た瞬間、思ってしまった。



 ――これは勝てない、と。



 それは見た目だけの勝負ではあるが、とてもじゃないが彼女の可愛さ・綺麗さに勝てるとは思えなかった。


 ルーシーちゃんと一緒にいた朝比奈真空という友達。

 彼女も相当な美人だった。ただ、ルーシーちゃんと比べるとやはり軍配が上がるのはルーシーちゃん。

 そこにいるだけで、暗闇でもスポットライトが当たってしまう。そんなオーラがあった。


 だから、色々と一人で考えてしまった。


 明るく振る舞うはずだったのに、彼女を見た瞬間からうまく自分を制御できなくて、光流に言った嫌な女になりかけていた。――いや、もうなっていたかもしれない。


 光流には大丈夫と言ったが、いざ目の前にしてみると大丈夫ではなかったらしい。


 だから私は一度席を外して、心を整理したかった。


 なのに――、



「――しずはちゃんっ!」



「え?」



 振り返らずともわかってしまった。

 彼女は声だけでも可愛いのだから。


「ど、どうしたの?」


 動揺を隠せず、吃ってしまった。


「おトイレ! ……トイレ、一緒に行きたくてっ!」


 明らかな嘘だとわかった。

 この子のことをしばらく見ていたが、とても緊張しているように見えた。


 だから、トイレに行くことだって朝比奈さんもしくは光流を連れて行くと想像できた。


 ただ、どこかその雰囲気が引っ込み思案だった時の自分を見ているようで、少し安心した。


 こんな素敵なビジュアルを持っているのに、人とのコミュニケーションがまだそれほど得意ではないように思えた。

 アメリカは日本よりコミュニケーションが多いように思える。しかし、今はこんな状況だ。


 もしアメリカでちゃんと会話ができていて、今ここでうまくできないことは、やはり彼女が光流から聞いたいじめのことが原因で日本の同年代の人をどこかで怖がっているのか、もしくは私だけが原因なのか――。



「じゃあ……あっちだから、一緒に行こう」

「うんっ! 行くっ!」


 ただトイレに行くだけなのに断れるわけがない。だから承諾したのだが、私が返事をした時の彼女の表情は、心を奪われるようなとびきりの笑顔だった。


 私とルーシーちゃんはしばらく無言で歩き、トイレの個室に入った。




 …………




 何も出なかった。

 それもそうだ。特に用を足したくてトイレに来たわけじゃなかったから。


 だから、しばらくして個室から出た。

 同じく隣の扉が開き、ルーシーちゃんが出てきた。

 すると、ぎこちない笑顔をこちらに送ってきた。



 意味のない手洗いをして、二人してトイレを出るとすぐそばにベンチがあった。


 私はそれを見ながら、ルーシーちゃんに声をかけた。


「……私と話したいんでしょ? なら、少しあそこに座って話す?」


 人のいないこの場所でベンチに長く座るのは現実的じゃない。絶対に体が冷えるから。

 だから寒さで少ししか話さなくて良いだろうこのベンチを選んだ。

 

「話します!!」


 ルーシーちゃんは元気に返事をした。



 二人して冷たいベンチに座った。



「はは……お尻、冷たいね」

「そうね。このままだと凍死しちゃうかもね」


 と言いつつも二人共コートを着ている。スカートで直に座っているわけではなくコートをお尻に敷くような形で座っているため、多少なりベンチの冷たさはカバーできていた。



「――今日、しずはちゃん誘ったの私なんだ」



 ルーシーちゃんがどこか遠くを見るような目で話し始める。


「うん。光流から聞いてる」

「だから、来てくれて嬉しい」

「……どういたしまして」


 簡単な受け答えしかできなかった。

 でもルーシーちゃんは話を続ける。


「私、しずはちゃんのこと、少しだけ光流から聞いたんだ」


 まぁ、そうでしょうね。

 前々からルーシーちゃんと再会したら、私のことも話すようなことを光流も言ってたし。


「それで、どう思った?」


 私はいじわるだった。

 こんなぶっきらぼうな聞き方をして。


「まだ……わからない、かな」


 それもそうか。

 だって今初めて直接会話をしてるんだ。


 人伝で聞いたのとはわけがちがう。

 そして今日の私は最悪だ。




「――光流と付き合わないの?」




 だから私は、自分をいじめるように聞きたくないことを聞いた。



「――――」



 横目で見たルーシーちゃんの目が見開かれたのが見えた。


「だって、お互いが想い合ってるんだよ? それは二人共わかってるはず。なら、そうなっていてもおかしくないよ」


 なぜ、私はこの子の背中を押すようなことを言ってるんだろう。

 自分がわからなくなっていた。



「――それは、少し違うよ。しずはちゃん」



 思ってもいない返事がきた。

 そして、それは真剣だとわかる声音だった。


「私、光流のこと、たった一週間しか知らないの。正確には一週間と今日で四日」


 再会してから、もう四回も会っていたのかと思った。


「それって、本当にその人のこと、好きって言えるのかな……」

「それは――」

「――わからないよね」


 私の言葉に被せるようにルーシーちゃんが話を続ける。


「実際、光流と再会した時、勢いで言おうと思った。でも、その時は恥ずかしかったし言えなかった。でも冷静に考えたらおかしいなって。たった一週間しか光流のこと知らない人の好きって、薄っぺらい気がしたの」

「そうは言うけど、二人には時間なんて関係ないじゃん。五年分の気持ちが詰まってるなら、それは想像だったとしても好きは好きだよ」


 確かにルーシーちゃんの考えも正しいかもしれない。

 でも、好きなものは好き。もう気持ちがはっきりしてるのに、遅いも早いもないと思う。


「多分……光流も私と同じように思ってる気がする」

「そう、かな……」


 確かに光流からルーシーちゃんへの気持ちは聞いている。それは本気の気持ち。揺るぎない強い気持ち。

 なのに、なぜその気持ちをぶつけないの? まだ相手のことを知らないからって。


「だから、今は気持ちを伝えるのは早いと思ってる……」


 光流はモテる。――いや普通にしていればモテない。

 ただ、一度深く関わってしまえば、その魅力に徐々に気づいてしまうんだ。

 なら、これから先もそれは同じ。光流を好きになる女が増えていく。その間にちゃんとモノにしておかないと、ルーシーちゃんだってどうなるか……。


「そんなことしてたら、誰かに掻っ攫われるよ。私みたいな嫌な女に……」


「――嫌な女じゃないっ!!」



 突然、ルーシーちゃんが大きな声を出した。

 大きな声も出せるんじゃん。

 まぁ、この子はあのエルアールでもあるし、声量もあるからこれくらいの声を出せるのは当たり前か。

 

「私、しずはちゃんのこと、すごい羨ましいの。だって、私の知らない光流の五年間……全部知ってる。その中の思い出に、私はいないから……」

「私はあなたが羨ましいよ。例え五年間を知ってても、その中の思い出にいても、叶わないものは叶わないんだから」


 そう、それが一度恋に敗れた今の私。

 どれだけ強い想いをぶつけても、届かなかった。



「でも……まだ諦めてないんだよね? まだ好きなんだよね?」


「――――っ」


 残酷なことを言う子だ。

 やっぱりこの子は自然体で煽ってしまう子なのかもしれない。

 私を誘ったことだってそうだ。結果、私がこうして苦しむことになっている。


 ルーシーちゃんのこの発言は、勝者側にしか言えない。

 それがわかって言ってるのだろうか。


「私は光流が大好きでしょうがない。結婚したいって思うくらいには好き。けど、この先どうなるかだなんてわからない。だって私たちまだ中学生なんだもん……」

「なら早く告白した方が良いよ。どうなるかわからないなら、今決めた方が良い。光流も望んでるよ」


 それだけ光流を好きなくせに、一週間しか光流を知らないという理由だけで告白はしない。

 私にはよくわからない。



 いや……本当はよくわかるのかもしれない。

 一番理解しているのは私かもしれない。



 私が光流のことを気になり出したのは小学四年生。陰でアプローチし始めたのは中学一年生。そして告白したのは中学二年生。


 結局、出会ってから告白まで四年もかかっている。

 それまでには色々あったから。


 ルーシーちゃんという存在がずっと光流の中にあったり、自分の見た目を変えようと努力したり、お菓子を作って渡そうとしたり。


 私は自分の心が準備できた時、覚悟ができた時に告白した。

 ならルーシーちゃんが今言ってることは、私と同じなのかもしれない。


 光流の優しさや凄さを知ったから好きになった。でもその好きのゲージは最初からMAXだったわけじゃない。


 私のピアノを成長させてくれた時、運動会の徒競走での走りを見た時、プールで筋肉を見た時、ナンパから助けてくれた時。色々なものが重なって、徐々に好きゲージが上がっていったんだ。


 なら……これがなかったなら。

 私は告白まで踏み切れなかったかもしれない。



「――ごめん。やっぱ訂正する。ルーシーちゃん、あなたの考えも一理ある。……私も同じ状況なら、告白できないかもしれないから……」



 別に訂正しなくても良かった。

 ただ、私の口が勝手に動いていた。



「やっぱり……」

「え?」

「やっぱり……しずはちゃんは素敵な人だったんだ」


 この子は何を言ってるんだろう。

 この話の流れで、なぜそうなる。


「光流から、しずはちゃんのお話を聞いた時、思ったんだ。絶対良い子だって」


 なんだ、それ。


「今、話を聞いて思ったよ。やっぱり良い子だよ。嫌な女にはなれない……良い女なんだよ」

「なに、言ってるの……?」


 ルーシーちゃんが何を伝えたいのか、私にはわからなかった。


「私は、振られたくせにまだ光流の傍に付き纏ってるうじ虫なんだよ? 光流に彼女ができても多分変わらない。彼女になれないなら、友達でいたい。そうやって今のポジションをキープして、あわよくばと思ってる卑しい女なのっ!」


 ルーシーちゃんが私が思ってる私を否定するから、少しムキになった。


「違うっ!! 卑しくなんかない!! だってそれって光流のことが好きってことだもん! 私となんにも変わらない! 同じだよ!!」


 だから、私に対抗してかルーシーちゃんもムキになり出した。

 もう、さっきまで緊張していた彼女はそこにはいなかった。


「同じなわけない! 光流は私のことは好きじゃなくてあなたが好きなの! その違いがどれだけ大きいかわかる!? あなたほんとバカね!」

「バカ……私はバカでも良い! でも、しずはちゃんは卑しくない! 嫌な女じゃない! 絶対良い女の子なの! だから光流の傍にいても良いの!!」


 もう支離滅裂だ。

 話が通じない。


「は、話のわからないやつね……。光流に彼女ができたら他の女は邪魔に決まってるでしょ!」

「確かに光流としずはちゃんがもし付き合ってたとしたら、私は身を引いちゃうかもしれない。でも、でも……近くにいてもいいじゃん……っ」


 最後の方はルーシーちゃんは自分が何を言いたいのかわからなくなったのか。もしくは自分の意見に自信がなくなったのか、声が小さくなっていた。


 そして、いつの間にかその綺麗な青い瞳から涙が流れていた。


「あ、あんたね。なんで泣いてるのよ! これじゃ私が泣かせたみたいじゃない……」


 まぁ、私が泣かせたのか……。


「なら、しずはちゃんを泣かせたのは私だね……」

「え……」


 言われて気づいた。

 私の目から、ルーシーちゃんと同じく透明な雫が溢れていたことに。


「ねぇ……私、しずはちゃんと友達になりたい。だめ……かな?」


 この期に及んでよくそんなことを言える。たった今、口喧嘩したばかりなのに。

 しかも初対面で。ガチ目のやつを。


「恋敵が友達になれるわけ、ないでしょ……」

「ふふ……」


 友達になることを断ると、なぜかルーシーちゃんが微笑んだ。


「何がおかしいのよ」

「だってやっと認めた。ちゃんと認めた。恋敵って。これって今でも光流のこと、好きってことだよね?」

「…………」


 この子の考えていることがよくわからない。

 そんなことを私に言わせたかったのだろうか。


 というか、喧嘩の中でもう言ってるようなものだったと思うんだけど。


「悪い? 当たり前よ。今でも好きに決まってるでしょ。光流より良い男なんて、この先出会えないって思ってるくらいよ。あんたより私の方が絶対光流のことが好き。だって五年一緒に過ごしてきたんだから」


 言った。

 言うつもりのなかった言葉。


 勝者に言っても負け惜しみにしか聞こえない、羽虫のような戯言。


「ふふ……ふふふふ……」


 涙を浮かべているくせにまたもや笑い出すルーシーちゃん。

 

「あんたでも気持ち悪い笑い方するのね」


 綺麗な顔がぐしゃぐしゃになっているのが嬉しくて、そう言ってやった。


「私、しずはちゃんのこと好きだから。……今日、好きになったから」

「私はあなたのことが嫌い。光流から愛情を受け取ってるくせに、光流が振った相手と仲良くなろうとする。私にとってこんな鬼畜な所業他にはないわ」

「そう言われても良い。でもしずはちゃん、良い子なんだもん。……友達になれなくても、仲良くなれる気はするの……」


 ワガママな子だ。

 家柄もあるのだろう。私も一応お金持ちの家ではあるが、彼女ほどではない。

 多分、高級車が欲しいと言えば、ノールックでクレジットカードを切れるだろう。さすがにうちではそこまではできないはず。


 そんな家庭で育ったから、ワガママなのだろう。

 だから、独占欲だって絶対に強いはず。

 私なんかが近くにいたら、絶対に嫉妬する。このタイプは聖母のような目でいつかは私のところに戻ってくる、と言った態度が取れないはずだ。

 そんな態度をとれる人はそもそも少数派か。ここは日本。一夫多妻制ではない。

 光流にも色々な女に手を出すような男になってほしくない。私以外には……。


「なんとでも言えばいいわ。そんな能天気なこと言ってると本当に足を掬われるよ。それをする相手は私かもしれないし、私じゃないかもしれない」

「うん。今はそれで良い。私は光流関係なく、しずはちゃんと仲良くなりたいだけだから……」

「はぁ……」


 私は頭を抱えた。

 この子と話してると頭がおかしくなってくる。


 宇宙人なのか?

 金持ちの思考はよくわからない。


 いや、普通の生活を送れてこれなかったから、こうなっているのか。

 病気にいじめに海外生活……。


 どれも私が経験したことがないものだ。


 そう、ルーシーちゃんとの会話に嫌気が差した時だった。



「なんだぁ? こんな寒いとこに女の子ふたりぃ?」

「おい、ちょっと待て。こいつら可愛すぎるぞ!」

「しかも二人共泣いてるぞ。お嬢ちゃーん。俺らが優しく慰めてあげるから、ちょっと車で移動しないー?」



 一瞬、心臓が掴まれたような気持ちになった。

 またか、と……。


 そこにいたのは男三人。しかも二人はお酒を飲んでいるようで、結構年上のようだった。大学生か社会人か……。


 今、私は機嫌が悪かった。

 多分、人生最大に機嫌が悪い。


 だから言ってやった。



「…………せぇ」

「あ?」

「うるせぇって言ってんだろ!!」

「うおっ。こんな顔して結構言うんだな」


 私は今まで吐いたことのない汚い言葉遣いで怒鳴った。

 しかし、酔っ払いに効くはずもなかった。


「消えろ!! 今すぐ目の前から消えろ!!!」

「消えませーん。まぁまぁそう怒んなって……ちゃんと話聞いてやるからさ。ほら行くよ」


 そして、私の手首が掴まれた。

 痛い……。


「離せっ! クソっ! ……ルーシーちゃん! 逃げて!!」

「えっ!?」


 咄嗟の判断だった。

 でもそれが最善だと思った。だって、彼女は――、


「早く!! 走れ!! 全力で! 光流のとこに!!」

「――――っ」


 私の怒鳴り声でルーシーちゃんはビクンと反応して立ち上がった。

 そして、私の言うことを聞いて、男たちの間を駆け抜け走り去っていった。


「お前っ! 待て! 友達置いていくのか!? クソっ……まぁ良いか。一人だけでも」

「三人相手はちときついかもしんねーけどな」

「せいぜい楽しもーぜ。お嬢ちゃん」


 男たちはルーシーちゃんのことは諦めてくれた。

 お酒が入っているからか、身軽には動けないのだろうとは思った。


 ただ、手首を掴まれた男の力が強くて、私は逃げようにも逃げられなかった。



 なぜ私ばかりこんな目に遭うんだろう。

 貧乏くじを引かされてばかりだ。


 そういえば今日はおみくじ引かなかったな。

 引いてたら多分大凶だったろう。


 今回で何度目のナンパかはわからない。

 ここまで強引で酷いのは初めてかもしれない。近所だからと安心していたのに。


 ルーシーちゃんの家はとんでもない大金持ちだ。

 こんなところで、拉致まがいのナンパに連れ去られましたってなったら、家の人に、もう光流とは会わせないってなるかもしれない。


 そんなこと、私も望んでいない。


 だから、この役目は私が引き受けるのが妥当だ。


 五年振りに会えたんだ。

 光流もルーシーちゃんも、これからなのに。


 もう、私がそこに割って入れる隙間はないかもしれない。

 それでも、いられるなら近くにいたかった。だって、私に残された時間はあと三年しかないんだから。


 ルーシーちゃんとは仲良くなれるなんて思っていなかった。

 でも、さっき少しだけ話して、ルーシーちゃんと友達になっても良いかなって思えた。


 なのに、なのに……。


 はぁ、これで色々と諦めがつくかな……。


 そう、絶望した時だった。




「…………はっ!」



「……ずはっ!!」



「しずはっ!!!」



 ――私の名前を呼ぶ声が聞こえた瞬間、手首を掴んでいた男が急に吹っ飛んでいった。







 ―▽―▽―▽―


この度は本小説をお読みいただきありがとうございます!


もし本作品を気に入っていただけているのであれば、今後も執筆を頑張っていきますので、ぜひトップの★評価やブクマ登録などの応援をよろしくお願いいたします!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る