第4話 理由

「でも…何で私なんかの使用人になったの?」


ありさ以外にも この女子寮は沢山の女子が利用している。


「別に 他の女の子でも良かったんじゃ無い?」

「…それは―――」


マッシュの表情が急に曇った。


「………?」

「お嬢様が 命を狙われているからです」


「…はぁッ!? 一体誰から!?」

「冗談です……ププッ」

「……………」


このオッサンは冗談が好きらしい。


「何 笑ってんのよ!? 冗談で 怖いこと言わないでくれるかな?(怒)」

「…申し訳ありません」


「朝ご飯ご馳走さま…学校行ってきます」

「行ってらっしゃいませ お嬢様」


「……いい?私が居ない間に タンスの中とか勝手に触ったら ハッシュ・ド・ビーフにしてやるからね!?」

「…承知しました」


―――バタン。


ありさは「はぁ…」とため息を吐き 部屋から出た。


「(寮母さんや他の寮生に見付かったら どうしよう……)」


そうなる前に…絶対に部屋から追い出してやるんだから!!

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