「アルミ缶の上にあるみかん、これで私を納得させてください」

『むらさき』

第1話 アルミ缶とあるみかん

ここは大企業「壱六菱商事」の応接室。新卒採用の15次面接。


「さあ、ここにアルミ缶の上にあるみかんがあります。これで私を納得させてください」


面接官であるCEOの瑠香は不敵な笑みを浮かべて候補者たちに言った。


遡ること三時間前...


瑠香「なに!面接内容が決まってない!?」


秘書「ええ、さすがに15次面接までいくとネタ切れですよ」

(そもそもこんなに面接する意味あるのかな?)


瑠香「ぐぬぬぬ...これでは、私は役員会で吊し上げられてしまう。『伝統の15次面接を行えなかった無能』そう言われてしまう」

(伝統とかだりぃ、最初の面接とペーパーで合否決めるでいいじゃん。少子化なのに無駄にふるい落とす意味!)


秘書「まあまあ、そういえば私の実家からミカンが送られてきました。どうぞ」


秘書がミカンと瑠香の好物であるエナジードリンクを出す。


瑠香「そ☆れ☆だ!」


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