野良猫
学生作家志望
橋の下の猫
僕は登下校の時、よく橋の下にいる猫を見る。
3から5匹ほどの猫が体を寄せあっている。
僕はその猫を見て「可愛い」と言わないし何も言わずに家へ帰る───
でもこの前僕の家にやってきたばかりの1匹の猫には僕は「可愛い」という。
ある時友達が、橋の下の猫に気付いて「可愛い」と言った。次は何を言うのかと待っていると今度は突然「あの猫を飼いたい」と言い出した
僕はすぐに「それは...少し無理じゃない?突然は無理だよ」そう言うとまたすぐに返事が来た
「嫌だ、飼いたい。お母さんに頼む」
「お母さん困る...かもよ?でも、なんでそんなに飼いたいの?」
「だって可愛いじゃん?なのに何でみんな誰も拾ってあげないの?外は寒いよ。すごい可哀想なんだもん。」
理由なんて聞いても僕の気持ちが変わらないのは聞く前から明白だった、だからまた
「それでも、突然は無理かもよ?ほら、ちゃんと病気とか調べてあげないとさ。」
「うーん飼ってあげたいのになぁ。」
僕だって最初からあの猫が「可愛い」なんてことわかってた。僕だって家に複数の猫が居て、それに「可愛い」と言えたらどれだけ幸せなのかなんて考えなくてもわかる───
でもその人間の勝手な「欲望」だけで、簡単な「愛」だけじゃ、きっとまた同じことを繰り返すだけだから、それならば僕はこの猫たちに「可愛い」なんて言葉は言わない方がいいと思っている───
僕の中に愛が湧かないようにしなければ
僕はその友達との会話を出来るだけ違う方向に話を逸らした
野良猫 学生作家志望 @kokoa555
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