第05話 行方不明の男児捜索スタート

第05話 行方不明の男児捜索スタート


(……居ない)

(……居ない)

(……居ない)

収録スタジオが広過ぎて

男児(富樫和真)くんの安否が確認出来ない。

女帝の遊戯に圧倒されて敗走した。

誰もがそう思っていたら

2Fの男子便所で、奇妙な個室があるとの連絡。


収録をスタッフに任せて、直ちに急行!

(和真くん……無事で居てくれ……)


カチャカチャ、カチャカチャカチャカチャ

カチャカチャ、カチャカチャカチャカチャ

(これは……コントローラーの操作音?)

(もしかして……誰かが遊戯している?)


コンコン……「…………」

コンコン……「…………」

居るよね!?「…………」

和真くん!?「……はい」

「そこで遊んでないで、みんなで遊ぼう?」

「……少しだけ、待って、もらえますか?」

「わかった。お兄さん、トイレの入り口に居るから」

「……はい」


それからしばらくして、

女帝のコントロール操作が急に雑になり

その日の最高得点を叩き出すも

6,235点で終了!


お兄さん(司会進行)にだけ告げられた

嘘みたいな事実


藤原美優と言う女児は

富樫家が持ち込んだヒューマノイドで

お母さんが遠隔操作で台詞を

和真くんが遠隔操作で遊戯を担当。

お父さんも遠隔操作でバッテリー交換をしていたらしい。

バッテリー交換のくだりは説明されても

イマイチよく解らなかったが

三位一体となって、藤原美優ちゃんの遊戯を補佐。


もっと話を訊くと

藤原美優ちゃんと言う女児は実在するらしく

今日の収録に、急遽来れなくなってしまい

代役の子役を富樫家に依頼したのだが

ここぞとばかりに

ヒューマノイドを起動する計画を思い付いたとか。


ちなみに、富樫くんの遊戯の順番では

コンタクトレンズを外しておこなったので

輪郭しか解らず、大体の輪っか落下の結果

凡庸なスコアに留まったのだと。

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