第4話 推しに対する残酷な幻想
先日、「素敵な絵を描く、物を作る人が思想とか、その有り様が素敵であって欲しいというのは結構残酷な幻想なんだよ」というポストが回ってきた。
どこか尖っていたり、こだわりが強すぎるから、それが作品に向かっていると。
それは作家や配信者にも、いろんな意味であることだと思う。
何かしら抱えたものがあるから、作品を作る。
小説の主人公がどんなにカッコ良くても、配信のアバターがどんな美しくても、本人はいろんなものを抱えていたりする。
作家がSNSでバトルしているなんてよく見る話だし、配信者も人が来ないとか愚痴ることもよくあるらしい。
ところが、作家や配信者もその作品や配信表面で見えるものから、性格やら何やらを勝手にイメージして、思われることがある。
結果、「そんな人だと思わなかった」幻滅されるとしたら、なかなかに残酷な幻想だ。
どんなに毎日配信を見てようと、それはその人の一部である。
勝手な思い込みはしないほうがいい。
距離の近い配信アプリだと、直接、言葉を交わすこともあり、相手の暗い側面を見ることもあるかもしれないが、その時に思っていたのと違ったときには、そっと離れるのが一番だと思う。
キレイな料理が出来る時に、生ごみが出るのと同じように、その生ごみをSNSで出してる人もいる。
ゆえに料理の裏側を見たくない人は、見たい部分以外をフォローすることは勧めないし、同時にクリエイター側もSNSをフォローしてくれ、見てくれ強請るのは勧めない。
俳優やタレントでも、SNSでの政治発言や揉め事を見て、ファンがゲンナリすることがよくある。
それを見たくなくて、フォローしない人もいる。
また、私生活を見たくなくて、フォローしない人もいる。
残酷な幻想は抱かない、お互いに良い距離感を保つ。
ネットで繋がりやすい時代だからこそ、必要なことかもしれない。
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