スタート

川向こうのジェロ吉さん

第1話 新春スタート!

『さあスタートです』

アナウンスとファンファーレが耳に小玉する。


ゲートが開きスタートする。


俺の賭けた馬達が、競って俺の前を通り過ぎて行く。


そして第一コーナーから第二コーナーを過ぎて向こう上面をかけて行く。

そして第三コーナーを抜けて第四コーナー。


俺は暮に 有馬記念を勝った金を全て持って、ここに来ている。

金杯の競馬に全て賭け、俺の人生を変える為に此処にいる。


よし最終コーナーを回って、ゴールまでの直前に来た。

よしがんばれがんばれよ!もう少しもう少し。


よしそのままそのままで、行くんだ。

俺の人生を変えてくれよ!


そして、そのまま馬達は俺の前を駆け抜けて行く。


「やった当たったぞ、俺は人生の賭けに勝った」

そして頭上には紙吹雪が、舞っている。

配当は、史上最高の高配当!


俺は有頂天で、配当を受け取ろうと掛け出すが、誰かに押されて倒れた俺は、気を失って倒れる、そして目を開ける。


何故か雪が俺の顔の上を舞っている。


「ハハハ、夢かよ、しかし現実的な夢だったな、しかし此処は?」

裏通りのゴミ置き場で、空を見上げる俺。


もう体が凍えて動けない、助けを呼ぶ声も出せない。


此処までが俺の人生かな?


「よし目を瞑ろう、また新しい人生がスタートするかも知れない!」


記憶のどこかに有る、何かに語りかけた。


さだまさし、今年は還暦何かが始まるかも知れない。


『ゲートが開きました、今年の日本ダービーがスタートしました』




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