未来から来た妹はお姉ちゃんで、俺は可愛い妹?~女の子になっちゃった俺に明日はあるのか!?~
さいとう みさき
プロローグ
プロローグ:誰だおまえぇっ!?
彼、
なんの夢だか忘れたが、最悪な気分の夢だった気がする。
そろそろ夏本番のこの季節、窓を閉めれば暑いし開けすぎると涼しすぎる。
わずかに開いた窓からは程よい冷気が流れ込んできて、彼の頬をくすぐる。
「う~ん」
そろそろ起床時間になるが、先ほどの忘れた夢のせいで気分がすぐれない。
一瞬、朝の大学の講義をさぼろうかと考えるも、出席日数がそろそろヤバい。
仕方なく歩は起き上がろうとして違和感を感じる。
ぼよん
何か柔らかいモノに手が触れた。
正直もっと触っていたい柔らかさ。
首を傾げ歩はそれを見ようとして、自分の腕が目に入り違和感を感じる。
俺の腕って、こんなに細かったっけ?
そんな事を考えながら手に触れた柔らかいモノを揉んでみる。
もみゅん♡
「あんっ♡」
女の声がした。
ビクッとなってその手先を見るとシーツがやたらと盛り上がっている。
歩は更に首を傾げその柔らかいモノが隠れているシーツを持ち上げてみると、知らない女がいた。
いったんシーツを元に戻してから、もう一度それをめくってみる。
ぺらっ
「ううぅぅん、だめよそんな所を揉んじゃぁ、感じちゃうじゃない♡」
「ひぇっ!?」
その女はのそりと起き上がる。
思わず悲鳴を上げそうになってそれが自分の声でないことに気付く。
自分の声はお世辞にも良い声とは言えないが、今口から出た声はまるで小鳥のような可愛らしい声だった。
しかも女の声。
「うぅーん、やっぱりお兄ちゃんのお布団は癒されるわぁ~。お兄ちゃんの匂い嗅いでいるといけない事しちゃいたくなるけどね♡」
「だ、誰っ!? って、あれ? 今の声、お、俺っ!?」
知らない女が自分の布団の中にいたのもそうだが、発した自分の声にも驚く歩。
と、色々と違和感を感じる。
何と言うか、胸が張っている。
そして男の象徴の感覚がない。
「うーん、上手くいったみたいね? 年齢もだいぶ若くなっちゃったけど、可愛いぃ~♡」
その女はそう言ってニコニコとする。
その顔を見てどこかで見たような気がするも、今は自分の身体の違和感の方が重要だった。
思わず自分の胸を触る。
ふみゃん
「んぁっ♡ な、なにこれぇ?」
触った自分の胸がやたらと柔らかい。
いや、ちょっと膨らんでいて肉まんくらいはあるも、揉んでみるとちょっと気持ちいい。
歩は恐る恐る寝間着として着ていたTシャツの首元から中を覗き込んでみる。
するとそこには可愛らしいピンク色の突起がツンと上を向いている肉まんが二個あった。
「え”っ!?」
慌ててそのままトランクスの中を見る。
「な、ない…… 俺のマグナムが無いっ!?」
「お兄ちゃんのはそんなに大きく無かったよ? ニューナンブくらい?」
「そこまでちっちゃくねぇっ! って、これどう言う事? お前だれぇっ!?」
パニックになりながら歩はそう叫ぶのだった。
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