第67話 脳内彼女?
「ハァハァ……凄い、ご主人様……我が愛しの聖夜様……」
やってしまった。
横でルイズは快感に身を震わせながら抱き着いている。
『ハイハイ、それじゃ、引っ込んでね。満足したよね?』
『ちょっ、待って、待って下さいまし、亜夢様』
『ダ~メ! 私だってお兄ちゃんに甘えたいんだから!』
『そんな、酷い! 聖夜様、私の名前はルルル、ルリルドルリルラット、ルイズ、ルララ、ルーランドですわ。是非、是非、指名をして欲しいのですわぁぁぁぁーー』
『はいはい、もう終わり! とっとと引っ込もうね』
凄いな……まるで変身でもしたかのように姿が亜夢に変っていく。
『お兄ちゃん、ただいま~ 昨夜はお楽しみでしたね』
結局、この体はインキュバスみたいな物なんだよな。
いざ、やり始めたら朝まで獣の様にやりっ放しだった。
だけど、ルイズさん初めてなのに、凄かった。
本当に凄かったなぁ。
『そりゃ、貴方はインキュバスみたいな物だもん! どんな女でも快感で悶えるわ。 しかも、亜夢まで従えているから、最早とんでもない事になっているわね』
『本当!?』
『本当よ……もう、そこら辺のサキュバスを相手にしても感じさせる事ができるわよ』
『今一解らない』
『簡単に言うなら、普通の人間にとって貴方は麻薬みたいな物よ。一度味わったらもう終わり。もうそろそろ自覚を持とう……ねぇ』
確かにそうなのかも知れない。
だけど、人間じゃなくなったみたいで嫌だな。
『確かにそうなのかも知れないね、だけど僕は、今はまだ人間だと思いたいんだ』
『そう……サキュバスの私には解らないかな』
『まぁ人間ってそういう物なんだよ』
『まぁ良いわ』
「お兄ちゃん、来夢とばかり話していないで亜夢にも構ってよ!」
そう言って亜夢は撫でてとばかりに頭をぐりぐりと押し付けてきた。
「解ったよ」
『ほうら、モテモテ』
『うるさいな』
いつか僕もこの感覚に慣れてくるのかな。
◆◆◆
ステータスオープン。
久々に僕は自分のステータスをみた。
聖夜
LV 42
HP 740
MP 520
ジョブ:ジャームズマン(ばい菌男)
スキル:翻訳、アイテム収納(収納品あり)空気人間 お葬式ごっこ ばい菌 亀人間 下級人間 腐る目 物隠し 風評 要求と罰 魅了 無限の精力 読心 性技術 偽りの不死(亜夢が死なない限り死なない)
寄生:来夢 サキュバスクィーン 脳内寄生 (分離不可)
相互依存:亜夢 融合捕食魔導生物
あれ、特に魔物を狩ったりしていないのに、少しレベルが上がっている。
しかも、偽りの不死(亜夢が死なない限り死なない)なんてスキルが加わっている……これは亜夢との関係で手に入った物は確定だ。
それに来夢との関係が寄生になって『分離不可』になっている。
どういう事なんだろう?
『ほぼインキュバスみたいな物なんだからSEXでもレベルは上がるわよ。私については、私が貴方に棲みついて既に体の一部になった。そんな感じかな』
『来夢……まぁ仕方ないか』
『私が住んでいれば、何時でも理想の彼女に会えるようなもんよ! 嬉しいでしょう?』
『でも見るだけじゃな』
『あっ聖夜が言っちゃいけない事いった! 体は貴方のせいで失ったんだから仕方ないじゃない?』
『なんだかゴメン……』
上位交換の亜夢が居るし……うん、これは絶対に言えないな。
『いま、酷い事考えたでしょう』
『そっ、そんな事無いよ……』
『まぁいいや』
頭の中に住んでいるっていうのも考えものだな。
油断するとすぐにバレちゃうし。
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