過去の因果 因縁の出逢い

第30話 大好きだった幼馴染の女の子

アヴェラ・ベオウルフとカイン・グレンデルは同じ村の幼馴染として育った。

小さい村とはいえ家名持ちの2人の家はそこそこ大きく、日々の暮らしに不自由する事は無かった。


「私、大きくなったらカインのお嫁さんになるね!」


彼女はそう言って輝くような笑顔を見せた。


「うん、僕もアヴェラの事大好きっ!」


カインもそう応える。

幼い子供同士の他愛無い約束。

本当に小さい頃は毎日一緒に居たが、成長するにつれ、やや疎遠になる。

男は男同士でやんちゃな遊びをし、女は女同士で刺繍をしたりお菓子を作ったりする。

成人である15歳が近づくにつれ、アヴェラは徐々に女の身体になっていく。

胸が膨らみ、尻周りに肉が付き始める。

そんな幼馴染は・・・


「よっ!カイン!たまには一緒に遊ぼうぜー!」


カインに対して無警戒に無防備に身体を密着させてくる。

そのたんびにドキドキが止まらない。

照れ隠しに心にも無い事を言ってしまう。


「女がベタベタすんなよ」


「あーん?なんだよ。私に勝てた事ないくせに」


「女に本気出せる訳ないだろ?」


お遊びだが、剣を握らせてアヴェラに勝てる子はいなかった。


(どんなに男っぽくて強くても、結局アヴェラも女の子なんだ。本気を出せるはずないだろ?)


矛盾。

アヴェラはすでに、村1番の剣の使い手だった元騎士の村長ですら一本も取れなくなっていた。

同年代の子供が本気を出したところで勝てるはずなどなかったのに。


「・・・ゆうしゃ?・・・私が?」


彼女は託宣により勇者として見つけ出された。

確かに小さい頃から風邪も引かず、怪我もした事が無かった。

力持ちだったが、そもそも女の子に重い物を持たせるはずがない。

女の子が大怪我をするような遊びはしないしさせない。

魔物の襲撃も1年に1回あるかどうかという、平和な村で育ったせいで、アヴェラは王宮からの使者が迎えに来るまで、己の規格外のパワーを自覚する事無く育っていた。


(でも、そんなの関係ないだろ?アヴェラは女の子なんだ。僕と結婚の約束をしてたんだ。だって、そうだろ?こんなの・・・こんなのって、おかしいじゃないかっ!!!)


「ぼ、僕も!僕も連れていってくださいっ!アヴェラは僕が守りますっ!」


アヴェラを連れて行こうとする聖騎士、聖女、賢者と呼ばれる連中が憎らしくて仕方無かった。

聖騎士の男はこちらを冷たい目で見下ろしてくる。

賢者と呼ばれる老人は視線すら向けて来ない。

聖女とかいう自分たちよりもさらに年下の少女だけが、気の毒そうにこちらを見てくる。

その同情的な視線が1番苛ついた。


(何が勇者パーティーだっ!僕より小さい子供や、村長より年上のおじいちゃんだっているじゃないかっ!)


皆が黙っているなか、アヴェラが言う。


「カイン・・・私に少しでも剣を当てれたら、連れていってやる」


幼馴染との決闘が始まった。

ボコボコにされた。

手加減されていた。

アヴェラの剣を振るう風圧で吹き飛ばされ、地面を転がるだけだったが、砂利が身体を傷つけ、転がされた勢いで木の幹に当たって鼻血も出た。

叫んだ。

認められなかった。

叫んで走って、木剣を振り下ろした。

しかし、アヴェラの拳が木剣を砕いた。

負けたと思った。

しかし・・・


「聖騎士様、もし良かったら・・・荷物持ちでもいい、コイツ一緒に連れていってやれないかな?」


カインの砕けた木剣は、アヴェラの衣服を切り裂いていた。

勝った・・・ とは言えなかった。

悔しかった。

年齢の割に豊かな胸の谷間が見える。


(・・・最後に、一緒にお風呂入ったのいつだっけ?)


昔は一緒に入って体を洗いっ子したものだ。

カインが昔の楽しかった思い出に浸っている時、聖騎士が考え込んでいた。


(足手まといには違いない。しかし、勇者が親しくしている少年か。人質としての利用価値が高いな。村に残して魔王軍に拐われたりした方が厄介か)


「いいだろう。私の勇者パーティーの構想には組織的編成が視野に入っている。いずれは鍛冶師や輜重隊も編成に加える。君はその先駆けになる訳だな。荷物持ちでも仲間は仲間。今日からよろしくな、カイン・グレンデル」


聖騎士ヒートウッド・ サンシーカーはニコリと微笑むと、勇者のオマケについてきた少年に、手を差し出した。













「カイン、ちょっといいか?」


その時は突然やってきた。

勇者パーティーのサブリーダーとして頑張ってきたカイン。

本来のサブリーダーであった聖騎士ヒートウッドは、貴族だけで編成された聖騎士隊を別に率いる事になっていた。

膨れ上がった勇者軍には色々な階級、人種、種族の者が多数参加しており、『勇者の幼馴染の平民の少年』は、政治的にもサブリーダーに相応しかった。

至らない部分も多々あったが、仲間たちは皆支えてくれていた。

出会った時は冷たい印象を持ったヒートウッドも、カインの相談には親身になって答えてくれるし、剣なども教えてくれる。

そんな、みんなに支えられるサブリーダーもアリなのだと知った。


(そんな僕が、アヴェラを支えて魔王を倒すんだ)


その忙しい日々のある日、カインはアヴェラに呼び出され、彼女の部屋へと赴く。

そこで待っていたのは、一糸纏わぬ生まれたままの姿のアヴェラだった。


「抱いてくれ」


好きだ愛してるとは言われなかった。

死地に赴く前に処女を捨てる事にしたのだろう。

その相手に選ばれた事に、カインは複雑だが喜んだ。

しかし・・・


「うぐっ!?」


アヴェラの処女膜は、頑丈だった。

折れてしまうかと思った。

痛くて立たなくなった。


「ご、ごめん、アヴェラ・・・も、もう1回だけ・・・」


「いいよ、もう」


アヴェラを傷つけてしまったかと思った。

せっかく、選んでもらえたのに。

せっかく、アヴェラの初めてをもらえるチャンスだったのに。

アヴェラを抱き締めようとした手を、優しく拒絶された。

しかし、顔を上げたアヴェラは、思いの外明るかった。


「あーあ。カインでも駄目だったかー」


カイン・・・でも?

心がざわついた。


「ん?ああ、ヒートのヤツとかとも試してみたんだけど、サッパリでなぁ。そうそう、カインが面倒見てるヤツらの・・・アレがデカくて頑丈そうなヤツに声をかけてみたけど、ムリだったわ。わはははは」


朗らかに笑うアヴェラを見て、カインは発狂しそうになった。

自分以外の男が、すでに、何人も、彼女を組み伏せ、その屹立した物を股に突き入れていたのだ。

唇を吸い合い、乳房をもみしだき、髪に触れて肌を重ねていた。

許せる訳がない。

全員殺してやろうかと思った。

アヴェラの肌に触れた男を一人残らずに。

しかし、カインは思い留まる。

誰にも犯せないなら、アヴェラはずっと処女のままなはずだ。

勇者にまつわる伝説では、魔王を倒し役目を終えると、勇者は急速に弱体化するらしい。

酷い者は治癒力が弱まり、魔王との決闘の傷が元で死んでしまった者もいるとか。

ならば、カインのやる事は決まった。


(確かにアヴェラは強くて、誰にも負けないし、誰にも犯せない。だけどそれは魔王討伐までだ。魔王さえ倒せば、アヴェラを抱いてやれる。弱くなった勇者を、世界を救ったその後、僕が守らなくちゃいけないんだ)


それが、カインにとっての最後の心の支柱だった。

しかし、その唯一最後の拠り所をもへし折られた。

最愛のアヴェラの手によって。









その日、なんだかもじもじしながら、アヴェラが1人の少年を連れてきた。

丁度、アヴェラやカインが勇者パーティーとして村を旅立ったくらいの年齢だろうか?


「あーーー・・・コイツはミカラ。なんだ・・・その、私の性奴隷だっ!!!」


変なモノを見た気分だった。

アヴェラが、デレデレになりながら、未成年の子供を抱きしめている。

あれでコッソリしてるつもりなのか、少年の身体をまさぐっては、髪の毛にキスをしている。

なんだあれは?

知らなくても、見た事無くても知っている。

アレは、女の顔だ。

発情したメスの顔をしている。

誰が?

あのアヴェラが?

何故?


「照れ隠しとしても最悪ですよ?アヴェラ?でも、おめでとうございます」


聖女リューセリアが苦笑混じりにアヴェラを窘め、そして祝福している。

カインには不快だ。

何故誰もこの事を疑問に思わない?

なんでこんな不愉快なモノが僕の大切なアヴェラの側にいるんだ?


「だってよ〜恋人とか言うの、恥ずかしいじゃん?」


こいびと?

カインの混乱を他所に、みんなはお祝いムードだ。

ヒートウッドが実務的な事を問う。


「ミカラ・ デタサービ。君はいったい何が出来て、いったい何者なのだ?」


聖騎士の問いかけに、物怖じせずにミカラが堂々と応える。


「ミカラ・デタサービです。表向きは盗賊職、本来は暗殺者適性です。本職には及びませんが、魔術も使えます。闇系統が得意ですが、6属性は全て使えます。それと、アヴェラ・ ベオウルフの性奴隷です。できたら誰か代わってください」


「なるほど」


最後の皮肉は受け流し、ヒートウッドは色々察する。

が、追求するのは止めた。

勇者を狙ってきた暗殺者など信用は欠片もできないが、あのアヴェラが常にご機嫌でいれるのは大きい。

処女を捨てれないアヴェラの気持ちを逆撫でしないよう、勇者軍には厳しい恋愛禁止令を出していたのだ。

それも解除できる。

軍全体の士気も上がる。

それを考えれば、アヴェラが自分のテントに引き籠もって、日がな一日少年暗殺者を凌辱してても問題無い。

魔物の群れなど、換えの効く人間の兵隊にやらせればいい。

勇者には、いつでも最高のパフォーマンスを発揮できるよう英気を養ってもらっておく事が大事なのだ。


「わかった。アヴェラ、その少年は正式メンバーには加えない」


その言葉にカインが少し希望を持つが・・・


「正式メンバーでない見習い扱いならシフトにも組み込まれない。好きなだけその少年を抱いて犯せ」


少年が絶望的な顔をし、カインも似たような顔をしていた。

 








「おーい、ミカラ。今夜はこの女犯してあげて」


「は?」


遂に頭がおかしくなったのかこの色ボケ勇者は。

これで人類ももうおしまいだ。

最後の希望が壊れたのだから。


「ちょっ!?アヴェラっ!いったい何を言ってるのっ!彼はまだ成人前の子供ですよ!?」


アヴェラとミカラの2人の愛の巣・・・専用テントに連れ込まれた聖女様があたふたしている。


「いいからいいから、ミカラに抱かれてみろって?このまんまじゃお前さん、処女のまんまで死ぬかもだぜ?リューセリア」


「わ、私は女神様に誓いを・・・」


「女神教の原典読んだぞ?女神様って、男何人も囲って結婚出産もしてる女がモデルなんだろ?」


「そ、それはあくまで仮説のひとつで、私がミカラくんを抱くのとはなんの関係も―――」


「抱くんじゃねぇ、犯してもらうんだよ。こないだインキュバスに襲われて危うく処女奪われるところだったろ?」


「うぐ、そ、それは・・・ 」


女神教の聖女様が、青褪めながら顔を赤らめるという器用な真似をする。

先日、突然変異の上級インキュバスの『魅惑』にハマり、気づけば衣服を脱いでよだれを垂らしていた。

男根が何本も生えた異形の魔物に、胸を、尻を、身体を擦り付け、舌を絡めむしゃぶりついていた。

後で調べたら魔除けのお守りが何個も弾け飛んでおり、ミカラが間に合わなければ、彼女は魔物相手に処女を散らし、さらには魔物の子を妊娠していたかも知れない。

上級のインキュバスには、初潮前の娘をも妊娠させるほどの繁殖力があるのだ。

さらにあの時、ミカラが機転を利かして闇魔術で視界を閉ざしてくれなければ、リューセリアはインキュバスに発情して腰を振る情けない姿を、不特定多数の人間に見られる事になっていただろう。


「ミカラがいなきゃよぉ、聖女リューセリア様はインキュバス如きに誘惑され、痴態を晒した上に妊娠させられ、戦線離脱する事になっていたんだぜぇ?わかってるのかねぇ?そこんとこをさぁ?」


「うぐぐっ!!!・・・ミ、ミカラくん、あ、あの時は、本当にありが、とう・・・ございまし、たぁ」


「いえいえ、間に合って良かったです」


屈辱と恥辱で顔を真っ赤にしているリューセリアに、ミカラは淡白に返事をする。

あの時ミカラがいなければ、確かにリューセリアの人生も経歴も終わりだし、勇者軍の士気もガタ落ちしただろう。

勇者軍に居る特攻部隊・・・露払い目的の決死隊には、純潔なる聖女様を守るために命を捨ててる童貞紳士たちがたくさん居る。

きっと彼らの心は折れて立ち直れなくなっていた事だろう。


「だからさ?ミカラにしとけって?これからヘマしてゴブリンやオークに犯されるかもだろ?そんな魔物より、私の自慢のミカラにしときなさい」


「な、なんて物言いなのっ!?不潔ですっ!」


いつも理路整然とアヴェラを説教してくるリューセリアを、無抵抗にして一方的に虐められるネタを手にでき、アヴェラは超ご機嫌だ。

勇者とは思えないような悪くて下品な顔をしている。


「初めてのキスもミカラなんだから、処女もあげちまえよ?大事にとっといても腐っちまうぜ?」


ミカラがリューセリアにかかった『魅了』を解呪した方法は、口移しによる『浄化』魔術だ。

温室育ちの聖女様のファーストキスであった。


「そ、それは言わない約束でしょ!?あとそんなついでみたいにあげませんっ!あと腐ったりもしませんっ!」


リューセリアが涙目で顔を真っ赤にして手をぶんぶん振っている。


「もーごちゃごちゃうっせーなぁっ!ミカラ、いいからもうやっちまいなぁ!」


完全に三下の悪役のセリフを発する最強の勇者。

三下勇者が悲運の聖女を羽交い締めにする。

ミカラが嘆息しながらリューセリアに近づいていく。


「ま、待ちなさいミカラくん!?君だって私みたいな年上嫌よね?おばさんよ、おばさん抱いても嬉しくないでしょ!?」


「・・・お前さん、私の事なんだと思ってるんだよ?」


アヴェラが半眼で聖女を睨む。

聖女はまだ20歳を越えたばかりだろう。

全然許容範囲内だ。


「いえ、聖女様はアヴェラと違っていつも優しくて大好きでしたよ」


ミカラがそう耳元で囁いてから軽くキスをすると、途端にリューセリアの身体の力が抜けて崩折れる。


「は?はれ?ミ、ミカラくん?君、『魅了』を使えたの?でも、私に『魅了』は効かないはず・・・」


あれからインキュバス対策として、とことん対『魅了』用の護符を重ね着している。

魔術が本職でないミカラにそこまで強力な『魅了』は使えないはずだ。


「いえ、そんなもの使ってないですよ?」


「んんっそんな、バカな事・・・」


ミカラが髪を撫でて頬に触れるだけで心臓がバクバクする。


(と、年下で・・・まだ未成年で・・・背も私より低い・・・何よりあのアヴェラが性奴隷として飼っているような少年に・・・軽く愛撫されているだけで・・・ま、まさか聖女たる自分の足腰が立たなくなってしまうなんてっ!)


「ほ、ほんとに?ミカラくん―――」


リューセリアが顔を赤らめ上目遣いでミカラを見つめてくる。

その顔はもう完全にメスの顔だ。


「ほんとに、私の事・・・好き?」


「はい、好きです」


「・・・アヴェラより?」


「・・・」


ミカラが黙る。

そして、キス。

今度は軽いキスでなく、舌を絡めて唾液を交換し合う、濃厚な方。


(ず、ずるいよ〜〜〜!)


「ぷぅっ・・・ごめん聖女様。僕、アヴェラに逆らえないんだよね。まだ死にたくないし」


唇が離れる。

お互いの唇を銀の糸が繋いでいる。

リューセリアの呼吸が乱れ、身も心も乱れていく。


「それじゃぁ、いくよ?聖女様・・・いや、リューセリア。今からお前を、俺の女にする」


ミカラがリューセリアの法衣に手をかける。

1枚1枚、いたいけな少年に剥ぎ取られていく。

下着に手をかけられた時、リューセリアが我に返って暴れかけるが・・・


「ひっ!ミカラくん!・・・ま、待っ――――んむっ」


ミカラがリューセリアの唇を塞ぎ、舌で口の中を念入りに蹂躙する。

その晩、『静寂』の魔術で外部に対して完璧な防音対策を施した勇者のテント内にて、聖女リューセリアの嬌声が一晩中響き渡っていたという。












「聖女様、今日も可憐でお美しかったな」


「我等の女神様よ」


「今頃おやすみだろうな」


「いや、今夜はまだ作戦会議であろう」


「寝てるのでは?美容と健康のためには早寝早起きが大切なのだぞ?」


聖女リューセリアを信奉する決死隊の面々が、今日も日課である聖女様への賛美を続けていた。

彼らは、ガサツで化け物じみた勇者を守ろうなどとは到底思わなかったが、男を知らずに一生を終えるであろう純潔の聖女様には操を捧げていた。

童貞紳士として誇りを以て任務にあたっていたのである。

そのうちに彼らの部隊の休憩は終わり、見張りの交代の時間になる。


「よし!聖女様の安眠を妨害しようとする不埒者どもをベオウルフ様のテントに近付けるなよ!今夜はベオウルフ様が聖女様と対魔王の秘密作戦会議のために接近禁止とのお達しだ!我等は例え魔王軍幹部が攻めてこようとも、この防衛ラインを死守する!」


「応っ!!!」








聖女リューセリアを信奉する決死隊が夜の見回りに向かうのを、カインが何の感情も籠もっていない目で見つめている。


「―――ですから、私はカインさんこそ勇者様の真のパートナーに相応しいと思っているんです」


「・・・ 貴方は?」


カインがぼうっとした顔で目の前の男を見つめる。

男は柔和な笑顔で微笑んでいた。

目尻が優しそうだ。

同性でも見惚れる。

妙齢の御婦人なら一発でやられるような爽やかで魅力的な笑顔だ。


「ふふふ。私の事などどうでもよろしい。・・・ ですがまぁ、良ければ親しみを込めて・・・アドちゃんとお呼びくださいませ」


魔改造した特別製のインキュバスは呆気なく壊されてしまった。

しかし、思わぬところで・・・


(新しい玩具が手に入りそうですね?ふ、ふふふ)


アドと名乗った物腰の柔らかい慇懃な男が、カインに向かって優しい笑顔を向けていた。

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