身から出た錆のヤンデレ道中記!〜嫉妬ヤキモチ可愛いもの、刃物を持ち出してからが本番です。〜

猫屋犬彦

目指せ!不労ライフ!

第1話 少女騎士クッコロ

「じゃ、また来てね〜」


「おう」


娼館の前にて、馴染みになってしまった娼婦と別れのキスをしてから、その男はぷらぷら繁華街を歩き始める。


「あー腹減ったなー」


ヤる事をヤると腹が減るものだ。

ぼやきながら男は冒険者ギルド運営の酒場に入ると、安酒を頼む。

それをちびりちびりとやりながら、同業者の冒険者たちを眺める。

そこそこの規模の町、そこそこの治安、そこそこの難易度の依頼ばかりのそこそこの町。

男はそんな町に居る、そこそこの冒険者である。

名をミカラ・デタサービと言う。


(っかし、そろそろ金稼がんとヤバイよな)


ミカラの所持金が実は心許無い。


(ちと通い過ぎたかね?)


ここしばらく、まるで自分の部屋に帰るように毎日娼館に入り浸ってしまった。

ギルドランクもそこそこの自分。

能力もそこそこ。

もう少し頑張れば上位ランクへの昇格も夢ではない。


(んだけど、目立ってたって良い事なんかないしな)


上位ランクの依頼は見返りも良いが危険度も跳ね上がる。

そして高ランカーが低ランクの依頼を受けるのは規約違反ではないが、一種の荒らし行為扱いをされるため受けづらい。

頑張って死ぬ気で昇格したがために、身の丈に合わないクエストで命を落とす、なんてごめんこうむる。


(なんか良さげな奴見つけて、臨時パーティー組むか)


ミカラは好きでソロをやっているが、決して孤独を愛している訳ではない。

パーティーを組んでいた事も何度かある。

お金に困った頃に適当にパーティーを組んで、稼いだら散財を繰り返す、刹那的な暮らしをしている。


(さてさて、俺が組んでやるに足るパーティーはおるかいな?)


ミカラが丁度今見ているパーティーは、戦士系や格闘系の前衛職ばかりの特化集団だ。

ちなみに全員男。

角刈りやスキンヘッドが多く、肌に何かオイルでも塗っているのか妙にテカテカしている。

そして何故かみんな装備が薄い。

女の子ならまだしも、何故にあんな露出度の高い格好なのだろうか。

寒くないの?


(・・・なんだあのムキムキマッチョ軍団は、パス)


次にミカラが目を向けるのは、逆に女だけの華やかなパーティーだ。

こちらは前衛後衛がしっかり揃っており多少前衛が多い気はするがバランスは悪くない。


(うーん・・・女だけのパーティーか。男はお断りだろうし。俺もパスだな)


周りが女だらけだと気をつかって疲れる。

それなら男だけのむさ苦しい方がマシだ。

ミカラは実際に、自分以外は全員女のパーティーにも所属していた事があるのだが・・・


(アレは地獄だった)


ミカラはパーティー脱退後、しばらく女性不信に陥ってしまい、トラウマを克服するために娼館に通い詰めるはめになってしまった。

そんな嫌な思い出を振り払い、ミカラは次のパーティーに目を向ける。


(お?あそこはさらにバランス良い。強いな。だが―――)


そのパーティーは攻守ともに鉄壁の布陣である。

メンバーそれぞれの装備や身のこなしも一流のそれだ。

客観的に見ても、この冒険者ギルドの支部で、1位2位に位置する手合いだろう。


(―――だが、嫌な気配を感じるな)


美男美女が多く、さらには複数のカップルが出来上がっており、周囲に見せつけるようにイチャイチャしている。


(・・・男女関係のトラブルは、困るよね)


リア充の中でぼっちになるのが嫌なのではなく、恋愛関係のゴタゴタを孕んだパーティーは、彼にとっては鬼門なのだ。


(恋愛なんて嫌な思い出しかないぞいっと)


以前所属していたパーティーも、リーダーとサブリーダーがそれなりの関係だったのだが、急遽入った新人にリーダーが熱を上げてしまい、崩壊した。


(しかも、ダンジョンの中でだぜ?)


最悪だった。

あの時は死をも覚悟した。

多数の遭難者や死傷者も出てしまい、パーティーは解散というか、壊滅。

それ以降、ミカラは持論というかポリシー・・・まではいかない、ふわっとした方針を定めた。


(俺はソロでいい。もしくは少人数パーティーの臨時の助っ人くらいで十分)


大所帯だと縛りがキツくなるし、報酬関連でも揉める。

だがやはり、ソロだと限界もある。


(神様〜楽して稼いで適当に気楽に生きたいんじゃ〜)


ミカラは特定の宗派に属していないので、適当に神に祈りを捧げる。

酒の神や性の神に祈るほど酒好きでも女好きでもないので、本当に適当だ。

ミカラが独りでうだうだやっていると、ウエイトレスの女が迷惑そうな目で見てくる。

ギルドの酒場である以上、露骨な違反行為でも無ければ摘み出されないのだ。

だがいつまでもこうしていても仕方無い。


「しゃーねー働くか」


ミカラは立ち上がると、トコトコと歩く。

歩く先には1人の冒険者がいる。


(まぁ、こいつしかいないよな)


実はさっきから、目の端に気になる人物が映り続けていた。

偶然にも、ミカラが見定めてるパーティーに話しかけては断られを繰り返している者である。

それは1人の騎士だ。

騎士とは勝手になれるものでなく、貴族の血を引いていたり、国から認められたりしないと成れない。

とはいえ、あっちの国もこっちの国も戦争やら魔物に滅ぼされたりやらで野良騎士や没落貴族などがわんさかおり、糊口をしのぐためにこんな冒険者ギルドでお金を稼いでいたりするのも珍しくない。

騎士の身分を金で買った腹ぶよぶよの商人とかもいるし、身分での騎士はもう形骸化まっしぐらである。

しかしてその者は、国が承認した本物の騎士かどうかはともかく、見た目は立派な騎士であった。


(上物のピカピカの鎧に、汚れ1つ無い鞘、装備だけは良い)


その騎士は、恐らくは最後の希望だったであろう女性のみのパーティーからも断られてしまって途方に暮れているようだ。

涙目になっている。


(・・・没落貴族のご令嬢ってとこかな)


貴族とは、洗練された血筋のサラブレッド。

たまに道楽で冒険者をやっている手合いもいるが、本人のスペックが馬鹿高いうえに、護衛らしき連中がガッチリ固めていたりする。

ぼっちでパーティー仲間を探してウロウロしてるただの女の子みたいなこの少女騎士は、どう考えてもそっちじゃない。

普通なら、こんな地雷案件とは組まない。

顔立ちもスタイルも良く、見た目だけならこの場の全ての女性より上だろう。

所作や立ち居振る舞いからは気品を感じるし、肌艶や髪の艶から栄養のある食事を取れている事もわかる。


(・・・ん〜初心な小娘をパーティーに入れて、手籠にする輩がいるっちゃいるだろうが。ここにはそんな半端者はいねーわな。ギルドのシステムを甘くみちゃいけねぇ)


一度ギルド経由で登録した正式パーティー内でそんな犯罪行為をしたら、ペナルティが付く。

女が欲しけりゃ稼いだ金で娼館に通うのがベターだ。

だからこそ、明らかに初心者で場違いなこの娘は、女好きな連中からすら相手にされない。


(ふっ・・・可哀想だから、俺が面倒見てやろう)


ミカラは下心をスルリと仕舞うと、猫をかぶって人懐っこい笑顔で話しかける。


「やっほー君君。俺とパーティー組まない?」


「・・・え?」


少女騎士はキョトンとした後に目を瞬かせる。

ミカラの言葉を頭の中で反芻した後、キョドりながら噛み噛みで喋る。


「ほほほ、本当ですか?本当に、私とパンティーを組んでくれるのですかっ?」


「パン・・・?―――あ、ああ。君みたいな強い騎士を探していたんだ!」


「そ、そうなのですかっ!良かったっ・・・あ、わ、私はクッコロと申します。」


ミカラの言葉を聞き、少女騎士クッコロはパアッと花開くような笑顔を見せ、丁寧なお辞儀を返してくれる。

予想通り。

クッコロは、鎧を脱げば絶世とはいかずとも傾国の美女と言える風には美しい。

ならば容姿を褒めるは愚策。

そんな言葉は聞き飽きているだろう。

クッコロは騎士なのだ。

ならば欲する言葉は自ずと絞られる。


「・・・チョロそう」


「え?何か?」


「いやいや、なんでもね。・・・俺も丁度前衛職を探しててね。君みたいな強い騎士が仲間になってくれたら心強い。見ての通りの中衛職でね。ミカラた。よろしく」


ミカラは手をひらひらさせて自分の姿をアピールする。

防御力より機敏性を重視した軽装鎧、腰の複数の鞄に身体各所に巻き付けたナイフ。

盗賊、スカウト、レンジャー。

呼び名は色々だが、所謂サポート職だ。

中衛。

居れば居ると便利だが、必ず必要と言う訳でもない。

微妙なポジション。


「中衛なのですか?魔術は使えるのですか?」


クッコロが小首を傾げる。

サポート職とのツーマンセル。

戦闘は自分だけの負担になる事が不安なのだろう。

ミカラは安心させるように優しく微笑む。


「サポート系のものならいくつかできるよ?それに、俺とのパーティーも別に正式に組まなくてもいい」


「どういうことです?」


「お試しってとこならどうだい?合わなければ解散って事でさ」


「そ、そんな軽いノリで良いのですか?」


「ああ。俺も基本ソロだが、たまに違うパーティーに参加する。そんな冒険者もいるんだぜ?」


「そ、そうなのですか・・・」


クッコロの中で迷いや葛藤が生まれる。

断られ続けていた自分に唐突に話しかけてきた男。

話が美味すぎるが・・・ここで断ったら断ったでソロで冒険に出なければならない。


(―――なぁんて考えてるのが、表情から丸わかりだぜ?お嬢ちゃん)


ミカラはクッコロにダメ押しの一手を撃つ。


「それに不安ならさ?町のすぐ近くでおつかいみたいなクエストこなせばいいじゃない」


「で、でも、私、こういうの初めてで・・・」


「俺がついてる。君を支えてみせるよ」


ミカラは然りげ無くクッコロの肩に腕を回すと、クエスト依頼書の1枚を取り、サラサラと必要事項を書き込み受付嬢に手渡す。

受付嬢は一瞬固まるが、営業スマイルを浮かべて喋りだす。


「クエスト受諾致しました〜お気をつけて行ってらっしゃいまし〜」


受付嬢は、にこやかに接客しながら汚物を見るような目で見てくると言う高等テクニックを披露したが、ミカラにはどこ吹く風であった。


「な?怖くないって。みんなやってるんだし」


「そ、そうですね。わ、わかった。やってみますっ!」


(この人は、私の見た目とかじゃなくて、力を信じてくれたんだ。同情でもなく、打算も無いなんて・・・いいな。嬉しい。この人の事、信じてみようっ!)


「ふっ、ふちゅちゅか者ですがっ!よろしくお願い致す所存っ!」


ふんすふんすと鼻息を荒くしながら首をぶんぶん振るクッコロを見て、ミカラは満面の笑みを浮かべたのだった。











「いやあああああっ!無理無理無理ぃぃぃぃっ!」


「大丈夫だっ!俺を信じろっ!」


ミカラの指示を受けて、クッコロは魔物の群れに突っ込む。

涙目というかもはや泣きながら振るわれるクッコロの剣は、熱したナイフでバターを切るように、魔物どもをスパスパと切り捨てていく。

驚くべき威力である。

その理由は・・・


「『加速』『耐久力向上』『腕力向上』・・・に『魔剣得性付与』・・・よし、成功だな」


ミカラがサポート系魔術やアイテムを使い、クッコロをガンガンバフっているからである。

そして同時に―――


「『混乱』『恐慌』『萎縮』『毒化』―――あとオマケで聖水っと」


魔物の群れに対して魔術やアイテムでデバフる。

パニックに陥り同士討ちなどまで始めた魔物の群れに、パニックに陥ったまんまの少女騎士が飛び込み蹴散らしていく。


「うわああああんっ!お母様ぁぁぁぁっ!」


恐らくは十代中頃だろうクッコロが、年相応の泣き声を出しながら魔物を切る。

切って切って斬りまくる。


(敵は極力弱体化させ、味方はとことん強化して一方的にボコる。俺の真骨頂だなぁ)


ミカラはサポート職として優秀であった。

それに何より・・・


(俺には才能がある)


「もういやああああっ!お家帰るぅぅぅっ!」


癇癪を起こしてるようにしか聞こえない叫び声をあげながらも、ミカラの剣は魔物を確実に仕留め続けている。


(他人の才能を見抜く才能)


ミカラは嘘を言ってクッコロを騙してなどいなかった。

ミカラは剣の腕は一級だった。

しかし、冒険者としては初心者だった。

ただそれだけの話。


「適材適所さぁ。初心者用の薬草摘みクエストなんかやらせちゃぁ剣の腕が泣くでしょ?」


ミカラは自分の仕事は終わったと判断し、手頃な岩に腰掛けて眼前の惨劇を肴にして酒を一口あおる。


「がんばれー。町の側に現れる魔物の討伐依頼〜達成まであと28・・・いや27匹っ!」


「えぐえぐっ。うひぇらわぅわーーーっ!」


(・・・美少女って、鼻水撒き散らしても可愛いんだなぁ)


ミカラが鞄から出したナッツをつまみにしてクッコロの初クエストを眺めている。

抜けるような青空の下、魔物の血潮で大地は真っ赤に染まっていく。











そして十数分後、周辺には魔物の臓物が飛び散り異臭を放つ地獄絵図が出来上がっていた。


「うふっ、ふふふ。ふふふふふっ」


その血溜まりの真ん中で、クッコロは己の剣を虚ろな目で見つめながら微笑んでいた。

剣は脂でぬめり、鎧も魔物の返り血で血塗れだ。

美しい顔も髪も、汚れに汚れまくっている。

これでもう、クエスト初心者などとは言わせない。

そんな変わり果てた姿のクッコロを見て、ミカラは思う。


(別にこいつのためにしたわけじゃねぇが、もうこいつを侮るヤツなんていねぇだろ。俺はもう必要無いな)


自信もついただろう。

クッコロは少女騎士の階段を登り、女騎士となったのだ。

たぶん。


(これできっと他のパーティーでもやっていけるはずだ)


ミカラはクッコロに治癒や疲労回復の魔術をかけた後、手を繋いで歩いてギルドに帰還する。

報酬はギルド規定に従い、より高ランクでさらにパーティーリーダーである自分が多く取る。

残りの報酬をクッコロの手に握らせる。


「これは君が今日、クエスト達成した証だ」


「・・・ふふっ。わたしの、わたし・・・」


クッコロは血塗れのまま微笑んでいる。

初めてのクエスト、初めてのクエスト成功、初めての報酬・・・喜んでくれたようだ。

めでたし、めでたし。

ミカラはそのままクッコロをギルドに置き去りにすると―――ちょっ!こんな娘こんなとこに置いてかないでくださいっ!―――と叫ぶ受付嬢の声を無視して、歓楽街に消えたのだった。











「―――ミカラさんっ!わわわっ!わたしというものがありながらっ!不潔ですっ!」


「おい待て落ち着こう?クッコロ―――」


ミカラが高級娼館をはしごして散財しまくり、行きつけの酒場よろしくギルド運営の酒場にやっと戻ってきたのは、あれから3日後の事であった。

馴染みの娼婦に付けられたキスマークを顔中に貼り付かせた男を、ギルドの前で待ち構えていた怒りのクッコロが捕まえる。

ミカラは逃げられない。


「―――っ!もうっ!男の人はそういうのはしょうがないってお母様も言っていたので許しますっ!」


(なんか許された?)


ぷんすこ怒っていたクッコロだが、こほんと咳払いして笑顔を浮かべると、当たり前のように切り出した。


「さあっ!ミカラ!早く冒険に行きましょうっ!私だけだと魔物討伐のクエストを受け付けてくれないのですっ!」


「え・・・嫌だが?」


もろもろ突っ込みたい事は山程あったのだが・・・まずは当然の返答をミカラは返す。

そんなミカラの態度に一瞬キョトンとしたクッコロだが、次の瞬間興奮したように声を荒らげる。


「わっ、私を女にしたのは貴方ではないですかっ!」


「まぎらわしい言い方するなっ!」


「1回だけお試しして捨てるんですかっ!?私を必要だって、支えるって言ったのは嘘だったんですかっ!?」


「だから誤解を生む言い方をするんじゃないっ!」


クッコロは自分の身体を抱き締めながら、もじもじと内股になる。

そして涙目で叫ぶ。


「もう、もう貴方無しでは生きていけない身体にしておいて・・・酷いっ!」


通行人の見る目が痛い。

―――おい、そこの警邏の衛兵、捕らえろよこのヤベー女。

せめて仲裁しろ。

なんでニヤニヤして眺めてやがる。

・・・ミカラのそんな願いも虚しく、周りの人々は好奇の目は向けるが誰も助けようとはしてくれない。

こんな時は―――


(逃げるが勝ちってね)


ミカラは後ろを向いて全速力で駆け出す。


「あっ!待ちなさいっ!ミカラッ!」


幸運にもクッコロは鎧を着ている。

足は遅い。

しかし・・・


「くっっっ!腰がっっっ・・・」


鎧を着込んで遅いクッコロと、一身上の都合で腰に力が入らないミカラでは、駆けっこ勝負はどっこいどっこいである。


「貴方しかいないの。貴方のサポートがあればっ!私はもっと輝けるっ!もっと強くっ!もっと魔物が斬れるっ!」


クッコロは頬を紅潮させ熱い吐息を漏らし妙に色っぽい。

だが、目がマズイ。

完全に狂気に染まっている。


(こらアカン)


後腐れ無く別れるつもりだったのに・・・


「どうしてこうなった!」


やはりパーティーなど組むべきではなかった。


「臨時パーティーのお試しって言ったろっ!」


「お試しでなく本契約でお願いします!」


「嫌だああああっ!いっぱい稼いだし、しばらくゴロゴロするんだーっ!」


「だいじょうぶです!私が働きますから貴方はお酒を飲んでゴロゴロしていてくださいっ!クッコロ・スゥ・カナラーズの名にかけて、貴方に不自由はさせませんっ!お金も、女も―――?そうだ。お父様もそうでした・・・女の人を何人も囲って・・・でも、お母様と最期はひとつに成れました。私達も、きっと・・・うふ。うふふっ」


会話が成り立っていない。

ぶつぶつとなんだか怖いことを言っておる。


(くそっ!やはり女はわからんっ!)


ミカラが以前所属していたパーティーの女リーダーが、新人であったミカラに何故かご執心になり・・・嫉妬したサブリーダーがクエスト中に魔物の巣をつついてミカラを亡き者にしようとした事がある。

そうして連鎖的な偶然も重なり、結果スタンピードを引き起こしたのだ。

スタンピード収束後、元凶とか謂れの無い無実の汚名をかぶったミカラは、『女殺し』や『女誑し』『パーティークラッシャー』とか言われるはめになる。


「さぁミカラさんっ!わたしとともに、魔物を斬って斬って斬って斬って斬って斬りまくりましょうっ!」


「俺はっ!楽して稼いで適当に生きたいのっ!」


才能を育てる才能を持つ男、ミカラ・デタサービ。

欠点は、そこそこのクズであること。


「うおおおおおっ!働きたくねぇぇぇっ!」

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