氷の令嬢が溶けるまで

狐の子

第一章 入学〜運動会編

第1話 入学と出会い

 俺は小学校、中学校は地元にある学校に通っていた。そんな俺は高校に入る時に思い切って上京し、今は一人暮らしをしている。俺は中学の頃に小説に、その中でもライトノベルにはまったのも上京したことに少しは影響あるだろう。上京してきた1番の理由は…思い出しただけで無性にイラついてきて気分が下がるので辞めることにした。

 とりあえず今日は高校の入学式なのだが、緊張と興奮で俺はいつもより2時間早く起きてしまい、家を出る今になって眠くなってきてしまった。校長の話の時に寝てしまわないように気をつけないとなと思いながら家を出た。


 俺は学校には自転車を使って通える距離なので10分程かけて登校した。昇降口には新入生のクラスが張り出されていて、俺は1年4組の所に名前があった。俺は地元を離れて来ているのでほかの名前を探すことも無く教室に向かって歩き出した。


 教室に着くと数人が集まって話している場所がいくつもあった。恐らくここが地元で出身中学校がここなんだろう。中には入学式のプログラムを熟読している者もいた。あのプログラムを読んで何をしたいのだろうか。俺は知り合いもいないので、とりあえず席に鞄を置き荷物を取りだした。その後軽く入学式のプログラムに目を通した。一応軽く読んどいた方が良いよね。そんなことをしているとチャイムが鳴り、担任と思われる教師が入ってきた。


「おはよう諸君。そして入学おめでとう。私は1年4組の担任を務める小林こばやし優花ゆうかだ。担当の教科は日本史で生徒指導の教師でもある。私の世話にならないようにちゃんとした学校生活を送るように」


 担任の先生は元気で明るい性格であるので、生徒たちと距離を詰めて接してくる節がありそうだと俺は感じた。


「今日の入学式の最中に寝るなよ。校長とか来賓のどうでもいい長々としたお話がつまらないからって寝るなよ。私も眠くて仕方がないけどな」


 教師としてそれでいいのかと思ってしまったが一人の人間としては正しい感覚なんだろう。やはりみんなあの話はどうでもいいと思っているらしい。


「さて、そろそろ入学式の時間だから体育館近くまで移動するぞ」


 体育館に繋がる通路に俺たちは並んでいた。そこで大きな問題が発生した。ものすごく眠い。さっき担任にも言われたので入学式から寝るのは避けたかったのだがものすごく眠い。今日の朝が早すぎてほんとにやばい。気をつけてても寝ると思うが、できる限り寝ないように努力しよう。



「桜の花びらが舞い落ちる季節になってきました・・・」


 やばい、校長の話が長すぎる。もうかれこれ十数分経っている。もう次の人で俺は寝るぞ。我慢ならない。


「・・・充実した学校生活を送ってください。校長、狩野かの智和ともかず


 やっと校長の話終わったよ。まじでただの子守唄としか思えなかった。


「続きまして新入生の挨拶。新入生代表の1年1組、冬城とうじょう美月みつきさんお願いします。」


 次は新入生代表の挨拶かよ。もし長々と話すなら俺は寝るぞ、俺はそう思いながら新入生代表の生徒を睨みつけてやろうと壇上を見た。しかし俺はすぐに睨むのを辞めた。何故かって?それは新入生代表の生徒がめちゃくちゃ美人だったからだ。透き通るような銀髪ロングで、アホ毛もなく、遠くから見ても分かるくらい髪質が良い。それに加えて顔立ちも整っており、目の色は藍色だ。俺の眠気は彼女を見た瞬間に吹き飛んだ。その後の挨拶も来賓からの言葉も全て頭の中には入ってこず、俺の脳内は彼女のことで埋め尽くされていた。


 俺たちは入学式が終わり1度教室に戻った。俺は未だに彼女のことが頭を離れなかった。それは俺だけではなかったらしく


「ねぇ、あの代表の生徒めっちゃ美人じゃね?」

「まじそれな。俺ああいう彼女欲しいわ。」

「いや、俺のだから。お前ら諦めな。」

「いやいや、俺のだから」

「いやいやいや、俺のだから。」


 などと男たちは彼女に一目惚れしていたらしい。少し下心丸出しな話になっているがこの程度なら聞かれても引かれにくいだろう。引かれないとは誰も言っていないが。


「あの子超可愛くなかった?」

「まじで可愛かった。仲良くなれないかな?」

「美人だし、新入生代表の挨拶するってことは入試1位ってことでしょ?あんなに美しくて勉強も出来るって凄すぎでしょ。」

「あんなに綺麗なんだから彼氏とかもめっちゃかっこいいんだろうな。」


 一方で女子は男子と違い純粋に彼女と仲良くなりたいようだった。


 担任の小林先生が教室に入ってきたためみんなは話をやめた。入学式のあった初日ということもあり、簡単な連絡と配布物を配って解散となった。

 俺は初日に友達を作ることが出来なかったので一人で帰った。別に悲しくないんだからね、シクシク。とりあえず、帰って昨日寝てて見れなかったアニメを観ることにした。

 引っ越してきたマンションに帰った時に、トラックが何台も停まっていて何事かと思ったがすぐに理解した。そのトラックは引越し会社のトラックだったからだ。どうやら俺の隣に誰かが引っ越して来たらしい。今日は忙しそうだし明日挨拶してみよう。引っ越し業者の邪魔にならないように部屋に戻った。


 アニメを見たあと、夕飯を作ろうと思い冷蔵庫を開けると食材が何も無かった。昨日の夕飯は作るのが面倒くさくなって、冷蔵庫の中身を全部入れた鍋を食べたのを忘れてた。闇鍋みたいになるかと思ってたけど美味しかったな。近くのスーパーによって適当に食材を買って家に帰った。家に帰ってみると来客履歴がインターホンにあった。多分隣に引っ越してきた人だろう。申し訳ないことしたな。明日家の前とかで会ったら謝ろう。夕飯を食べたあと、SNSをチェックしながら布団に入った。


 その時の俺は知らなかった。その隣人と今後も深く関わっていく関係になることを。








こんにちは狐の子です。

この作品は私自身初めて書く作品なので文章が支離滅裂だったりすると思います。温かい目で見守っていただけると幸いです。

作品の更新につきましては、書き溜めている分を毎日18時に投稿する予定です。その後は一週間に2〜4話を目指しながら更新していきたいと思っています。他ジャンルの作品も書きたいと思っていて、その作品も応援してくれると幸いです。

私自身、作品を書いたことがなかったのでアドバイスなどしてくれると励みになりますし、どんな感想であっても受け入れて書いていこうと思っているので気軽にコメントしていただけると幸いです。

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