第6話 初夜

 もうずっと欲しかったんだ。

 だから手加減なんてできない。

 『童貞小僧』?

 何言ってんの、イメトレって言えば聞こえはいいけど、妄想の中で何回ゆかりちゃんを犯したと思ってんの?

 十代の性欲をなめちゃだめだよ。

 長い片想いのおかげで、拗らせまくってるってくらい自覚してるから。

 ゆかりちゃんの身体、思いつく限り舐めて齧っていたら、あちこちに赤い痕が散った。

 指で解しまくったかわいいトコは、とろとろのぐちゅぐちゅになって準備万端だ。

 仰向けにしたゆかりちゃんの足の間に陣取って、身体の奥深くに楔を打ち込んで、思いっきり腰をゆする。


「あ…ぁん、うあ……ああっ、あ、そこ……も…」

「ゆかりちゃん……ゆかりちゃん……気持ちいいね。好き……」

「も、むり……むり……ああ、おわ…って、あああああ……」


 ゆかりちゃんの中は熱くてすごく気持ちがよくて、オレの妄想なんて全然追いついてないってわかった。

 止まろうと思っても止められなくて、何度も何度も熱を吐き出した。

 ダメダメって繰り返すけど、ゆかりちゃんはオレに翻弄されている間も、何度も優しくオレを撫でてくれる。

 思いっきり腰を打ち付けて、もう一度ゆかりちゃんの中に吐き出したら、ゆかりちゃんはオレの下で力を抜いてぐったりとしてしまった。

 いつも凛とした人が、オレの手で乱れて狂って叫んで啼いた。

 ハアハアと荒い息づかいで、トロンとした目をしている。

 まだトんでる。

 かわいい。

 大きく足を開かせて合体しているから、長い間になると足が痛そうだなって思って、身体を引いた。

 でも、離れた瞬間から寂しくなってしまったので、ゆかりちゃんをコロンと横向きにして背中側から抱きしめる。

 あ、これだといけそう。

 少し体勢を変えて、ぐいっとゆかりちゃんの中にオレを押し込んだ。


「ぁ……ああ……ん……」


 ゆかりちゃんが逃げようとするから、そのまま抱き込んで深く深く混じり合う。


「気持ちいいねえ、ゆかりちゃん」


 ずっと、このままでいたいねえ。

 ちょうど鼻先にあるゆかりちゃんの項に、すりすりした。


『本懐は遂げたか?』


 ゆかりちゃんの声が途絶えたのを見計らってくれたんだろう。

 本殿につながるふすまの方から、話しかけられた。


「うん……ありがとう。とっても幸せ」

『お前が幸せなのは、我も嬉しいぞ』

「オサキが選んだ嫁が、ゆかりちゃんなの、すごく嬉しいよ」




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