皇女様と不思議なティータイム

牛若美衣

第1話 お転婆な皇女様へ〜執事アドルフより〜

「皇女様!ゾフィー様!何処にいらっしゃいますか!」


本日も皇女様は宮殿を駆け回っていらっしゃる。申し遅れました。私は執事のアドルフと申します。一応ではございますが、子爵で代々シュライヤークラウト家に仕えております。

宮殿の使用人を取り仕切り、書斎で皇帝のフランツ様とお茶を嗜む事が私の日常でした。フランツ様とは身分は離れておりますが、親友のようなものでございます。


今から6年前、皇女様が皇妃様よりご誕生しました。しかし、ご出産されてから皇妃様は、体が弱くなってしまったのです。そこで、私アドルフが皇女様の世話係となったのです。


「やれやれ、本日はどこに行ってしまわれたのか…。」


皇女様は、植物や動物などの自然や薬草に興味をお持ちで、日々、図書館や温室、バラ園、森などに行かれます。私は五十歳となりましたので、とてもあの様な俊足をお持ちのお方にはお手上げなのです。ですが、私は、皇女様を嫌っているわけではございません。もう時期バラ園に到着します。


「あ!皇女様!お待ちください!」

「あら、アルフレッド。何故そこにいるのかしら?」

「はぁ…何故って…。皇女様を探していたのですよ!お茶が入りました。さぁ、図書室へ戻りましょう。」


さて、皇女様と図書室へ向かいましょう。私の心安らぐひと時、ティータイムへ。

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