ハッピーライフ(2)

プリキュアショーは13時に始まった。旬が場所取りを行った。4人分の座席を前方に確保できた。キュアブルームがステージに現れた。次女の凛は手を振りながら笑顔になった。悪者のノイジーを倒すシーンでは声を上げて応援した。最後のプリキュアコンサートでは一緒に歌ったりした。

その後拓の希望でレールランドにも立ち寄った。レールランドには昔の京王線や井の頭線の電車が数台置いてあった。また、帰りは拓の希望で多摩モノレールを使って西武線の駅まで戻った。次の週、拓は学校でママの新しい彼氏と動物園に行ったことや電車旅をしたことを日記帳に書いて提出した。特別支援学級の高徳先生は50代前後の女性の先生で、面倒見が良い。特別支援学級では簡単な算数や国語を勉強するが難しいことはせず、またコミュニケーションの訓練に重点を置いている。OLをしている蘭は拓を放課後学童保育に預けていて、そちらの先生にもお世話になっている。拓は同じく電車好きの健と仲がいい。健は所沢の駅の近くのタワーマンションに住んでいて、自宅から特急ラビューなどの電車が見渡せる環境だ。そのため彼は拓をよく家に誘ったりしていた。健の母は20代前半で蘭より一回りか二回り若い。金髪のロングヘアはまるでギャルモデルのようだ。

更に、健の母はお菓子やケーキを作るのが得意だ。

とある水曜日

拓は健と一緒に所沢駅近くの健の家に遊びに行った。「今日はスマイルトレイン何台見つけられるかで勝負だぞ」と健は言った。家に入ると健の母がチーズケーキとカステラをもてなした。それからテレビゲームで一通り遊んだ後お約束の電車観察が始まった。

夕方18時頃、お仕事帰りの蘭が健の家のインターホンを鳴らす。蘭は拓と今日会ったことを話しながら自宅へと帰った。

「今日は健の家で美味しいケーキを食べたり電車を見たんだ」と拓は言った。蘭は「それは良かったね。今日の夕食はハンバーグよ」と言った。

金曜日

拓の家に旬が泊まりに来た。「こんばんは。元気かい?」「お疲れ様。旬こそ元気かい?」旬は拓が寝たころ蘭のダブルベッドに入り、蘭のマシュマロを触り始めた。ソーセージを挟んだり乳児のように噛んだりした。二本の指で撫でると噴水のように溢れだし、やがてダンスが始まった。蘭は「逝く」と叫んだり喘いだりした。それでも物足りなかった旬はチェリーにキスをしたりソーセージのケチャップを顔に垂らしたりした。やがて12時を回ると蘭は寝落ちした。


To be continued

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ハッピーライフ 南条足時 @nanjovel3

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る