第027話 主役が勝てない物語

第27話 弔い合戦の末


ほとばしる電撃が、体技なのか、攻撃魔法なのか

判定は非常に難しい。

【控え室で一回戦を見詰めていた永久永遠】


私的には遠隔的な、と言うか

棒状/杖状な物でちちんぷいぷいやるのが

一般的な魔法攻撃だと思うけど?

【先端特殊技術とでも言いたげな瀬海池澄】


いや、でも、まさか一回戦敗退とはね。

【ショックの大きい試合結果】


明日の我が身を思い知れ、よ。

私達の一回戦の相手、

吾輩HA猫DRって言うんだってね。

【HA=は DR=である】


何でも野火くん井園くんの関係者らしいよ。

特殊空間移動のパイオニアだとか……。

【猫宮伊右衛門、虎屋五右衛門の

電撃CATSバディエントリー。

気持ち良く優勝して、栄えある襲名に成るか?】


特殊空間移動のパイオニア……

いかにも魔法攻撃っぽいけど

火力ダメ重視と言うよりは

行動制限重視と言った方が良さそうね。

【ダメ=ダメージの略称。

火力自体も一種のダメージ力表現】


どんなに用心して構えても

最低、一発は喰らうんじゃないかな。

こんなことだったら、

野火くん井園くんと公開練習しとけば良かった。

【上位や決勝で相まみえることを

疑っていなかった二組のバディ。

まさか、冥界で鍛えた魂魄攻撃が

何の成果も上げることなく散ることになろうとは

予想だにしていない、控え室の永久永遠】


さあ、私達の出番よ!

この日の為に極めに極めた回復体技。

永遠くんのエンドレスファイティングの一助になるように

私、闘技場で開花するんだから!

【アオハルっぽい宣言だが、気恥ずかしさは無い。

行こう、最強のCATSバディが待つ処刑台に。

特殊空間移動の恐ろしさを

全身全霊で浴びせ喰らって来い!】

永久永遠/瀬海池澄 一回戦、敗退……。

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