虻鉄印刷殺人事件

第8話

　捜査官たちは社員、尾野の証言を元に、氷柱に仕込まれた仕掛けが密室の謎を解明する手がかりとなりました。氷柱が一度外れると再びカギがかかり、射殺された津田がいた部屋が密室となる仕組みが明らかになりました。

　石川: 「氷柱の仕掛けがカギとなっていたわけか。」

　佐藤: 「犯人は津田を射殺した後、氷柱の仕掛けを利用して密室に戻ったんだな。」

　尾野: 「でも、なぜそんな仕掛けがあるんだろう？」

　豊臣: 「氷柱がカギをかける動きを見つけた尾野、お前がこの事件を解明する手がかりを提供してくれた」

　尾野: 「でも、俺はただの偶然で気付いただけだよ」

　石川: 「とにかく、おかげで事件の謎が解けた」

　犯人は、津田と競争していた社員、上杉義介であり、リストラの影響により彼が仕組んだ密室のトリックを利用して犯行を行っていたことが明らかになります。津田の死により彼が自分の地位を守ることができ、密室のトリックが発覚することなく計画は成功していたのです。

　捜査官たちは上杉を逮捕し、虻鉄印刷のオフィスに再び平穏が戻りました。氷柱の秘密が解明され、事件は冷えたオフィスの中で終息しましたが、その謎めいた雰囲気は徐々に記憶から消えていくのでした。