2024.09.18──伝虎工芸

 虎ディッショナルな仕事を求めて三千里。こんばんは、ナビゲーターの笹喰亭鳩楽です。

 本日はここ、T県の虎々浦町へと訪れております。ここにはもう何世代も続く、虎ディッショナルな工芸品を作成している職人さんが何人も居られるとのこと。早速、お話を聞いていきましょう。

 どうもこんにちは。この工房では何を作られているのですか?

「虎々浦焼きの陶器で、うちの窯では縞香炉を請け負っております」

 縞香炉ですか、初耳ですね。実物を見せていただいてもよろしいですか?「どうぞ」はいありがとうございます……なるほど、黄色がかった陶器の肌に、黒く波のある線が何本も引かれていますね。これは実に虎ディッショナル! 縞香炉には他に特徴などはありますか?

「この香炉で香を焚きますとねぇ……お香の薫りに混じって、獣の匂いがほのかにしてくるんですよ。私らの先祖はそれを虎の匂いだとずっと言ってきましたがね、実際は土に含まれている固形化したガスが熱で気化し、そんな匂いをさせてるそうです」

 虎の匂いがするガスですか~! なるほど確かにずっと嗅いでいると息苦しくなって来ましたね! 自然が産み出した神秘的な芸術と言えるでしょう!

「この町には他にも、鳴らすと近くの動物が一斉に逃げ出す風鈴や、飲むと爪で引っ掻かれたような湿疹の出る酒を作っている場所もありますよ。そこにも是非訪れてみてください」

 分かりました、ありがとうございます!

 さあみなさん、虎ディッショナルな伝統の旅は始まったばかりですよ! この後もドシドシとご紹介をしていきます!

 それでは一度新鮮な空気を吸うため、一旦コマーシャルです!

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