回復魔法でうんたらかんたら

プリオケ爺

転生

「おめでとうございます!そこそこ悲惨な最後を忸怩たる思いで迎えてしまった貴方様に転生をプレゼントいたします!」



天使?頭の上光る輪っかを乗せた女性が・・・

あれ?天使て全員()男だよな??



「ええ・・・家族全員不治の病の特効薬詐欺商法に騙され財産どころか数億まで借金背負わされなにもかも根こそぎ奪われ不治の病で苦しみ抜きこの世の全てを恨みながら死んで行ったのがそこそこなんですか?!・・・もっと悲惨なヒトなんていんの?!」



・・・ああ、そうか。

これも詐欺か・・・



「は?いるに決まってんでしょ??犯されながら目の前で地雷原に追い立てられた子供が内臓ぶちまけながら弾け飛ぶの見せられた上モ・・・敵国と騙された首都で自爆テロしたマダムの人生とか見てみる?」


ふわっと不穏な映像が浮かびかける。


「や、やめてください!なっ、なんでそんなひどいことするんですか?!」



「悲惨なんて地上でもっともありふれたモンなんですよ、たとえばコトバって便利で手軽な道具は主に他人への否定に使われるでしょ、ってまあ本性だとか生命のクソ汚さとかそんな夢の無いハナシは全部忘れてあなただけちょうすごいチカラを授かって弱者を助けながらひたすらハッピーエンドのチェーンコンボを続けてゆく最高の世界に生まれ変わっちゃいましょうよ!さあ!!」



「ええ、あの、幸せより詐欺商法ヤツ等に復讐させてくれません?そのちょうスゴイ力とかで奴らの家族から無残に殺させてくださいよ!!!!!」



「ムリです。では行ってられませ」


「マジですか?!じゃあそこらへん歩いてる関係ないクソどもでもい・・・」



わたしは死んだ。

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