堕落詩集

怠惰

分かるだろう君には

僕のどうしようもないこの気持ちが

文字にすると軽薄で

言葉にすると恣意的で

しかし思いの中では身に迫る

この怠惰という病が

君には分かるだろう

どうか頼むから

この気持ちを分かってくれ

それが何になるではないが

この先の僕に降りかかる幾つもの

いわゆる自業自得に

この怠惰が導くのを前にして

どうにも僕はそれを恐れている気を

晴らしておきたいのだ

ああ、君よ

僕が死ぬこの破滅的な弱さ

天文学的な弱さ

分母に括れぬ感情が

僕の太った肉体を、冬のコンクリートの街を

殴りつけてしまう

許されぬ行為が僕の手の平に乗っている

爆弾ではないが、そういった破裂の気配がある

粘度の高いゲル状の球体

水の玉みたいに弾けて

僕の手が赤暗い色に染まる

それが見える

僕がこのまま持ち続けるであろう

死には満たない残酷さが

どうしようもない意志薄弱と自制心によって

心臓みたいに震えて

肋骨が歪んで

助けてくれ誰か

誰か助けてくれと

叫ぶ声も、誰にも届かない

騒音として消えゆくその声を止めて

僕を静かに安楽的に

精神の棺桶に幽閉してくれ

それが一番の結末なのだから

……そうとすら本気で思いつつ

僕は未だ、それを君にも言い出せない

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