第39話 呪われた鏡の物語

 中世の小さな町に、古びた屋敷がありました。この屋敷に住む一族は、古くから鏡にまつわる呪いの伝説で知られていました。町の人々は、その家を避け、鏡を恐れていました。


ある日、勇敢な若者エドワードがその家に挑むことを決意しました。彼はその家に住む老婆に呪いの真相を尋ねました。老婆は静かに話し始めました。


「昔々、この家に住んでいた美しい姫が、嫉妬深い魔女に呪いをかけられました。姫の美しさが鏡に映るたび、彼女は次第に老いていき、やがては命を落としました。しかし、彼女の怨みはこの家に残り、鏡に映る者に災厄をもたらすといわれています。」


エドワードは呪いを解くことを決意し、家の中を調査しました。屋敷の奥深くに、大きな鏡が一つ見つかりました。その鏡は古びていましたが、何世代にもわたる怨みの力を感じさせました。


彼は鏡の前に立ち、その中に映る自分を見つめました。すると、鏡の中で彼の姿が年老いていくのを感じました。しかし、エドワードは恐れずにそのまま立ち続け、心の中で魔女に対話しました。


「怨みを断ち切り、呪いを解くことができるのなら、どうかその力を私に貸してください。」


すると、鏡の中の風景が変わり、姫の幽霊が現れました。彼女は微笑みながらエドワードに感謝の言葉を告げ、呪いが解かれました。


その後、町の人々は安心してその家に近づくようになり、屋敷は呪いから解放されました。しかし、その屋敷に住む者たちが鏡に映ると、今もなお姫の幽霊が微笑んでいるという言い伝えが残りました。







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