中世ヨーロッパの怖い話

第23話 血塗られた聖堂の呪い

　ある町に美しい聖堂が建っていました。その聖堂は神聖な雰囲気に包まれ、村人たちは日々祈りと平和を求めてその場所を訪れていました。しかし、ある夜、血塗られた出来事が起こりました。

ある修道士が深夜に聖堂で祈りを捧げていたところ、彼の前に突如として現れた影が聖堂を覆いました。修道士は驚きと共に影を追い払おうとしましたが、その影は消えることなく、次第に不気味な笑い声が聞こえてきました。

翌朝、村人たちが聖堂に足を踏み入れると、中には修道士の亡骸が残されていました。彼の体には奇妙な模様の傷がつけられ、壁には見知らぬ言語で書かれた呪文が浮かび上がっていました。村人たちは悲しみと恐怖に包まれながらも、聖堂を封鎖し、その出来事を忘れようとしました。

しかしその後、夜になると聖堂から奇怪な光が漏れ、不気味な声が村に響き渡るようになりました。村人たちは恐れおののきながらも、その場所を避けられませんでした。夜ごとに、村人たちの中から次第に人が失踪していき、彼らの幻想的な姿が聖堂の中で見られるようになりました。

ある勇敢な者が聖堂に入り込むと、影がその者を襲い、壁に浮かぶ呪文が一層活気を増しました。村人たちは聖堂に呪われてしまったと信じ、その場所を避けるようになりましたが、それでもなお、夜の中で聖堂から聞こえる怨嗟の声が、村を呪い続けるのでした。