異世界で伯爵令嬢に転生した俺は魔法が使えた。毎日のことだけどメイドの巨乳はうれちい。
まとゆく
第1話 プロローグ
(1)プロローグ
ここは病院だろうか?
俺の手をメイドが握っている。
メイドは俺を見つめる。
巨乳が当たる。
「うれちい」
~話は少し遡る~
「おい、こいつまたここで昼飯食ってるぞ。臭い臭い」
「オラオラ!」
「おい、顔はやめとけ」
「憲さんすんません。つい楽しくて。へへ」
「ケ!2千円しかもってないのか。まあいい、明日も頼むぞ!」
俺はトイレで昼飯を食べている高校三年生歌輪
ここでの昼食も3年目目だ。もう慣れてしまった。死にたいと思ったこともあったがあと少しで卒業だ。
いつものように保健室で治療を受けている。これも三年目だ。
「ねえ、歌輪君あなたいじめられてるの?毎日来ていいからね。先生も力になるよ」
保健室の栗原先生が俺の顔に消毒薬を塗っている。巨乳が当たる。俺の唯一の幸せだ。
「はい、わかりまちた」
俺はやさしい先生が好きだ。
俺の家は町の豆腐屋をしている。朝早くから働く両親は昔ながらの作り方を守っているが生活は厳しい。最近は添加物のない豆腐として認知されて客足も戻ってきた。そんながんばっている親に迷惑をかけたくない。
1箇月分の小遣いを取られてしまった。最初は逆らったが、多勢に無勢だ。ボコボコにされた。先生も見て見ぬふりをしている。明日からまた殴られる日々が続く。
辛くないといえば嘘だ。でも両親が家計が苦しいのに高校に行かせてもらっている。
高校を卒業したら店を手伝って両親を楽にしたい。
帰り道。
あいつらが前を歩いている。気づかれないようにしよう。
「ケ!たった2千円じゃあバナナぐらいしか買えんかった」
「おい、皮をあっちこっちに捨てるんじゃねえ。滑ったじゃないか」
「すんません。憲さん今日も保健室の先生とあれですか?」
「身体が疼くんだとよ」
「それにしても酷いよなーあの女」
「『わたしは期間社員なのよ。身分が安定していないから保健室に人が来ないとクビになるのよ。あの子気弱そうだからあなたたちに虐めてもらったけど卒業するのよね。次の標的をみつけないといけないわ』だってよ」
知らなかった。栗原先生が犯人だったのか。
「お前らー。殺してやるー」
俺はあいつらに向かって突進した。
俺の足下にバナナの皮があったことに気づかなかった。
バランスを崩した俺は体が半回転して宙に浮いている。
あれ?バナナの皮が見える。
そうかそうかバナナの皮は滑るからな。
目の前数センチにバナナの皮がある。
鼻から潰れる音が聞こえた気がした。
何も聞こえない……目の前が暗くなる……。
~~~~~~~
お日様が眩しい。ゆっくり目を開ける。朝か?
な~んだ助かったのか。
まああれぐらいで死ぬわけないか。
鼻を手で触る。潰れてない。お~見事な治療。さすが日本の医療。
あれ?他の患者はいないのか?
やたら静かだし。
かあさん見栄張って個室にしたのかな?
また苦労させてしまう。
でもなぜ枕元に”うさちゃん”のぬいぐるみが置いてある?
おいおい、お見舞いなら果物セットだろう。
「あ!!!気づかれました!!!」
メイド姿の巨乳の綺麗なお姉さんが近寄ってきた。
この病院の看護師はメイド服なのか?
俺はどちらかというと白衣がいい。
「も~ビックリしました。桃の木から落ちたと聞いたときは気が気ではありませんでした」
何を言っている?
俺はバナナの皮に滑って転んだのだ。
桃の木から落ちたのではない。
「ウ!」膀胱が破裂寸前だ。俺は寝起にはトイレに行く。
みんなもそうかもしれないが。
今日に限って朝〇ちが無い。
そういえば爺ちゃんが言っていた。
歳を取ると切れは悪くなるし朝〇ちしなくなるって。
俺はまだ18歳なんだけど。
まあ、お寝しょしなくてよかった。
とにかく早く行かないと漏れる。
ちょっと、巨乳お姉さん、顔も胸も近いですよ。
照れるじゃないですか。
「おちっこ!」
「まあ、どういうことでしょう。
言葉を喋れるようになったのですね。奇跡ですわ。
姉様に知らせないと!!あ!先にトイレですね。
はいはい、いつものことですからね」
しまった。悪い癖が出てしまった。巨乳お姉さんと話すとあがってしまい幼児語を喋ってしまう病気が出てしまった
あれ!!!メイド姿のお姉さんが俺をヒョイと抱えて、走り出した。
ずいぶん力持ちだ。お姉さん、恥ずかしいですよ。
いくら痩せているといっても俺の体重は50kgあるんだ。
走ったら転ぶじゃないですか。
背中に何かが当たって心地よい。
夢にみた光景だ、嬉しいじゃないか。
保健室の先生以来ですよ。
メイド姿のお姉さんは絨毯が敷いてあるローカの突き当たりにあるトイレのドアを開けた。
なぬ!メイド姿のお姉さんが一緒に入ってくる。
朝からどんなプレイをするのだ。
狭い部屋にお姉さんと一緒なのは嬉しいが照れる。
童貞の俺にはいきなりの上級編だ。
俺は見るのは好きだが、見られるのは恥ずかしい。
相手が着衣だとなおさらだ。せめて脱いで欲しい。
まだ頭がボーとしているがおしっこぐらい一人でできる。
そして……お、お姉さん、なにするんですか!
突然パンツを下ろして!!!
まあ”僕でよろしければ、ベッドで!!
お、お願い!優しくして!恥ずかしいから”。
あれ!後ろから両膝を抱えて
「シー、シー」
え~!何するんだ!
これでも思春期まっさかりだぞ。
こんな格好させて、そんなとんでも痴態プレーはやめてくれ~!
「はじゅかちぃ~!」
あ!!よく考えればなんで俺、子どもの声なんだ。
それによくよく見ると手も足も小さい。
白いタイツとかわいい赤いスカートを穿いている?
正直に言おう。なんとなく分かっていた。
俺は小水を漏らしながら……気絶した。
うっすらと目を開けると、ベッドの側では先程の綺麗なメイド姿の巨乳お姉さんが手を握っている。その横には爺さんともう一人、おお!新たな爆乳お姉さん。
「あ、気づかれましたか。大丈夫ですか。涙を吹きますね。悪い夢でも見ましたか」
先程の巨乳お姉さんの顔が目の前にある。
俺は、ゆっくり、起きる。どうも体に違和感がある。
“働けど働けど”ではないが、じっと手を見る。
やっぱり小さい。
お子ちゃまの手だ。
それに見慣れない室内装飾、窓から見える中世のようなレンガ造りの建築物。
おかしい。この状況。
俺は冷静に考える。先刻まで電車に向かって走っていたはずだ。
だけど、目の前には小さな手と見慣れない風景の数々。
いや、もうわかっていたんだ。受入れよう。
窓の外には太陽が2つある。
この子は桃の木から落ちたときに俺の魂と入れ替わったのだろうか。
この子は死んだのだろうか。
いや死んだ体に入っても生き返りはしないだろうな。
真相はわからないが今は深く考えても仕方ない。
だが、さっきから感じるチョット怖い違和感。
いやわかっていたんだ。認めたくなかったんだ。
なんとなくだが、俺は俺でなくなったような気がしてたんだ。
パンツの中を触ってみる……あるものがない。ない!!!!
”夏休みのとある日に同級生の野郎どもと純愛映画を見た。男女が入れ替り……電車……そして石段で出会う。まあ昔からよくあるパターンだ。
階段から転んで入れ替わるとか、出会い頭に入れ替わるなど。俺は入れ替わったらあんなことやこんなことをする妄想に心躍らせた。
だが実際に女になるとそんな欲求は起こらない。
なぜか?女の子であることが自然な感じがするのはどうしてだろう。
「儂のかわいいマリちゃんは大丈夫かなー?」
白髪頭の髭もじゃ爺さんが俺の顔を覗いている。
おい!近い、キモい、離れろ!口が臭い。
俺はジジイの顔を手で押し返す。
「マリちゃんは儂のお嫁さんになるのかな~」
お前のこと知らんがな。キモイやつめ。
「あなた!何言ってるの!」
「冗談だよ……」
爺さん目が泳いでるぞ。
「マリちゃん。体はなんともない?」
「おー、今度は爆乳お姉さんじゃないか。おにぇちゃんはぢゃーれ?」
「本当だったのね。マーメイダが慌てて、マリちゃんが喋ったと言うもんだから。私も自分の耳で聴くまで信じられなかったのよ」
今度は爆乳お姉さんが俺を抱きかかえて、無事でよかった~。と涙を流している。
で、爆乳お姉さん。誰?
俺はとりあえず状況を把握しなればならない。
こんなときの決まり文句はこれだ。
「わたちはぢゃーれ? ここはじょこ?」
白髪頭の髭もじゃ爺さんは
「そうか。まだ混乱しているのだな。お前の名前は、マリアンナ・イイナ。
イイナ伯爵家の次女”本当は長女だがな(心の声)”で、今日が3歳の誕生日だ。
桃を採ろうとして転倒した。
頭を打っていたから儂はすごく心配したんだぞ」
待てよ。よく考えたらこいつの言葉は日本語ではないようだが、なぜ俺が理解できる?
だがなぜか?こいつの話すことが判る。喋ることもきる。
この子の言語能力だろうか。
わからないが、とりあえず伝達手段には困らないようだと考えていると……。
ジジイは、俺にわかりやすく話してくれたが父親のことはなぜか?スルーした。
母のクドレイナ・イイナと前夫のゲリー・イイナが夫婦だったらしいが、4年前に魔物退治のためイイナ伯爵領の騎士と傭兵を連れて遠征したが、戦死したらしい。そのためクドレイナは独身だ。
俺は誰の子?
イイナ家は男が生まれない家系らしく代々相続権のない入り婿で爵位は長女が継ぐことになってる。
爺さんの名はドキュメント・イイナで俺の婆さんモンシロ・イイナの2人目の入り婿さん。
そして爆乳お姉さんは現領主のクドレイナ・イイナ伯爵で俺の母親だ。
残念だ。もうあの爆乳から出る母乳のお世話になる年齢は過ぎてしまっている。
メイド姿の巨乳お姉さんは俺の世話係のマーメイダだ。
母親の妹だがドキュメントの養女だ。現在16歳で結婚はしていない。
赤髪に深いグリーンの瞳が綺麗だ。
養女なので当然姉妹は全く似てない。どちらも美人で巨乳だ。
俺には血の繋がっていない姉がいる。
伯爵領内の国立初等科魔法学園の四年生で今年の6月6日に8歳になった。
年齢と学年が合わないのは飛び級したからだ。
魔法学園は伯爵領から近いが姉は寮生活をしていて正月と父親の墓参りぐらいしか帰ってこない。
姉は魔法能力が飛び抜けていて10年に一人出るか出ないかの傑出といわれている。
名はシラユリ・イイナという。日本人のような名前だ。懐かしい。
そんなめったに帰って来ないシラユリが明日遠乗りをしたいと言って馬小屋の掃除をしている。
みんなに優しいのだがメイドの後ろから俺を刺す視線が痛い。
この国に点在する国立初等科魔法学園は8歳から12歳まで5年間通う。
貴族や裕福な平民の子は卒業後王都の王立魔法学校に進学し15歳で卒業する。
その後多方面で活躍の場が与えられる。
そうすると俺は次女だから姉によほどのことがない限り伯爵位は継げないことになる。だがそれでいい自由が一番だ。
貴族で魔法の素質のない者や騎士になりたい者は国立初等科騎士学園に通う。
平民は通常日本の寺子屋に相当する私学校で8歳から2年間生きていくための読み書きを学ぶ。
魔法学園や騎士学園に通うことができる平民はごく一部の富豪か豪族のみだ。
魔法の素質があっても騎士爵家の者は騎士学園で学ぶ。
魔法学園にも初歩的な剣の授業はある。騎士学園にも初歩的な魔法の授業はあるのだが、こだわりがあるのだ。
どちらに行くかは親の権限だ。子の権限などこの世界にはない。
この世界は女性が生きて行くには辛い世界のようだ。
金持ちは王立魔法学校や王立騎士学校に行く。普通の平民は下働きをするか夜の蝶になるのだ。運良く魔力や剣の実力があれば冒険者になることもできる。
この世界は12歳で結婚できる。
俺は気を失っていたときに、夢を見ていた。
「“
夢から覚めたら涙で布団が濡れていた。
綾音?誰?
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